ブックキュレーターhonto編集員
資本主義は変わるのか終わるのか。未来の経済と社会生活を考えるための本
格差の拡大、環境破壊や自然災害の深刻化など、資本主義の行き詰まりが指摘されています。こうした課題を解決するには、資本主義を改良すればいいのでしょうか。それとも新たな制度が必要なのでしょうか?このままではいけないと感じつつも、どうすればいいのかわからない。そんな不確かな状態から抜け出す道筋を考えるための本をそろえました。
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本書はまず、資本主義の歴史や矛盾を豊富な事例でイメージしやすく紹介します。次に、科学技術がそうした課題を解決するかについて取り上げ、その非現実性を鋭く突いていきます。環境破壊や資源の枯渇、多様性の崩壊などを考慮しない、成長ありきの資本主義をどのように変えていけばいいのか、思想的方向性を示しています。
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データに基づいて、資本主義の矛盾を浮き彫りにした講演録です。所得や資産、ジェンダーによる格差を国際比較し、福祉政策や累進課税など公平な分配への取り組みに焦点を当て、その結果を考察します。不平等解消や日常化する異常気象への対応には、人々の叡智を結集し、今の政治制度を変える必要があることを力説しています。
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創造的破壊の力
フィリップ・アギヨン , セリーヌ・アントニン , サイモン・ブネル , 村井章子
資本主義を放棄するのではなく、適切に運営することを提唱する一冊です。資本主義の歴史や過去の改革策、国家の役割や技術革新などについて多様な意見を踏まえつつ、フィリップ・アギヨンが丁寧に自身の見解を述べています。最終的には、破壊力をともなった創造的なイノベーションが、格差の拡大や環境破壊など資本主義の矛盾を解決すると論じています。
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市場原理主義に染まったアメリカで教鞭をとりながら、その流れに疑問を持ち、独自の経済理論を生み出した宇沢弘文の足跡をたどります。公害や地球環境問題にいち早く関心を寄せ、経済学の視点からその解決策を探るなど、その先駆的な活動を紹介します。社会的共通資本の考え方は問題解決へのヒントを与えてくれます。
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カール・マルクスの思想を読み解くことで資本主義の本質と課題をあぶり出していきます。矛盾やほころびを顧みることなく、ひたすら成長を求める資本主義。現代人はいつの間にかその網に絡め取られ、身も心もそのシステムに組み込まれています。そんな現状に気づき、自らや社会を変えていくためのきっかけをくれる一冊です。
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