果たして無事に生還できる!?極限状態からの脱出劇を描いた傑作小説

地震で地下の建築物に閉じ込められた男女10人。さらに、水没が迫るなかで殺人事件が発生。1人が犠牲になれば残りの全員が助かることがわかり、殺人犯を捜して生贄にすることに。脱出か死かという時間の制約、予想のつかないストーリー展開、美しい論理の謎解きなど、読みどころ満載の傑作ミステリーです。

地下の複合施設に取り残された女性は、視覚と聴覚に障害を抱えていました。ハルオは最新鋭のドローンを使って彼女を救出しようとしますが、次々と予想外の出来事に見舞われます。時間制限ありの高難易度脱出ミッション劇でありつつ、人間ドラマと意表を突くミステリー要素を備えた、満足度の高い小説です。

アリスと呼ばれるVR空間内に閉じ込められ、デスゲームへと強制参加させられた主人公・ハルが脱出＝ログアウトを目指す物語。クローズドサークル下でのサバイバル、SF、ミステリー、ファンタジーなど、さまざまな要素をバランスよく盛り込んだ娯楽作で、VRという設定を活かした展開が見事です。

事故を起こした宇宙ステーションを舞台に、地球に帰還しようと奮闘する人々の姿を群像劇風に描いたSF。ただし、SFでありながらも現実世界の物語として違和感なく読めるはず。クセのある人間の描写を楽しめて、さらには宇宙空間での絶望感や緊張感をたっぷり味わえる、サバイバルパニック小説として秀逸な一冊です。

記憶を失った状態で1人目覚めたグレース。自分の居る場所は宇宙船内だと推測しながら少しずつ記憶を取り戻すと、地球人類を背負ったとんでもないミッションが彼を待ち受けていて・・・。火星でのサバイバルを描き映画化された著者の傑作『火星の人』を凌ぐとも言われる、SFのおもしろさがギュッと凝縮された小説です。