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「最後の戦国大名」伊達政宗の魅力に迫った本
南奥羽の覇者である「独眼竜」こと伊達政宗は、巷間の人気も高い戦国武将のひとり。彼の波乱に満ちた人生は、テレビドラマや小説、漫画やゲームなど、多くのメディアで取り上げられてきました。「最後の戦国大名」とも言われている彼の生涯や、その人物像に深く迫った小説や評論などを紹介します。
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伊達政宗の素顔 筆まめ戦国大名の生涯
佐藤憲一(著)
「筆武将」と呼ばれていた伊達政宗。彼がしたためた多数の自筆書状をもとに、武将・施政者・文化人としての事跡をたどり、その人生と人物像を考察した研究書です。家族や家臣への手紙を通して、政宗の人柄や情の篤さ、教養の高さがうかがえます。仙台市博物館の元館長が著した力作です。
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小姓が記した『木村宇右衛門覚書』をもとに、政宗が亡くなるまでの半年間を再現し、その生涯を総括した研究書。晩年の政宗は、泰平の世にあって家の安泰を願い、家族や家臣に配慮し慕われつつも、自らの死に臨んで身辺整理を行います。柔和となっても武将らしい気概を持ち続けた男の、見事な「死に支度」に感動するはずです。
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大河ドラマ『独眼竜政宗』の原作となった長編歴史小説。政宗の幼少期から晩年までを扱い、奥州を制した男の才覚と野心、世渡りの機知など、一般のイメージに近い人物像が描かれています。秀吉や家康ら、天下人たちとの対峙は、格別の読み応え。相手の器を見極め、我欲を棄て、将軍家を補佐すべく大悟する姿に背筋が伸びます。
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昭和の国民的作家・司馬遼太郎による歴史評伝短編集です。表題作では伊達政宗が詠んだ漢詩から、彼の非凡さと凄絶な半生、奥羽の一大名に留まらざるを得なかった苦渋を描きます。右目の欠損や生母との不和など、数々の不遇を克服せんと邁進した足跡を顧みて、感慨が結実した詩歌の妙を味わえます。冷徹で格調高い名文です。
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