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昭和の名将と愚将 みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー23件

みんなの評価4.0

評価内訳

23 件中 1 件~ 15 件を表示

愚将篇は必読

2009/01/05 17:39

14人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:CAM - この投稿者のレビュー一覧を見る

 文春新書には、雑誌『文藝春秋』に掲載された座談会、対談を補訂して出版されたというものが何点かある。いずれもよくできたものが多く、この会社の雑誌づくり、企画力の秀抜さを感じさせる。本書はその内の一書とも言えるが、前半(名将篇)は、本誌ではなく『オール読物』の07年3~9月号に掲載されたものであり、後半(愚将篇)は本書のための語り下ろし、となっている。 前半(名将篇)も面白いが、特に必読であるのは、語り下ろしである後半(愚将篇)部分である。 愚将としてとりあげられているのは、服部卓四郎、辻政信、牟田口廉也、瀬島龍三、石川信吾、岡敬純、大西瀧治郎、冨永恭次、菅原道大の9氏であるが、全て亡くなられている。 瀬島龍三氏は07年9月4日に亡くなられているから、本書は愚将としてとりあげられた全ての方が亡くなられた後の出版(08年2月)ということになる。

 昭和の戦争を主導した軍人の多くの責任倫理の希薄さについてはいろいろな文献で取り上げられており、本書で挙げられた9人についての例示も、多くは他の文献で既知であるものが多い。しかし、こうしてまとまって読むと、あらためて不愉快になってくる。 もっとも、こうした無責任、恥知らずな人物の相似形、ミニ版は現在においても身近にその例が容易に見出せよう。

 例えば、服部卓四郎については、「服部という人は東條(英機)にとってそうとう使いやすいところがあったのでしょうね。どんなやっかいなプランニングをやれと言われても、紙1枚にパッとまとめて、東條に示したのではないでしょうか」(保阪;186)などと語られているが、この東條・服部の関係などは小泉元首相・竹中元大臣のコンビを連想させる。

 9人共にひどい方々であると思うが、私が特に悪質、卑劣というか恥知らずであると感じるのは、「第9章」で取り上げられている「牟田口廉也と瀬島龍三」である。 牟田口廉也については、戦後に実際に本人と面談した半藤氏のコメントを読むだけでも、牟田口という名前を聞くと元兵士のだれもがブルブル身を震わせて怒った(p.200)ということが納得、同感できる。

 多くの部下を徒に死に追いやりながらも自らは生き延びたこうした「愚将」の中で、現在でも知名度が高いのはなんと言っても瀬島龍三であろう。 しょせんは、「資料をつくる便利なやつ」であり、「茶坊主」であった(p.209-10)のであろうが、 知名度が高いという事実そのものが、この人物の無恥を示すものであると思う。 “敗軍の将”とは言えども、生活の必要性までを否定できないから民間企業で禄を食むことまではやむを得ないとしても、公職活動にまでしゃしゃり出たのでは同情できる限度を超えている。そして、あくまで自らの過誤を押し隠し、消極的に秘匿するだけにとどまらず、積極的に他人の資料にまで改変を加えようとしたその姿はおぞましいというほかない。

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良いですね

2024/11/28 19:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

半藤利一さんと保阪正康さんの対談形式です。文章も平易に読めました。二人の取材の裏話も含まれていて、興味深かったです。

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愚将の、愚将による、愚将のため(帰責)の<敗戦>と<大量死>

2021/02/11 10:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:永遠のチャレンジャー - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、元々「オール読物」に連載された著者二人の対談記事をまとめた全体頁の約2/3を占める「名将篇」(第一章から第七章まで)と、追加の対談を加えた「愚将篇」(第八章から最終の第十一章まで)で構成される。

ヒット映画の影響で評価を上げた栗林忠道を採り上げた第一章と特攻作戦の責任を負う三人(大西瀧治郎、冨永恭次、菅原道大)に言及した第十一章を除いて、各章毎に二人ずつ陸海軍の将軍たちを選び、著者(半藤一利、保阪正康)は直接証言や間接証拠を挙げつつ、評価を下してゆく。

