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愛すべきスーパーおばあちゃま!老婦人が探偵役で活躍する推理小説
古今東西に数ある名探偵もののなかでも、年配の女性が探偵として活躍する小説には独特の魅力があります。彼女たちは聡明かつキュートで、口も達者。さらには気配りと、年齢を重ねたからこそ知っている人生の知恵も。そんな賢くてやさしいおばあちゃまが身近にいてくれたら、頼もしいものです。ここでは、素敵な老婦人が推理を披露する小説を集めました。
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ミス・マープルと13の謎
アガサ・クリスティ(著) , 深町眞理子(訳)
元祖おばあちゃん探偵といえばこの人!ミステリーの女王が生んだ名探偵は、穏和で古風な老婦人。甥たちが結成した、未解決事件の謎解きを競う「火曜クラブ」で、控えめながらも見事に真相を指摘する安楽椅子探偵です。人間観察に優れ、機知に富んだ愛らしい老婦人の魅力を堪能できる短編集を、新訳でどうぞ。
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カリフォルニア州にある高級老人ホーム「海の上のカムデン」。入居者は強烈な個性の持ち主ばかりです。なかでも、アンジェラとキャレドニアの凸凹コンビは、好奇心旺盛で行動力も抜群。気の置けない仲間とのメキシコ旅行は、事件に遭遇しながらの珍道中に。暴走気味だけど憎めない、ユーモラスな老女らの探偵団ぶりを楽しめます。
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元裁判官にして安楽椅子探偵の祖母のアドバイスをもとに、法律家志望の孫娘とその恋人の刑事が協力して事件を解決する連作ミステリー。作風は和やかですが、祖母は孫娘に対し、人が人を裁くことの難しさや厳しさを説き続けます。全体を通して、「法治国家における正義とは何か」が示唆されています。
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フリーライターの女性が通う少し寂れたファミリーレストランには、訳ありの老婦人がいました。優れた推理力を持ちながら人前で披露できない婦人に代わって、主人公が客の持ち込む「日常の謎」の正体を伝えます。最終章では、ヒロイン自らが初めて謎を解く成長ぶりも。ほのぼのとした作風で、安心して読める物語です。
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北関東の町で、珈琲豆と和食器のお店を経営する老婦人が、身の周りで起こる出来事の背景を紐解く、人情味あふれる連作小説です。老いの現実や家族問題、知人との確執や不倫関係など、扱う題材は深刻なものばかり。上質なブラックコーヒーのように、誰もが経験し得る人生の苦みや心の痛みを丁寧に描写しています。
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