本格派の手腕とあふれるミステリー愛にうなる！はじめての有栖川有栖

著者のデビュー作で、英都大学推理小説研究会の活躍を描いた「学生アリスシリーズ」の第1弾。火山の噴火によって外界から閉ざされたキャンプ地で起こる連続殺人。研究会部長の江上二郎が論理的に真相を解明していきます。登場人物たちの恋愛模様もあり、青春ミステリーとしても満足度の高い王道の一冊といえるでしょう。

「学生アリスシリーズ」の第2弾。南海の孤島で英都大学推理小説研究会の面々が宝探しに挑戦するなか、連続殺人事件に巻き込まれてしまいます。パズルに暗号、密室、そして「読者への挑戦状」。伏線がパズルのようにきれいにはまっていく謎解き、フーダニットやハウダニットも見事な、著者のサービス精神があふれる名作です。

作家・有栖川有栖をワトソン役に、友人の犯罪学者・火村英生を探偵役に据える人気シリーズはここから始まりました。日本のディクスン・カーと呼ばれるミステリー作家が密室で死亡、その謎に挑みます。ミッシングリンクや暗号など本格ミステリーの要素が満載で、コンビ2人の掛け合いも楽しい物語です。

著者が敬愛するミステリー作家のエラリー・クイーン。その代名詞「国名シリーズ」にオマージュを捧げ、自らも物語を上梓し続け10作を数えるほどになった、有栖川有栖版国名シリーズの第1作品集です。暗号、密室、読者への挑戦状などバラエティに富んだ謎の数々を作家・有栖川有栖と探偵・火村英生が解き明かします。

第2次大戦後、北海道が独立した並行世界の日本では探偵行為が犯罪となっていた・・・。そんなディストピアを舞台にした、著者には珍しいSF風味のシリーズ第1作です。3人の少年少女が織り成す青春小説の趣きもありつつ、もちろん本格要素も忘れず、ちょっと幻想的な雰囲気の世界観が素敵なミステリーです。