紙の本
翔んでる!
2016/11/22 09:17
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投稿者:zuzuzoo - この投稿者のレビュー一覧を見る
『若冲』を読んで衝撃を受け、『日輪の賦』を読んで感動し、澤田ファンになりました。
『翔べ・・・』とポップな紹介があり???な感じで読み始めました。
期待を上回る平城京ガール達の活躍(活躍と言ってヨイのか?)にハラハラのドキドキでホロリ・・・ 楽しく読みました。
底知れぬ澤田ワールドもっと体験したいと思いました。
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澤田瞳子氏による平城京の宮廷を舞台に描いた女官たちの青春物語です!
2020/08/14 10:16
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『孤鷹の天』(中山義秀文学賞)、『満つる月の如し』(新田次郎文学賞)などの名作を発表されてきた澤田瞳子氏の作品です。同書は、聖武天皇の御世、後宮で働くべく阿波国から上京してきた若子を主人公として描かれた宮廷物語です。若子と同室になった姉御肌の笠女や魔性の春世ともども暮らす宮中は、色と権謀の騒動が続きます。仕事に意地をかけ、乙女心に揺れ、人知れぬ野望を育む先に何が待っているのでしょうか?平城京を陰で支えた女官たちをいきいき描いた宮廷を舞台とした青春小説の決定版です。ぜひ、この名作を読んでみてください。
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夢も定かに
2020/03/17 19:09
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めての澤田瞳子さん。もっとお硬い本かと思っていたら、表紙がポップで驚きました。働くことの辛さは今も昔も変わらないんですね。面白かったです。
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歴史好きでなくても
2019/06/19 19:12
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投稿者:ナナカマド - この投稿者のレビュー一覧を見る
平城京で働く、
三人の女の子たち、
それぞれの視点から描かれた連作短編集です。
魅力的な三人がそれぞれに理不尽と折り合いをつけつつ、
たくましく生きてい素敵なく物語です。
三人にはそれぞれ実在のモデルがいるそうなのですが、
古代史に詳しくない自分は全然気づきませんでした。
それでも楽しめたので、
歴史好きではない人にもおすすめします。
あと、カバーイラストも素敵です。
三人ともイメージぴったり!
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大奥物とはちょっと違う。
2017/08/17 22:21
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
奈良時代の後宮に仕える采女や氏女たちが主人公。聖武天皇の御代に地方から宮廷に仕えることになった采女の若子。
同僚の笠女、春世と身分の高い氏女や上司にしごかれながら、自分の生きる道を探っていく。
藤原房前の八男の母?と思わせるところが、設定の妙。
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表紙がコミックっぽくて
2023/05/30 00:54
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者さんの、小説は、けっこう、過去に読んできていますが、この「夢も定かに」、は、文章もストーリーも澤田瞳子さんにしては、軽めのタッチです。なにより、表紙がコミックっぽくて、澤田瞳子作品が初めての人、オススメ。
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ややこしい本でした。
2023/03/14 19:30
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投稿者:satonoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
藤原4兄弟や聖武天皇を始め歴史上の人物はわかるが、役職の漢字が頭に入らない、読めない。
生活面の描写では、こういう道具を本当に使っていたのか怪しい場面もあり、ちぐはぐ感を最後まで引きずってしまった。
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平城京のワーキングガールなんて軽く一言で済まされてるなんてもったいない。
若子、笠女、春世とそれぞれモデルがいるようだし、当時の女性は堅苦しく生きにくい面もありつつ、それでも生き生きと己の道を模索する姿が読みやすく共感しやすく描かれており面白かった。
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翔べ、平城京のワーキングガール! 聖武天皇の御世、後宮の同室に暮らす若子、笠女、春世の日常は恋と友情と政争に彩られ……。〈宮廷青春小説〉開幕!
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奈良時代、しかも聖武天皇の時代を描こうと思えば、藤原四兄弟と長屋王との権力争いや彼が大仏建立に至った気持ちの小説になるのだろう、ふ・つ・うは!
