任侠シリーズ みんなのレビュー
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任俠学園
2015/10/17 10:47
割れ窓理論の実践
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野氏の任侠シリーズ第2弾。前作に続き快作でした。個人的には、あの「半沢直樹シリーズ」にも劣らぬ爽快な読後感でした。
今回は、生徒も教師も全くやる気のない、荒れ放題の私立高校を再建します。何かウルトラCでも使う訳ではなく、理事長(組長)からの指示(割られた窓ガラスの後始末、荒れた花壇の整備、落書き消し、クラブ活動の復活等)を理事(代貸)の日村が地道に実践し、その小さな努力の積み重ねが、腐りかけていた教師や生徒に対して徐々に善い影響を与えていくという、とてもヤクザとは思えない涙ぐましい再生物語です。再生した学校の姿を、生徒たちが素直に喜び、日村たちに感謝する姿にも感動がありました。特に、阿岐本組長と日村が学校を去るシーンでは、目頭が熱くなってしまい、電車の中で困ってしまいました。
組長の凄さは、問題解決に至る道筋を読む直観力と的確な指示、独自の情報網、そして顔の広さにあります。そんなリーダーのもと、日村をはじめとした部下たちが、自分の持ち場の仕事を全うし、問題を解決していきます。最近の偽装や粉飾にまみれた有名大企業よりも、阿岐本組の方が優れています。今野氏は、ヤクザが誠実に地味に努力する姿を描くことが、個人主義・成果主義が蔓延してしまった現在の世相を皮肉っているのだと思いました。
また本作を読めば、今の学校が抱える問題点を、あらかた把握できます。中でも「割れ窓理論」は初耳で勉強になりました。私が学生の頃、金八先生の「腐った蜜柑」の時代ですが、相応に学校は荒れていました。ただ、当時は窓ガラスを割るのは特定の不良生徒でしたが、昨今では塾に行くような普通の不特定多数の生徒が割るのですね。問題は、より深刻化していることが理解できました。
さて、第3弾は病院の再建です。読む前から楽しみです。
任俠書房 改版
2016/02/14 05:43
毎度のことながら・・・
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エメルダ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野先生の作品の中で、変わった主人公なんですが、その設定と物語の展開が面白くて、あっという間にシリーズ3冊とも読んでしまいました。そして、また楽しませてもらったよ、ありがとうとつぶやいてる私がいました。作者と同い年と言うのも、引かれる理由なんだろうか、本当に懐深すぎる~!!!と言いながら、楽しませてもらっています。ありがとうございました。
任俠書房 改版
2020/12/05 14:13
ちょっと違う。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ありすばぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察モノのシリーズ以外、はじめてです。新鮮でした。
2020/11/05 07:16
発想が面白い。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔気質のやくざというのは、なかなか大変なものだと思わされてしまう。やくざと暴力団とは違うということをプライドとしてもって生きている。そのうえで、日陰者であることも受け入れている。多分、今のやくざとは違うのだろうけど。
面白かったです。
任俠書房 改版
2020/07/20 10:45
今野敏氏の人気の「任侠」シリーズ第1弾です!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「横浜みなとみらい署」シリーズ、「倉島警部補」シリーズなどでお馴染みの今野敏氏の作品です。同書も人気の「任侠」シリーズの一冊です。同書の内容は、日村誠司が代表を務める阿岐本組は、今時珍しく任侠道をわきまえたヤクザです。その阿岐本組長が、兄弟分の組から倒産寸前の出版社経営を引き受けることになりました。舞い上がる組長に半ば呆れながら問題の梅之木書房に出向く日村ですが、そこにはひと癖もふた癖もある編集者たちが存在していました。マル暴の刑事も絡んで、トラブルに次ぐトラブルが巻き起こります。頭を抱える日村と梅之木書房の運命は果たしてどうなるのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。
2019/09/22 11:14
このシリーズは最高
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ガンダム - この投稿者のレビュー一覧を見る
まいどおなじみの展開ですが、スカッとできて、悲哀もあって考えさせられる
面白い作品で、言うことなしってとこですね。
ぜひお勧めします。
任侠病院
2016/07/31 22:09
江戸っ子、っていうタイトルがお似合いかも。
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投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
任侠シリーズ第三弾。
もはやヤクザという風格は感じられなくなってしまった。
必ず人助け、忍耐、見返りを期待しない、という江戸っ子気質の漂う小説だと感じる。
舞台が病院や地元に変わっただけで、話の展開などは前作とほぼ同等の傾向であり、先が読めるのが唯一のマイナス点だが、結果が分かっていても物語にグイグイ惹きつけられるのはなぜだろうか?
