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多様性とは?社会や性のあり方について考えさせられる古今の文学
SDGsを実現するうえでも重要とされている多様性。理解しているつもりでも、世の中には私たちの想像を超えた現実を生きている人々がいるのも事実です。そして古くから、文学ではそうした少数派の声を拾い上げてきました。それらを通して「見えない現実」を想像することが、これからの社会に必要な柔軟性を養う一助となるのかもしれません。
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仮面の告白 新版
三島由紀夫(著)
性に対する苦悩を赤裸々に記した本書は、三島由紀夫の出世作にして代表作の一つ。同性愛をテーマに、自己否定と欲望の狭間で葛藤する青年が描かれます。三島の半自伝的小説といわれる本作が出版されたのは1949年。LGBTQという概念も存在しなかった当時、本書がいかに革新的な作品だったかは想像に難くないでしょう。
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ロリータ
ナボコフ(著) , 若島 正(訳)
中年男性ハンバートが恋をしたのは、ロリータという12歳の少女でした。当初はポルノ文学と揶揄され、複数の出版社から発売禁止処分を受けたことで知られる本書ですが、今では多面的な解釈が成り立つ古典文学の傑作として知られています。暗喩に富んだ言い回しや巧妙な伏線が特徴的で、再読のたびに新たな発見があるはずです。
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オーストラリアに流れ着いた難民女性のサリマと、夫の仕事の都合で外国に移り住むことになった日本人女性。本書は、ともに英語を母国語としない2人の女性が、言語や文化の壁に苦しみながらも困難を克服していく物語です。異国の地で奮闘する2人の動向を追ううちに、「言葉」の持つ可能性やしがらみが見えてくることでしょう。
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