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ホラーだけじゃない!バラエティ豊かに進化を遂げたゾンビ小説の傑作選
今やホラー作品に欠かせない存在となったゾンビ。ここで紹介するのは、ゾンビが登場するのに単なるホラーとは括れない一風変わった小説ばかり。古くからさまざまなメディアに出演しているゾンビたちですが、もはや彼らの活躍の場はホラーだけでは収まらなくなっているようです。
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ゾンビという存在ありきの日常において、仕事やプライベートに悩まされる人々の姿を描いた群像劇。世知辛い世の中で、果たして人間であることはゾンビよりも幸せなのか?市井の人々が避けがたい社会の不平等を痛烈に皮肉っていて、人間はゾンビより上なのか・・・と考えさせられてしまう挑戦的な一冊です。
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ぼくのゾンビ・ライフ
S.G.ブラウン(著) , 小林 真里(訳)
ゾンビである主人公の一人称で語り紡がれる超異色のゾンビ小説。不慮の事故によってゾンビになってしまった男が、自身の変化や周囲の視線に戸惑いながらもアイデンティティを確立していく物語です。思考や感情が人間以上に人間らしいゾンビたちがとてもユーモラスに描かれていて、愛おしいと思えてくるかもしれません。
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ゾンビたち
キム ジュンヒョク(著) , 小西 直子(訳)
孤立した小さな村でひっそりと暮らすゾンビたちと、その地に足を踏み入れた人間たちとの奇妙な交流の物語。ゾンビとの邂逅を重ねながら人として成長していく主人公の姿は、多くの人の琴線に触れるはず。血生臭い描写も多少はありますがちょっととぼけた筆致がおしゃれな印象を残す、純文学の棚に並べたくなるようなゾンビ小説です。
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人間を捕食するゾンビが蔓延する世界で、人間の女性に恋をしてしまったとあるゾンビ。やがて彼は人間らしい心を取り戻し、ついには喰う者と喰われる者の立場を超えた新たな可能性まで導き出すことに・・・。恋する気持ちがゾンビの本能すら凌駕するという設定が、とてもチャーミングで心温まります。
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恋愛小説の傑作『高慢と偏見』の世界観にゾンビが登場し、恋愛劇とサバイバル・アクションが同時進行していくユニークなお話です。ふざけたタイトルとは裏腹に、しっかりと作り込まれたストーリーと小気味のよいアクションが読書欲を煽ります。オリジナル版の設定を絶妙に揶揄しているので、併せて読めば楽しさも倍増です。
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