読みやすさに加え、日本人が忘れ去ってしまった心意気を感じ取ることが出来るからかもしれないな。
任俠学園
2016/05/07 09:24
水戸黄門的要素もあります
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投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作の「書房」同様に一気読みとなった。
わざとらしさ感は否めないが、やはり日本人にとっての大事な部分を訴えているような、そんな物語だった。
また、水戸黄門的な要素もあり、中高年には十分楽しめる小説だった。
任俠書房 改版
2016/05/07 09:22
ヤクザを通して知る日本人?
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投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
相変わらず読みやすく、引きつけ感があり一気読みの部類に入る。
仁義と人情をテーマにしたヤクザ物語ではあったが、ヤクザというキャラを活かして今の現代日本への風刺を描写したような、また大事なものを教えてくれるような、そんな感じが随所に見られ、物語の面白さだけでなく自分自身を見つめ直す機会も得られたと思う。
任俠学園
2016/03/05 09:45
ホロッとします
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投稿者:焚き火料理人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
任侠シリーズ第2弾。掛け値無しに面白いです。こんな組が現実ある訳がないけど。
最後学校を去る描写はホロッときますよ。
任俠書房 改版
2016/01/26 07:42
軽く読めます
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投稿者:焚き火料理人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
休日1日で読破。面白かったです。ナンバーツーの日村を主人公に設定しているのも良し。神田の出版社もアリがちな描写でしたが、こんなに簡単にベストセラーを作れるとは思えませんがそれも小説の世界ですからOK!第4弾を早く読みたい。
任俠学園
2015/11/29 00:37
躾と教育
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔堅気の任侠団体「阿岐本組」が、出版社に続いて今度は私立高校の再建に乗り出す。前回同様、ヤクザ礼賛のようで本質は真逆、礼儀を知らない若者や、モンスターペアレンツ、こうした連中を恐れ、事なかれ主義の教師と学校。今野氏が言いたいのは、荒廃したのは舞台となった高校ではなく、教育そのものなのだ。武道を極めた氏だけに、礼節を重んじる気持ちはよく理解できる。何よりスラスラ読めるのが良く、多岐にわたる氏の小説の中でもエンタメ性では一番である。
任侠病院
2015/11/01 18:19
第3弾も面白かったです
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
任侠シリーズ第3弾も、面白かったです。是非ドラマ化してほしいと思います。
今回は病院の立て直しと同時に暴力団追放運動がからみ、日村にとって、2重の悩みを抱えることになりましたが、阿壱本組長の冷静な差配と部下たちの活躍で、難局を乗り切り、爽快な結末でした。そして病院を去る場面では、目頭が熱くなってしまいました。また、この任侠シリーズでは、再建される側にも必ず素晴らしい人物がいるのが特徴です。本作では、朝顔事務長や結城先生や多賀アルバイト医は肝が据わっていて、頼もしいキャラクターでした。
それにしても、暴力団は様々な形で、我々の日常に潜んでいる可能性があることが分かり勉強になりました。また、「人の心は入れ物に左右される」は名言と思います。私も、とりあえず自分の部屋を整理しなくては・・・。
次は阿壱本組はどんな会社を再建するのでしょうか。楽しみです。
任俠学園
2023/11/26 16:39
任侠シリーズは面白い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る
親分の無茶振りによって学園の運営を任された代貸・日村が舎弟と共に奮戦する物語ですが、ヤクザならではの考え方に思わず「なるほど」と感心してしまう場面が多々ありました。今は作中のような昔気質の筋が通ったヤクザはいないのだろうし彼らを肯定してはいけないのかもしれませんが、こんな人たちが自分のシマにいたら良いなと思える作品でした。
任俠学園
2021/05/23 14:57
すさんだ学園を阿岐本組長の戦略と代貸・日村ら組員の実行力で正常化する皮肉が面白い。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏の任侠シリーズ2作目は、学校経営の立て直しがテーマ。前作同様、ウルトラCの戦略が登場するでもなく、淡々とまっとうなことを実行し、やがて、教師の諦めとやる気のなさを解消し、荒れた生徒たちを徐々に落ち着かせてゆく。
学校という場所のもつ問題点も語られて、それを、なぜか任侠者たちが解決してゆく皮肉が、やはり面白い。社会派の小説を多く書いてきた作家だからこそ描ける物語でもあるんだろうなぁ...とふと。