ブックキュレーターhonto編集員
あなたに代わって真心を届けます!代筆屋や代書業を営む人たちの物語
デジタル化が進み、SNSが発達した時代だからこそ、手書きの文章には独特の温もりと個性が表れ、受け取った人の心に響くもの。さまざまな事情により自分で手紙や文書を書けない人から依頼を受け、代筆や代書を請け負うことを仕事とする人々が登場する小説を集めました。改めて、手書きの文章の魅力や、素晴らしさを感じてみてください。
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代筆屋
辻 仁成(著)
吉祥寺に住む売れない作家が、副業で営む代筆業の顛末を描いた連作短編集です。恋文や拒絶、未練に決別、遺言に至るまで、依頼人の多様な要望に応え、主人公は人々の思いを伝える代筆屋として手紙を綴ります。手紙という古式ゆかしい手段を用いる奥ゆかしさ、そして、気持ちを誘引する巧みさが光ります。
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ツバキ文具店
小川糸(著)
鎌倉で文具店兼代書屋を営む鳩子と、周囲の人々との交流を描いた物語です。主人公は、想いを伝えられない事情に苦しむ顧客に寄り添い、内容だけでなく、筆跡も文房具も切手も、心の伝達にふさわしいものを選び抜き、手紙を綴ります。改めて手紙の持つ効能を感じさせる、まるでおとぎ話のようなハートウォーミングストーリーです。
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四月一日さんは代筆屋
桜川ヒロ(著)
広島県安芸郡熊野町は、江戸時代から「筆の都」として栄えてきました。その町の片隅に店を構える代筆屋をめぐる物語です。洞察力に優れた店主の四月一日(わたぬき)が、悩む人々を勇気づけ、代わりに手紙を書き、励まされた客たちは新たな一歩を踏み出します。ミステリーとファンタジー要素も入った、ハートフルな連作短編集です。
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春風ぞ吹く 代書屋五郎太参る
宇江佐 真理(著)
若き御家人、五郎太の恋と学問の日々を描いた時代小説です。先祖の失態により微禄で無役の小普請組となった村椿家の後嗣・五郎太は、手紙の代書で糊口を凌ぐかたわら、幼なじみの紀乃をめとるべく、御番入りを目指して勉学に励む毎日を過ごしています。代書屋の仲間や学問所の師匠らと関わるなかで成長する若者を描いた、江戸時代の青春小説です。
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