ブックキュレーターhonto編集員
やわらかくつながる。温かな絆を描いたストーリー
大家さんと住人、嫁と義父、店長と従業員。関係はさまざまですが、一緒にいると心が穏やかになったり、心の痛む部分を共有できたり、血はつながっていないけれども、なんとなくそばにいて落ち着く存在。近すぎず、ゆるやかに接する関係と距離感が心地よい、そんなやわらかくつながる温かな絆を描いた本を紹介します。
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お笑い芸人のカラテカ・矢部さんが住むことになったのは、1階に大家さんが住む一軒家の2階。大家さんは87歳の上品なおばあさんです。最初は大家さんの気遣いに戸惑うばかりの矢部さんですが、しだいに打ち解けていきます。年の離れた2人が互いを敬い、大切に思うやりとりに、心がほっこりと温かくなります。
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7年前に夫の一樹が死に、義父と一緒に2人で暮らすテツコ。一樹と関わりのあった人物たちとのやりとりから、少しずつ彼の死を受け入れていきます。テツコと義父は一樹の死によってつながり、日常の小さな幸せを共有しています。悲しみが小さくなっていくことの意味を理解できる2人の関係が、せつなさと感動を与えてくれます。
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眠りから覚めなくなってしまったスズメは、夢の中の喫茶店「キャトル」で働くことになります。マスターや訪れるお客たちと交流したり、おいしいお菓子や料理を作ったり、食べたり、心地よい時間を過ごします。陽気で温かなお客たちとの触れ合いは、スズメが現実の世界へ戻ろうとする足取りをいっそう重くさせるのです。
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ビオレタ
寺地はるな(著)
婚約者から突然別れを告げられた田中妙は、雑貨屋「ビオレタ」で働き始めます。ここは客の要望に合わせた棺桶を売るという、風変わりな店。落ち込み、感情的に振る舞う妙と、歯に衣着せぬ物言いをしながらもさりげなく気遣う店長や、お客たちとのやりとりのなかにユーモアと悲しさ、さまざまな愛のかたちを感じることができる物語です。
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スナックひばりのママは身長2メートルを超えるマッチョなオカマ、通称ゴンママ。いつも陽気に客を元気づけるゴンママですが、不安に押しつぶされそうな夜もあります。そんなゴンママを救ってくれたのは、謎の美女・ミレイでした。互いに社会からはみ出た存在だからこそ、その痛みを理解し、やさしく寄り添うことができるのです。
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