ブックキュレーターhonto編集員
子どもに知ってほしい。震災のことを伝えるノンフィクション絵本
震災と津波を実際に経験した人や、経験した人から聞いた話で描かれた絵本からは、震災当時の詳細な様子が伝わってきます。口で説明するのは難しくても、絵で見てほんのわずかあっても子どもに感じてもらえるだろうと思える絵本を集めました。どれほど打ちひしがれても生きようとする力に、胸を打たれること間違いなしです。
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中学生の背中がこれほど頼もしく見えることは今までなかったのではないかと思えるほど、黄色いビブを着用して避難所でテキパキ動いてくれるボランティア中学生の姿が力強く、沈んだ心を元気づけてくれたことが伝わってくる絵本です。地鳴りと余震によって人々の不安と疲労が消えないなかで、彼らが小さな希望と勇気になっていたことを感じられます。
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震災後に丘の上に植えられたひまわりに込められた、子どもたちへの愛を強く感じる絵本です。避難しようとして津波に飲み込まれてしまった小学校の子どもたちと、子どもを亡くしたお母さんたちが思い出を振り返りながら進むお話は、悼みと悲しみだけではなくやさしさにあふれています。咲き続けるひまわりは祈りの象徴のように見えます。
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古くから人々を守り続けてきた7万本もの松が津波によって流され、奇跡的に生き延びた1本の松。その松の視点を通して描かれた珍しい絵本です。生き残った人々の勇気と希望の象徴として大切にされた松は、昔から皆の生活を守るために植えられていて、恐ろしい津波の歴史を伝えるためのものでもあったのです。
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津波から逃げきった子どもたちの体験が詳細に記された絵本です。友だちと助け合いながら走ったことや、避難した先で山の土砂崩れに遭ってさらに逃げたこと、中学生が小学生の手を取り必死に逃げている様子に心強さと悲痛さを感じて身につまされます。死を身近に感じた子どもの姿は、自分で命を守ることの重要さを教えてくれます。
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「大地震が起きた時は津波もくるから、何も持たずに高台に逃げよう」それが津波から命を守る最善の方法だと切実に訴えてくる絵本です。園児である男の子の呟いた言葉から、心の中にある故郷がいかに心を救うものであり、大事なものであるかを感じることができます。つたない語り調だからこその生々しいリアルが詰まっています。
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