だが、この作品で描かれているのは宮中で働く菜女と呼ばれる女性たちである。幾分、ライトノベルズのように描かれているのが不満だが、そこにあるのは現代の働く女性にも通じる結婚、仕事、同僚への不満や嫉妬だ。
権力争いをする男たちの向こう側で女性もまた同じように戦っている。それは現代でも奈良時代でも変わらない。
読み終えて思う、女はいつも戦い続けてるんだなぁ。でも負けてもへこたれないから、女って強い!
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平安時代の小説はよくあるけど、奈良時代のお話ってあんま見ないな?とおもいまして、発売してからずっと気になってた本。やっと読めた。
専門用語が意外と多いし、人名も覚えにくいかもですが、内容はわかりやすいのでサクサク読めました。
いつの時代も女は強い!
男に頼らずに生きれる強さ、うちも身に付けたい。
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いつの時代も女はすべてと闘っている。
友のために、家族のために、愛する人のために、なにより自分のために。
ラストまで読んでタイトルの意味がすっと落ちてくるところもまた良い◎
1300年前の彼女達もがんばっていた。
残念なのは1300年経っても同じ理由で泣かなければならない女がいることかしら。
嘆いてばかりはいられないから、せめて1300年後の後輩達のために、私達はまだ闘わなくては。
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奈良時代の後宮で働く下級女官3人の後宮暮らし生き様が、短い物語の中にも生き生きと描かれていたと思います。自分の身の施し方にきりきり舞いだった新人の頃の若子が、二年のうちに友人の身や男女の仲について思いを致せられるようになった成長ぶりに感心です。現代の会社で働くОL社会のようにも見えてきました。
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巻末には宮廷青春小説とありますが、少女が大人になっていく日々を描いた物語。
女職場ならではの対立やら陰口や、将来への漠然とした不安など、どこかにありそうな話もたくさん。
ただし、主人公たちは、後宮で働く采女たち。
聖武天皇の御世、藤原四兄弟と長屋王をはじめとする旧勢力の対立など、昔、日本史で聞いたような話が背景になっています。
女同士の軋轢やらなんやらを超えたところで、自分の力でどうこうすることのできない世の仕組みに直面した時、身一つになってでも、凛として生きようとする姿は、やっぱり私にとってのエールです。不条理に出会い非力さを思い知るのは、女性が故とは限らないとも思うのですが、女性ならではの不条理を知っている分だけ、女性の方が強いのかも知れないです。
お気に入りは、ぽやぽやとお菓子を食べて日々を送っているかのようなあの人のすごみのある決断で物語の幕が下りるところ。私にもずどんと渇が入りました。
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聖武天皇の御代、つまり奈良時代を舞台にした本作。
珍しいところに題材を取ったものだ。
それもそのはず、著者は日本古代史を専攻していたというではないか!
始めに慣れない読み方の登場人物や女官の位、皇族の名前などが一覧になっている。
これは親切に、ありがとう、たすかります。
これがないと読めないのだ。
馴染みのない、采女やナントカの司(職場名)など、慣れてしまえば物語の面白さに気にならなくなるが、慣れるまではこの箇所に何度も戻る。
18歳でもはや行き遅れ、10代で子を成すのは当たり前、愛人にだってなる。
しかし処女信仰はまだなく、皆が性に奔放。
かと思えば、男性も女性もキャリアを積めるのに、女性にはガラス(このころは玻璃かな?)の天井があり、生まれによってさらに二重三重に重なって行く手を阻んでいる。
それがわかるのが、笠女が主人公になる章。
現代女性も、残念ながら、頷けてしまうかもしれない。
春世の物語は、政争に巻き込まれ、自らの子を本妻に取られ、息子自身も実の母より今の高貴な暮らしを望むというある意味悲惨なものだ。
しかし、志斐弖と海上女王の姿に救いを見出せた。
女性は男性になろうとしなくていい。
それをしなければ自己実現できない事だってあるだろう。
だが、なぜ二つの性があるのか。
それは、互いが互いを認め合い、補い合うためだ。
古と今。
この共通点から学べることは何か。
本書は古に言葉と姿を借りた、現代に生きる人々へのエールなのだ。