ブックキュレーターhonto編集員
怖くない、エグくない、つらくない。爽やかな読後感を味わえるミステリー
ミステリーといえば殺人事件や複雑なトリック、張り巡らされた伏線、もつれた人間関係やドロドロした心情が生々しく描かれ、読み進めるのにエネルギーが必要な本もたくさんあります。そこでここでは、軽快でさわやかな読後感をもたらしてくれるミステリーを紹介します。ヘビーなミステリーに負けず劣らず、謎解きもきっちり楽しめるものばかりです。
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我らが隣人の犯罪
宮部 みゆき(著)
宮部みゆきによる、5編からなる短編集です。隣家のよく吠える犬を「誘拐」しようと試みる表題作をはじめ、サボテンの研究をしたい小学生、少し変わった自殺願望のある男性・・・と、ありそうでなかった設定に、読者の疑問をぐいぐいリードしてくれる語り口で一気読み必至です。「そうきたか!」とラストにうならされる物語がそろっています。
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空飛ぶ馬
北村 薫(著)
北村薫のデビュー作、日常系ミステリーです。女子大生の「私」は教授を通じて出会った噺家の円紫さんに、不思議なできごとを相談するようになります。当事者の心理を温かくも冷静な眼差しで見つめ、隠された真実を鮮やかに見抜いていく円紫さんの人柄も魅力的です。日常の中のちょっとした謎を通じて、人情の機微を味わえます。
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美術をテーマにした小説を数多く手掛けている原田マハによる絵画ミステリー。美術館で働く主人公が、画家のアンリ・ルソーを取り巻く謎に迫ります。作中にはルソーの才能を見抜いたといわれるピカソも登場し、史実にもとづいたヒューマンドラマも楽しめます。読後は美術館に足を運びたくなる、知的好奇心をそそられる一冊です。
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ファミレスで働くフリーターの久里子は、コーヒー1杯で数時間粘る風変わりな常連のおじいさんとひょんなことから知り合いに。久里子の日常で起こる事件を2人で解決していきながら、最後はおじいさんの秘密も明らかになる連作短編です。ほのぼのとしていながら、謎解きもしっかり楽しめます。犬好きの方にもオススメ。
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