「敗軍の将は兵を語らず」(負け将軍は兵法を語ったり、弁解をする資格がない)とは『史記』の箴言だが、後半部の「愚将篇」を読むと、情実絡みで出世し強権を振った愚将たちが、誤謬と欺瞞に満ちた作戦計画を立案推進し、数多の兵卒を死地に赴かせた挙句、戦後、自己弁護に終始し、如何に厚顔無恥に生き延びたかを知ることとなる。

ノモンハン悲劇の元凶たる服部卓四郎、シンガポール華僑(抗日分子)大虐殺事件の首謀者たる辻政信、東條英機を後ろ盾にインパール攻略戦を専断遂行した牟田口廉也、兵站支援無き最前線の実情を顧慮することなく進軍を命ずる軍上層部。まったく腹立たしい限りだ。愚将の、愚将による、愚将のため(帰責)の<敗戦>と<大量死>だ。

戦後生まれの一読者としては、自ら選べぬ上官からの無謀な行軍命令で没した兵卒が背負った哀しみを、生還叶った戦友たちの無念さ滲む「証言」(数珠を握り締め、元司令官の無能無責任を指弾する声)から汲み取るほかない。なんともやるせない…。

誤算続きのなか急遽、司令部を移動させた聯合艦隊司令長官古賀峯一大将の搭乗機が遭難、全員殉職し、悪天候で随伴航路を外れ不時着した二番機の参謀長福留繁中将らが比国ゲリラの捕虜となったことで、持参する軍事機密情報がゲリラ経由で米軍に察知されてしまったという(昭和十九年三月末日)。

利敵結果を招いたこの「海軍乙事件」では、機密文書の破棄や拘束への抵抗、自裁を怠った参謀長を不問に付した海軍の「身内に甘い体質」(閉鎖的家族主義による無責任さ)が際立つ。愚将の、愚将による、愚将のための<隠蔽><改竄>が虚しい。

作家業の筆を永遠に折った歴史探偵、昭和史の語り部、半藤一利氏の逝去を悼むとともに、白日の下に晒された暗黒の歴史裏に眠る名も無き同胞と本書を紐解いて心を痛めた読者に幸あらんことを願う。

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責任をとった人、とらなかった人

2008/12/13 21:21

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

 将としての評価はもちろん戦いにおける戦略・戦術の巧拙や、勝ちっぷりや負けっぷりも観点となるが、昭和の戦いにおいては、なによりも責任のとり方が分かれ目なのだと感じた。
 
 愚将のなかに責任をとらず、さらには責任も感ずることなく永らえた人がなんと多いことか。それゆえに愚将されると言ってもよいのだろうが、負け戦はしかたがないとしても、なぜ負けたのか、つまり自分の立てた策のどこが間違っていたのかを分析し真摯に反省をすることが、必要である。自らでは分析できないとしても、少なくとも真実を語る義務はある。多くの愚将はそれも放棄し、自己弁護に終始した一生を終えている。国益など考えていなかった証左である。
 
 また、最近の防衛省の問題をみると情実人事、身内の恥は隠すべき発言などいまだ当時の体質が改善されていないのではないかと危惧せざるをえない。
 
 半藤、保阪両氏とも『陸軍幼年学校と一般中学出身者を比較すると一般中学組のほうがバランスがいい。』(p.12)との意見である。これは今の官僚にも当てはまるのではないかと思う。均質な集団の中で育ったため広い視野を持たない私立有名校出身者より、公立高出身者のほうが現実的で実効ある仕事ができるが、閥がないため出世はできない。
 
 名将としてとりあげられているのは、

栗林忠道、石原莞爾、永田鉄山、米内光政、山口多聞、山下奉文、武藤章、伊藤整一、小沢治三郎、宮崎繁三郎、小野寺信、今村均、山本五十六

 愚将としてとりあげられているのは、

服部卓四郎、辻政信、牟田口廉也、瀬島龍三、石川信吾、岡敬純、大西瀧治郎、冨永恭次、菅原道大

である。

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昭和の代表的な軍人、22名を評価した一冊。

2009/01/10 21:46

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和の代表的な軍人、22名を評価した一冊。

本書は、二人の論者(半藤氏と保阪氏)が対話形式で解説していきます。

名将、愚将それぞれいますが、その分かれ目として言えることは、「広い視野」ということだと思われます。名将と呼ばれる人たちは、自分だけではなく、自分の組織だけでもなく、日本国しいては世界的な視点に基づいた行動をとっています。

