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怪奇小説の本場から名作をピックアップ!恐ろしくも美しい英国怪談
イギリスでは、18世紀末に流行したゴシック・ロマンスがきっかけとなり、数々の怪奇小説が文芸雑誌に掲載されるようになりました。名立たる文豪たちも手掛けた幽霊譚をはじめ、超常現象を繊細なタッチで表現した作品群は、世紀を超えて世界中に「恐怖」を伝えています。そんな西洋怪談の本場イギリスで編纂された、珠玉の怪奇小説を紹介します。
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吸血鬼カーミラ
ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュ(著) , 平井 呈一(訳)
19世紀の怪奇幻想文学界を彩ったレ・ファニュ。その代表作「吸血鬼カーミラ」は、アイルランド伝承を基礎とする吸血鬼物語です。19歳の少女ローラと謎めいた少女カーミラの不可思議にして官能的な交流。彼女たちの交わりからは、吸血鬼の耽美的な側面を見ることができます。表題作を含む7編の怪奇譚をご堪能ください。
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イギリス怪奇小説の代表的な作家、ブラックウッドの短編小説集です。全11編中5編は著者の単行本初収録作で、幽霊屋敷を訪れた自分自身の体験に基づく「空家」など、ジム・ショートハウスを主人公とする不気味な物語が楽しめます。超自然の恐ろしさを描き出した怪奇譚の数々。その多彩な表現力にゾクッとさせられます。
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塔の中の部屋
E.F.ベンスン(著) , 中野 善夫(訳) , 圷 香織(訳) , 山田 蘭(訳) , 金子 浩(訳)
英国怪奇小説の名匠と謳われるベンスンの短編小説を17編収録。多彩な怪奇現象を表現している点が特色で、正統的な幽霊譚「広間のあいつ」、黒魔術を扱った奇譚「ノウサギ狩り」など、バラエティ豊かな物語が堪能できます。そのなかには、虫の大量発生を描いた「芋虫」という話もあるので、虫嫌いの人はご注意ください。
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三等航海士でもある著者の知識がふんだんに注ぎ込まれた海洋怪奇小説。帆船モルツェストゥス号の船員であるジェソップの体験談で、遠洋航海中に遭遇した奇怪な現象が語られます。海から出現する得体の知れない存在。船員たちを襲う影。逃げ場のない船上で、正体不明の怪異につきまとわれる状況には背筋が寒くなります。
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