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結末は袋とじの中!遊び心が好奇心をかき立てる袋とじミステリー
開けるまでその中身がわからない「袋とじ」。雑誌で見かけることはありますが、ミステリー小説にもあることをご存知でしょうか?それだけ袋とじの中身に自信がある、ということなのですが・・・。そんなちょっと変わった袋とじのミステリー小説を紹介します。紙の本ならではの、たった一度きりの贅沢な読書体験を味わってみてはいかがでしょう。
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生者と死者 酩探偵ヨギガンジーの透視術
泡坂 妻夫(著)
日本における袋とじ本の代名詞のようなミステリー小説。結末部分ではなく全編にわたって複数の袋とじがあって、一度目はそれを破らずに短編として読み、二度目に袋とじを破いて読むという趣向が施されています。著者は自身がマジシャンでもあることから、楽しくかつ神技的な仕掛けで読者を翻弄し、アッと驚かせてくれます。
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「名探偵夢水清志郎シリーズ」の10作目となる本作は、単なる袋とじではなく、その中にもう一つ仕掛けがあるという凝った作りになっています。児童文学のシリーズ作品ですが、著者のミステリー愛がギュッと詰まった館もので、大胆なトリックには子どもはもちろん、大人のミステリーファンでも魅了されるはずです。
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歯と爪 新版
ビル・S.バリンジャー(著) , 大久保 康雄(訳)
「袋とじを破らなければ返金します」という販促で話題をさらった本書。法廷での裁判シーンと奇術師リュウの運命、二つの物語が交互に描かれていき、クライマックスは袋とじという仕様です。1955年に出版された古典的な作品で、カットバックと呼ばれる手法や見事なストーリーなども後世に大きな影響を与えた傑作です。
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