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そんなところから名探偵が!?意外な人物が謎を解くミステリー小説
ミステリー小説の主役といえば、難事件を颯爽と解決する名探偵。その存在はストーリーの中心であり、普通ならもっとも目立つ位置に置かれているものです。ここでは予想外の立ち位置から現れて見事に謎を解く、一風変わった探偵が主人公の小説を集めました。ジャンルのセオリーを覆す名作をお楽しみください。
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舞台は、明治末期の東京。芸術家集団「パンの会」の集まりでいつも語られるのは、誰も解けない事件の話です。参加者たちも首をひねる不可思議な事件の謎を解き明かすのは、なんと給仕に来た女中さんで・・・!?古きよき文明開化の空気感と謎解きを満喫できる一冊。北原白秋や石川啄木など実在の文豪が登場するのも読みどころの一つです。
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普通、執事は主人を引き立てる縁の下の力持ちのはず。ですが、本書に登場する執事の影山は違います。雇い主の令嬢刑事・宝生麗子に「お嬢様の目は節穴でございますか?」の名セリフを発するところから始まり、麗子のお株を奪って華麗な名推理を繰り広げます。毎回激怒する麗子と影山のコミカルなやり取りは爆笑必至です。
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事件に遭遇したとき、最初にすることは110番通報です。通常の小説ならそこから捜査が始まるのですが、本書ではなんと、通報を受けただけで事件が解決してしまいます。事件と捜査官を結ぶはずのオペレーター・君野いぶきが、自ら事件を解決してしまうユニークなミステリー。会話だけで展開する名推理が光ります。
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古書店とカフェの町、荻窪にあるカフェ「アンブル」。ここに集うのは、コージーミステリー愛好家集団「コージーボーイズ」の面々です。作家や編集者からなるこのクラブには、ご近所の奇妙な話が持ち込まれますが、推理自慢たちを尻目にその謎を解くのはいつも店長の茶畑さん!遠慮がちに謎を解く店長の姿が微笑ましい一冊です。
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黒後家蜘蛛の会 新版 1
アイザック・アシモフ(著),池央耿(訳)
意外な場所から飛び出す名推理の元祖といえばこちら。素人探偵たちが巷の事件をあれこれ推理し合うクラブ「黒後家蜘蛛の会」での出来事を綴った連作短編集です。参加者がそれぞれ得意の推理を披露しても解けない謎を、片隅にひっそりと控える執事が解いてしまうという本作の趣向は、のちに多くの作品のお手本となりました。
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