ブックキュレーターhonto編集員
歴史上に実在した、男装の女性たちについて知ることができる本
古今東西、自ら男性の衣装をまとい、社交界や戦場に出て活躍した女性が存在します。彼女たちの異性装は、非難の的となったり、持てはやされたり、当時の人々の話題の的となりました。なぜ彼女らは男の出で立ちで公の場に現れ、それは時代においてどんな意味を持ったのでしょうか。歴史上に実在した、男装の女性を取り上げた評論や小説を集めました。
- 6
- お気に入り
- 943
- 閲覧数
-
著名な男装の女性として、ジャンヌ・ダルクを挙げる人は多いでしょう。百年戦争末期にさっそうと現れた救国のヒロインは、自由と解放のシンボルとして今も人々を魅了しています。本書は、中世ヨーロッパの政治的・文化的状況で彼女がどんな存在だったか、なぜ魔女として処刑され、聖人として祀られたかをわかりやすく考察した一冊です。
-
ジョルジュ=サンド 新装版
坂本 千代(著)
19世紀フランスを代表する女流作家ジョルジュ・サンドは、フェミニストの先駆けで、男装していたことで知られていました。彼女はあまたの男性と浮名を流し、社交界の華と呼ばれました。本書は、真実の愛と理想を求め続けた彼女の生涯を総括した概論書です。彼女の繊細な感性と大胆な行動力に、時代を超えて魅せられるでしょう。
-
20世紀初頭、中国・清朝の王女が日本人の養女となり、清朝再興を期して男装して諜報活動に従事しました。戦後に祖国で逮捕され、国賊として処刑される前、彼女に取材して書かれた自叙伝が本書です。誇張や虚飾も含むにせよ、日中両国の思惑に翻弄され、アイデンティティの揺らぎに直面した女性の生きざまが鮮烈に描かれています。
-
水の江滝子 ひまわり婆っちゃま
水の江 滝子(著)
昭和前期に隆盛を誇った東京松竹楽劇部(松竹歌劇団の前身)の1期生として、日本の少女歌劇史上初めて断髪男装のタキシード姿で登場し、国民的人気を博した女優・水の江滝子の自伝です。のちに女性初の映画プロデューサーへ転身し、石原裕次郎らスターを発掘し、長く業界で辣腕を振るった彼女の生涯を振り返った一冊です。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です