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恐ろしいほどの完成度!寡作の天才作家トマス・ハリスの小説
40年以上のキャリアを持ちながら、2019年に刊行された『カリ・モーラ』が6冊目の著作となる超寡作のトマス・ハリス。しかしその人気ぶりは、小説界のレジェンドと評しても決して言い過ぎてはないでしょう。ここではそんな彼の人気を不動のものにした、恐ろしいほどの完成度と娯楽性を兼ね備えた小説を紹介します。
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ブラックサンデー 改版
トマス・ハリス(著) , 宇野 利泰(訳)
驚くべき方法で米国本土にテロを仕掛けようとするパレスチナ・ゲリラと、それを阻止せんと奮闘する人々との息詰まる攻防を描いたミステリー小説。大胆でありながら細部まで計算し尽くされたプロット、息遣いさえ感じられそうなリアルな人物描写、そして臨場感あふれるストーリー展開と、処女作とは思えないほど高い完成度を備えています。
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レッド・ドラゴン 新訳版 上
トマス・ハリス(著) , 加賀山 卓朗(訳)
おぞましい連続殺人を犯す異常者の心理を鋭く描いた衝撃の犯罪小説です。超がつくほどの異常な殺人犯の心理を、無理なく納得させる著者の筆力にただただ圧倒させられます。本書は「当代最高のヴィラン」との呼び声の高い天才犯罪者ハンニバル・レクターが初登場していて、出番は少ないながらも強烈なインパクトを残しています。
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FBI訓練生のクラリスは、ふとしたきっかけで拘留中のレクターから連続殺人事件に関する示唆を与えられます。野心的なクラリスは事件の解明に臨むのですが、レクターの天才的な頭脳にはさまざまな計略が浮かんでいて・・・。トマス・ハリスの名を一気にスターダムへとのし上げた、畢竟の大作。サイコ・スリラーの金字塔とも評されています。
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ついに自由を手に入れたレクターが、そのダークな魅力を存分に見せつけてくれる「ハンニバル・レクター・シリーズ」第3弾。レクターと彼に恨みを持つ権力者の血みどろの争いが、大胆かつ壮大なスケールで描かれています。満を持して無頼の狂人を主人公に据えた本作は、前2作以上にバイオレンス要素が強いショッキングな小説となっています。
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稀代の怪物であるハンニバル・レクターの誕生を描いたシリーズの番外編。幼い頃に遭遇した悲劇によって心に深い傷を負った若者の壮絶な復讐の物語です。レクターの生い立ちとその狂気の根源がうかがい知れる、シリーズの愛読者には堪らない一冊。オリエンタルな雰囲気を醸し出すためか、日本の文化がけっこう登場しています。
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