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生きた、書いた、愛した!「瀬戸内寂聴」という人生に触れる本
文豪スタンダールの名言「生きた、書いた、愛した」を、まさに体現するかのように生き抜いた作家・瀬戸内寂聴。30代で小説家となり、51歳で出家し、99歳で亡くなるまで常に自分の情熱に忠実だった彼女のインディペンデントな生き方は、私たちをインスパイアしてやみません。瀬戸内寂聴の濃密な人生の結晶ともいえる本を紹介します。
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妻子ある作家との長い愛人関係と、年下の男との恋。2人の男性を欲しながらも決して満たされない主人公の苦悩を描いた本書は、著者自身の恋愛経験をもとに書かれた私小説です。当時の生活の匂いや音までが伝わってくるような繊細な描写と、激しい恋に身を焼かれながらそのすべてを小説へと昇華させた著者の熱量に圧倒されます。
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源氏物語に登場する女性たち側を語り手とする、革新的な源氏物語。美しい日本語で紡がれる物語にすぐに引き込まれ、雅な王朝のお香の香りまでが漂ってくるかのような臨場感を感じられます。侍女や命婦など、原作では源氏の相手ではなかった女性たちの目線からの述懐もあり、現代に通じるガールズトークにきっと共感できるはずです。
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瀬戸内寂聴の人生の結晶のような、純度の高い言葉で紡がれた「ことば」集。出家後、晩年には法話などで人々の悩みに答えていた著者が、すぐそばで相談を聞き、語りかけてくれているような感覚で読めます。心が乱れて苦しいとき、生きるのがつらいとき、パッと開けば心を軽くしてくれるサプリメントのような、やさしい一冊です。
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『97歳、今日死んでもおかしくない年齢です。みなさんに伝えたいこと、生きるうえで大切なこと、すべて書き残せたので『遺言』と題をつけました』との言葉どおり、さまざまな問題に著者が答えています。別れ、孤独、老いと死など、生きている限り誰もが抱える悲しみをやさしく受け止め、前を向かせてくれる金言が詰まった名著です。
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