ブックキュレーターhonto編集員
暮らしのポリシーや家族との関係が深く味わえる、おいしい本
お馴染みの食べ物が登場するエッセイは、問答無用で読む者の心をほがらかに変えてくれます。食にまつわる数々の記憶には、その人らしさを育んできた家族関係や出会いの歴史も詰まっています。暮らしのなかから著者が編み出してきた人生のポリシー、食から広がる暮らしのテクニックまで、いろいろな味が楽しめる本をピックアップしました。
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阿川佐和子による食にまつわるエッセイ集。『死ぬまでにあと何回飯が食えるかと思うと、一回たりとも不味いものは食いたくない』と生涯主張し続けた父を持った著者。それゆえに、『食べることだけを生きがいにするような面倒な人間にはなるまい』と心に決めてきたのに・・・!?思わず吹き出してしまうエピソードが満載です。
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京都在住の料理研究家・大原千鶴の食やキッチンへのこだわりが詰まったエッセイ集。主婦でもある著者は、『そのときどきの家族の形に合わせる軽やかさから、楽しみは生まれるもの』と、堅苦しくない食との向き合い方を教えてくれます。料理も食卓も「こうでなければ」と縛らなくていい。楽しみ方のヒントも満載の一冊です。
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詩人・銀色夏生による、ひとり暮らしの日々のごはんの記録です。子育てを終えた著者が「これからは自分が好きなものを、好きなだけ食べよう」と楽しんでいて、気楽なごはんの写真にほっこりさせられます。長い人生、その時々で食事の景色も目的も変わっていい。心がふっとゆるむ時間を味わえることでしょう。
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