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この人を見よ!逆境のなかでこそ輝きを放つ異端児を描いた傑作評伝
規制の価値観にとらわれず奔放に生きる人間のことを、私たちは異端児と呼びます。世間からのバッシングや度重なる逆境にも負けず、生まれ持ったパーソナリティーや反骨心をバネに、彼らは社会の荒波を渡っていきます。ここでセレクトしたのは、逆境のなかでこそ輝きを放つ異端児を描いた評伝です。彼らのブレない生き方を学びましょう。
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井伏鱒二を師と仰いだ太宰治。彼は心中事件で世を去る直前に、『井伏さんは悪人です』との言葉を残したとされます。本書は生前に残したとされる、その言葉の真意をめぐって展開されるミステリー仕立ての評伝です。世を去ってもなお騒動をふりまくエピソードが絶えないところは、小説家としての太宰の神髄を見るようです。
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社会主義者であり、海外の小説を国内に紹介したことでも知られる堺利彦。彼は生活の困窮から脱出するために、「売文社」という会社を立ち上げます。売文社は、代筆、翻訳、命名などを請け負う、いわば文章の何でも屋です。社会に逆風が吹き荒れるさなかでもユーモアを失わなかった、彼の懐の深さに目を見張ります。
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昭和初期、文壇に颯爽と登場した私小説作家・北條民雄。しかしハンセン病を発症して、23歳の若さで世を去りました。社会に誤った病の知見が広がっていた時代に、彼はどんな思いで日々を過ごしていたのでしょうか。作家の苛烈な魂をすくいあげるような、鬼気迫る著者の文体にも注目してください。
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二度にわたり過酷な弾圧に見舞われた宗教団体・大本教。本書は初代教祖の妻であり、2代教主として教団を導いた、出口すみにスポットを当てた評伝です。注目したいのは、彼女が留置場に入れられた際のエピソード。獄中に入れられた際の振る舞いや日々のエピソードを知ると、彼女の魅力が十分に伝わってくるはずです。
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