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日本とドイツの歴史を通して「ファシズム」について学べる本
「ファシズム」という言葉をご存じでしょうか?ドイツ、日本、イタリアにおいて、第一次世界大戦から第二次世界大戦終結までの間に見られた政治形態の一つです。とはいえ、一括りにファシズムといっても、国によってその成り立ちや特徴には違いがあります。ここでは日本とドイツの歴史を通して、ファシズムの実態に迫る本を紹介します。
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ファシズム
山口 定(著)
思想、運動、体制という観点から「ファシズム」を分析した本です。諸外国の歴史からはファシズムの定義をピックアップしつつ、それぞれの共通点を列挙していますが、日本においては『萌芽的形態はともかくとして、特別に取り上げるものは見あたらない』と記しています。ファシズムを知るためにうってつけな一冊です。
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「ファシズム」という現象は、当時、他国をリードする立場にあったドイツにおいて、いかにして発生したのか?という点が、よく謎として挙げられます。本書ではヒトラーの生い立ちを縦糸、ドイツの政治事情や国際的な力関係を横糸とし、その謎を解いていきます。読後には、ファシズムの本質が理解できているはずです。
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政治学者でもある著者・丸山眞男は、ドイツなどのファシズムを「下からのファシズム」、日本のそれを「上からのファシズム」と分類。そうしたうえで、後者の要因を時系列順に整理・列挙しつつ、その時代の人々の心理にも着目しています。日本型ファシズムを把握するうえで、避けては通れない情報が満載の一冊です。
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日本が第二次世界大戦に参入するところから、敗戦を迎えるまでの歴史を丁寧にまとめた一冊。戦争に関わった各国の考えだけでなく、政治家、軍人、市井の人々の声まで、丁寧に拾い上げているのが特徴です。「ファシズム」の旗の下、日本はどのようにして戦争に突入していったのかを、詳細な資料とともに学ぶことができます。
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