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「鬼畜系特殊設定パズラー」の鬼畜×本格ミステリー。はじめての白井智之
白井智之は、2014年に賞レース史上最大の問題作と謳われた『人間の顔は食べづらい』でデビュー。著作は本格ミステリーですが、そこに奇天烈な特殊設定を加え、独自の世界を創出。綾辻行人からは「鬼畜系特殊設定パズラー」の称号を授けられています。読者を選ぶ内容ながら圧倒的なパワーを秘めた傑作たちを、心して手に取ってみてください。
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新型ウイルスの影響で食糧難に陥った日本では「食用クローン人間」を飼育し、食料として食べることが合法化されています。そんなぶっ飛んだ世界で展開される本格ミステリーです。グロさもそこそこありますが、特殊設定を最大限に活かした極めてロジカルな多重解決が楽しめる白井智之のデビュー作です。
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孤島に招待されたゲストが次々に死んでいく筋書きは、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』へのオマージュ。しかし、そこから先が白井智之の真骨頂!もちろん、普通ではない倫理観と特殊設定は満載。クローズドサークル下で緻密な多重解決が展開していく、著者にしてはエログロ描写控えめの本格ミステリーです。
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14歳の少女がさまざまな方法でたくさん死んでいく、掌編含めた全8編の短編集です。相変わらず不謹慎で、非現実的で、残酷な世界を描き、グロさは著作のなかでも一番かもしれませんが、それらの装飾を取り除けばしっかりした本格ミステリーです。それを短編で幾度も味わうことができる、贅沢な一冊です。
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