反対に愚将と呼ばれる人たちは、自らの考えに固執し、周囲を見ない傾向があるようです。

軍隊という組織の中で地位が上がっていくのには、組織内での評判が重視されます。その評価する人の基準がおかしいと、内部的には高い地位にあるのにもかかわらず、能力的には疑問符がつく愚将ができてしまうのです。

この仕組みは現代の会社組織でも同様です。

組織で高い地位にあるからといって、仕事の能力があるとは限らないのです。

本書の中で名将の一人として紹介されているのが、「山本五十六」。

しかし、実際に名将だったかどうかは疑問だとされています。

戦争遂行のための、ヒーローづくりの側面もあったようです。

いずれにしても、戦争は負けてしまったわけですから、そういう意味では名将とはいえないのかもしれませんが。

龍.

http://ameblo.jp/12484/



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一番の欠点は…。

2009/09/17 08:31

10人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本は色々読ませるものはあるが、石原莞爾中将のような独り善がりな理屈で「無主の地・満洲」に「五族協和」の「満洲国」を作り出した元凶の一人(だから日中戦争不拡大の方針を進められずに武藤中将から「閣下が行われた事」と言われたわけ)なのに「反東條上等兵」だからか、何故こんな軍人が過剰に持ち上げられる傾向があり、この本で「名将」に入るか、理解不能。本当は「幕僚統制」という昭和の参謀の一部に見られる悪例を開き、亡国への道も開いた一人なのに。
 愚将に上がっている瀬島龍三中佐の場合は予断と偏見で人を裁く悪例だ。彼は2・26で反乱軍に殺された岡田啓介首相の義弟松尾傳蔵大佐の長女と結婚しているから「岡田啓介回顧録」を読む限りでは岡田大将に情報を提供して昭和20年に関東軍に転属されたのは「敗戦思想」とある (「岡田啓介回顧録」中公文庫版223~224頁)。元々青年将校運動と距離を持っている上に、そんな軍人が2・26の青年将校と同世代で思想的にも近い「極反動」草地大佐とそりが合わない事ぐらい、気づかないものかしら?
 彼が竹田宮殿下の代わりに自分を関東軍に配属させて「皇室に最大の恩を売った」(215頁)とあるが、それなら太原の第1軍から広島の第2総軍に転属されて原爆で薨去された朝鮮公族の方(御名前が表記されないので)は、どういう事なのか?岡田啓介大将の証言(この本は同じ中公文庫に収録されている悪名高いヴォルコフの偽書「証言」ではない。)は何故か無視されがちだが、三笠宮殿下が航空総軍参謀に配属された事と合わせてみれば、本土決戦に備えて皇族・朝鮮公族(自らを「公族ナドハ日韓併合ノ残リモノ」(「高松宮日記」第8巻300頁)と位置づけられて日本に帰化された兄君の李鍵公殿下と違って民族意識が強い方だから、不本意だったのに。)の参謀を御名代のように配属した、というところでは?
 「沈黙のファイル」で、まだ彼がソ連に抑留されていた昭和29年にアメリカに亡命したラストヴォロフを取り上げた不可解な箇所も予断と偏見で人を裁く恒例だ。彼が関係があるならば、とうに「天皇島」に帰国している、という事に気がつかなかったわけだ。
 瀬島龍三中佐という軍人に問題があるにしろ、故人になられた今は批判的且つ客観的な視点から論じられるべきだ、とよく分かる。

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名将と愚将

2021/10/14 12:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る

結局「あの結果」なのに名将という評価が出来るのか?という感じがします。登場するのは、いわゆる有名な人達ばかり。このクラスの人達は、例えば会社組織に置き換えるとどのくらいの職位になるのでしょう。「将」というからには大小はあっても社長に相当するとか。

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2008/02/24 14:02

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2010/08/21 15:40

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2010/08/14 00:20

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2011/03/23 14:31

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2011/04/15 06:34

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2012/09/01 22:02

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