ブックキュレーターhonto編集員
快適だけど自由はない。あなたは住みたい?はじめてのディストピア小説
ディストピア小説で描かれている世界は、一見すると理想郷のようにも見えます。管理が行き届いていて、ほどほどに快適。でも、つねに見張られていて、自由にものも言えない。そんな世界があったら、あなたは住みたいですか?ディストピア小説は人間の主体性や自由が奪われた世界の恐ろしさを、われわれの想像力に訴えてきます。
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生きていれば、苦しい思いや不愉快な思いを味わうものです。だけど、本書で描かれている世界では、誰も不満を抱くことはありません。幼少期から階級ごとに知能と環境が決まっていて、フリーセックスと快楽薬に溺れつつ、身の丈にあった生活で満足しています。賢すぎるがゆえに周囲から浮いている男を主人公にした、ディストピア小説の古典です。
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ビッグ・ブラザーが率いる、架空の超管理主義社会が舞台の小説です。「真理省」に勤める主人公の仕事は、歴史の改竄でした。この世界では絶えず歴史が改竄されているため、彼は幼少期に見た旧体制の社会のことを思い出すことができません。そんななか、彼はある禁止行為に手を染め・・・。さまざまなジャンルの数多の作品に影響を与えた傑作です。
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ここで描かれる世界では、テレビやラジオによる感覚的な情報のみが出回り、本の所持が禁止されています。見つかれば本の所有者は逮捕され、本は燃やされてしまうのです。本書に登場する思考力や記憶力を奪われた市民たちの姿は、紙の本を読むことの意義を私たちに暗示してくれているかのようです。
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