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文学史の謎を解き明かせ!古典文学や文豪の謎に迫った本
古今東西、文学は人々に娯楽や教養だけでなく、数多の謎も提供してきました。著名でありながら実像が不明な作者、消失してしまった章の行方、作品の成立過程、モデルとなった人物の存在・・・といった多様な疑問点についてさまざまな説が生まれ、議論されてきました。そこでここでは、古典文学や文豪に関する謎解きを扱った小説や研究書を集めました。
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シェイクスピア研究の第一人者が、7人の別人説を検証する考察本です。演劇史上、最も偉大な劇作家と謳われるシェイクスピアは、作者自身に関する資料が少ないため、別人説の論争が出るほど謎に包まれています。本書は、時代背景や記録、伝承や推察を詳細に調べ、謎の作家の正体に迫る傑作ミステリーです。
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森鴎外『舞姫』のヒロイン・エリスの実像を解明する文学ルポルタージュです。ドイツ在住の著者が地の利点や人脈を駆使し、現地の公文書館や資料館、博物館や図書館、研究所や教会に通い、膨大な資料を丹念に調査する姿は、小説のようにドラマチック。130年の歳月を超え、謎の女性の実態が浮かび上がる結末は感動的です。
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六の宮の姫君
北村 薫(著)
主人公の女子大生が卒論の題材として、芥川龍之介の短編小説『六の宮の姫君』が書かれた意図を追究します。文壇の状況や交友関係を調べることで、作品がどのように成立したかを解き明かします。2人の天才の友情と訣別、文学に命を懸けた者の狂おしい信念と希求が胸を打ちます。
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紫式部が探偵役として宮中の謎を解く、王朝ミステリー小説です。『紫式部日記』の成立過程と、中宮・彰子の出産に絡む事件を重ね、宮仕えの女性の日記がどうやって遺ったかを解き明かしています。本名も動向も記録に残らぬ女房たちが記した小さな思惑が引き継がれ、後世に新たな価値や評価を生むおもしろさに、歴史の妙が感じられます。
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