いったい何が動機!?「ホワイダニット」を楽しむ傑作ミステリー

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80を超える殺人を犯したシリアルキラー・佐藤誠の物語を、作家・詠坂雄二がドキュメンタリー形式で書き記したミステリー。多くの人数を完璧に殺害しながら、遠海市の事件では例外的に首を切断したのはなぜかという、シンプルなホワイダニットでありながら、著者ならではのひねりが加えられた良作です。

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『半落ち』『64』などの長編小説が映画化されている横山秀夫ですが、短編でもその才能を存分に発揮しています。この短編集には4人の主人公が登場し、それぞれの「なぜ？」を巧みな人物描写と心理描写で描きます。著者の世界観がギュッと詰め込まれた珠玉の4編をお楽しみください。

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幕末から明治における激動の京都を舞台に、実在の偉人・江藤新平と架空の武士を探偵役に据えた連作歴史ミステリー。死刑執行当日になぜ囚人が殺されたのかを追う「監獄舎の殺人」、倒叙ものでホワイダニットが秀逸な「桜」など傑作揃い。時代背景を活かした2人の主役の関係性の変化にも注目してほしい、良質な短編集です。

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主人公が赴いた異国の地で起こった殺人事件や謎を解明する5編の連作集です。傑作「砂漠を走る船の道」を皮切りに、異国の風景や文化を叙情的かつ幻想的な筆致で描いています。どの話も動機にフォーカスされていて、魅力的な謎に満ちた一冊です。

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大正から昭和の時代を舞台に、花をモチーフとした5つの短編が収められています。どの話も考え尽くされたホワイダニットが鮮やかな、技巧的ミステリーです。連城三紀彦の艶やかで流麗な文章への評価も非常に高く、ミステリーの枠に収めてしまうのはもったいないと思えるような不朽の名作です。