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石岡和己の旅の終わり、そして新たな旅立ち
2023/03/29 23:47
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
御手洗潔が(ほとんど)出てこない御手洗シリーズ第八長編、後編。
国際電話で、御手洗に「僕は今手が離せない。君が事件を解決するんだ」と言われる石岡。「できるわけないだろう。しばらく会っていないうちに僕が誰だかも忘れてしまったのか」と嘆きますが、犠牲者は増え続け、やむなく石岡は手探りで推理を始めます。密室での銃殺などは上質のアイデアが盛り込まれ、おっかなびっくりながらも謎を解く石岡の姿は感慨深いものがあります。
さらに、すべてが解決した後にもサプライズが。伏線とは言えないほどあからさまに書かれていたのに見事に騙されました。見どころの多い傑作ミステリーです。
同時に本作は、失ったものに思いをはせ、取り戻せるものを取り戻し、決して取り戻せないものに別れを告げる青春小説の側面もあります。クライマックスで命も顧みず奮闘する石岡、そしてエピローグの彼の姿には目が潤みました。『龍臥亭事件』は、長い歳月を経て書かれた、あの作品(微妙にネタバレなのでタイトルは伏せます)の続編でもあるのでしょう。
業が深すぎ
2022/01/05 17:30
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻になると岡山で実際に起こった大量殺戮事件(津山事件)と主犯の男について調べた話がかなり長く一体いつになったら現代に話が戻るんだと危惧したが、そこはさすが大御所綺麗にまとめ上げてます。結局御手洗登場なしで、愛憎と因縁にまみれた壮大な物語を石岡氏が解決するという形。
石岡の、男としての再生のお話
2001/08/13 17:04
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投稿者:ちょこらんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分を置いて、遠く異国の地に旅立ってしまった御手洗。そんな御手洗を理解することもできず、あいかわらず横浜の馬車道のアパートで暮らす石岡は、まるで「老婆」のような生活をしていると自ら例えていた(なぜ「男」ではなく「女(婆)」と例えているのだろう石岡は? その時点でちょっとおかしくないか?)。
そんなある日、御手洗探偵事務所に一人の少女が訪ねてくる。ここから物語は石岡を巻き込んで思わぬ展開を見せ始めるのだが。いつもワトソン的な役割をしていた石岡だが、今回は頼りになる御手洗がいない。この難事件を自分ひとりで解決しなければならないのだ。慣れぬ役割とプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、着実に謎をといていく石岡。今まで御手洗の影に隠れ、自分でもそのポジションに慣れきっていた石岡だったが、門前の小僧が習わぬ経を読むように、常に間近で御手洗の推理を見てきた石岡には、知らず知らずのうちに解決までの道筋が見えるようになっていたのかもしれない。
推理小説で主人公が登場人物を集め「犯人&犯行」を解き明かしていくシーンがあるが、もし違っていたらどうしよう! というプレッシャーの中、犯行現場を実演して謎を解き明かすことに成功する。ここで初めて石岡は御手洗のことを心の底から尊敬するのだった。見事事件を解決した石岡にほんとは「御手洗」なんて人物はいないのではないか、石岡自身が御手洗なのではないか、と周りの人間は言う。それほどまでに見事な解決をした石岡は一人の人間として、男として生まれ変わることができたのだった。
胸打たれる津山事件の真相
2020/06/07 03:03
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
この事件は、現実にあった津山三十人事件をモチーフにしているらしく、中盤でその事件を克明に描写。そのページ数は200ページ超。読んでいて、本編の内容がどうでもよくなりましたf^_^;津山事件はリアリティに溢れていて、優等生だった睦雄が結核に侵され、人から疎まれていく様子が書かれており、もちろん睦雄に非はあるものの、田舎の小さな閉鎖的な社会の怖さを感じさせられました。龍臥亭事件の結末はまぁトリックは島田さんらしい、そんなんありか?と思いつつも何となく予想ができたもので、むしろ津山事件に胸が打たれました。
過去の事件の比重が大きすぎる
2018/12/29 11:51
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻でようやく過去の因縁や龍臥亭の連続殺人の中で施されている奇妙な見立てがなんであるかが明らかになるような様々な過去の事件の記述にかなりページ数が費やされます。特に実際に起こった津山事件の都井睦夫の人物像が詳しく記述されており、本書の「都井睦夫の間違ったイメージを正す」という目的がここで十二分に果たされます。しかしながら、ストーリーの流れとしては過去の事件の比重が大きすぎるきらいがありますね。
津山事件は横溝正史の『八つ墓村』のモデルともなっているので、この『龍臥亭事件』もなんとなく横溝正史的雰囲気というのが漂っている感じがします。
石岡の自信回復の物語としてよめる微笑ましさもあります。
上巻の続き
2016/07/06 19:11
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投稿者:りこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上下巻の下巻。
こちらは過去の事件の部分で大半が過ぎます。
私はあまり空間認識的なものが得意ではないので、舞台となる旅館の感じなどがなかなかイメージできず、ちょっとその辺りが苦労しました(>_<)
何はともあれ、石岡さん頑張ったねなお話です。