司書正 みんなのレビュー
- 丸山薫(著者)
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司書正 巻1 (HARTA COMIX)
2023/01/22 17:17
連理の秩
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
司書正は官職名である。
本作品は漢字文化圏をモデルにした王朝物語であり、書籍に関わる役所で働く少女の務めを中心として、某国の歴史や周辺諸族の風物が描かれる。
蛮族の出であるキビは、数ヶ月前から、司書正の近辺で働き始めた。
少女に任せられた仕事は、司書正の雑務の処理ではあるものの、書物に関する事務的な作業ではなく、秘書と言うより、下女と呼ばれるべき肉体労働を伴うものでありながらも、その由一無二の立場から、余人には認められない事柄でも、キビにだけは許されている事がある。
司書正は、通常の図書館とは異なる権能を併せ持つ、この国独自の部署の要職である。
歴代の王に重用された司書正だが、現国王からは冷遇されており、その処遇に対する懸念や異論が、臣下から噴出しても、王は態度を軟化させず、後宮における王の寵愛を巡る争いに端を発した政変の兆しも見られて、政権の基盤が揺らぎ始めているのが、この国の現状である。
唐風の架空の国の歴史小説を前にして、全く食指が動かない読者には、この話は退屈だ、と思われるかもしれない。
多少なりとも、漢籍に触れた事のある読者であれば、随所に見られる漢文の書き下し風の叙述や語彙、官僚制度や風俗等に、唐様の命脈が強く感じられて、徐々に、この国への関心が高まるであろう。
本作品は、ノンフィクションの様な、漫画ではない。
伝奇的な出来事が、国の命運を左右する様な、娯楽的な要素が多い漫画である。
他のハルタの掲載作品と同様に、本作品の単行本は、装丁に気を配っており、電子書籍では味わえない、本を愛でる喜びが、紙では間違いなく得られるが、本作品では、それが、他作品よりも、顕著に、感じられるであろう。
カバーにも、本体にも、凝った意匠が施され、舶来の書画骨董を思わせる、貴重な一冊に仕上げられている。
代々、司書正の任期は短かった。
天帝の意図する所は、人知の及ばざる領域に属し、卜占の結果に納得せずとも、政道を歩まねばならぬのが、王の定めである。
キビは働く、司書正の為に、真心を込めて。
2025/03/23 02:47
歴史ファンタジー人間関係いろんな要素が丁寧に織られすぎてすごい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ももも - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう何度も読み返してます。
読み応えがすごいです。
歴史、ファンタジー、王宮内の権力争い、人間関係等。。
多角的で丁寧に作りこまれてるなあと読むたびに感じますが、
キビちゃんの明るくて軽やかな性格に魅力的な登場人物、設定、動物、
そして丁寧でしっかりなのに優しい絵柄のおかげで読み応えがあるのに読みやすいです。
ファンタジーと例えていいのだろうか言葉選びに迷いますが。。
もっとスピリチュアルといいますか哲学的、死生観といいますか。
丸山先生の他作品も拝読し、ああ~司書正のエッセンスを感じる~と楽しんでおります。
個人的にゲースロの、あのファンタジーと宮中の愛憎陰謀渦巻く感じがすきなので、
王太子が登場した際に、ああ~~~そっくりじゃん~~(喜)となりましたし、
公子の徹底した隙のない立ち回りといい、今後の展開が楽しみな要素が多すぎます。
2025/02/02 16:55
漢字の扱いが秀逸
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
妖しい血縁関係や宮廷陰謀など中華ファンタジーの王道をゆく重厚なストーリー展開は見事である。そしてこの作品には本来象形文字であったことを彷彿とさせる「漢字」の扱いが素晴らしい。中島敦や円城塔の「文字禍」を思い起こさせるような、象形文字の味わいを残す篆書体の「鳥」が飛び回るカットに心を奪われてしまった。
2025/02/02 10:44
飛び抜けて優れた作品
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストーリーの舞台設定やキャラクター設定が斬新で秀逸である。最近読んだ中華ファンタジーの中では飛び抜けて優れた作品である。隷書体や篆書体の漢字を多用しているところも雰囲気を盛り上げるのに大変に役立っている。絵柄も丁寧でとても良い。全体的に暗鬱な雰囲気が漂うが、ヒロインが無邪気で明るいのが救いかな。
司書正 巻2
2024/04/13 17:33
とても人間模様が濃いマンガ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:幸三 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物たちの目的や思惑が錯綜していて、読んでいて充実感を得られました。
権力の中枢で打算と策略がぶつかり合う人間ドラマとしても楽しめました。
このキャラクターたちは何をやりたい人なのか、その情熱はどれほどのものなのかが凄く伝わってきます。
曖昧な時代なら、そういうこともあり得たかも知れないリアリティを感じられる。とても嬉しい。
ギリギリ有り得たかも知れない可能性のある気配に包まれた世界に触れれて嬉しい。
読み返すたびに、人物たちが持つ道具の造り込みに唸らさせられます。
面白い漫画なのでオススメです!
司書正 巻2
2024/03/02 14:27
モルグの消耗品
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮仕えは大変だ。
上役からの厳命に背けば、職を追われて、路頭に迷う。
運良く、僻地へ左遷されたとしても、治安が悪いので、気楽に物見遊山する事は、叶わない。
故に、世渡りが下手な人間は、絶対、職を奉じるべきではないのである。
宮中に於いて、如才なく振舞う、とは、口を慎む事に他ならず、好奇心が旺盛で、お喋りな輩が、任官するに当たっては、重々、気を引き締めて、立ち回らなければならない。
司書正の側女として、日夜、職務に励むキビには、仕事中に気安く話しかけられる同僚がおらず、休憩中に外出するのが困難な職場環境でもあり、且つ、仕事場には彼女と噂話に興じる相手がいないので、キビが罷免される惧れはないであろう。
だが、油断は禁物だ。
書物を管理する役所に詰めている人物が、押し並べて、物静かであり、全員が政争に明け暮れる生き方とは無縁である、とは言い切れない。
司書正は、国王に近侍する役職の中でも、特に、重要な立場である。
国内外の情報を、書物と言う形で、保管し、国王が臨席する場で、適宜、開示する職務行為は、高い秘匿性が求められる。万一、司書正の周囲に情報漏洩に関与する者がいれば、その者は必ずや厳罰に処されるであろう。
上に立つ者も大変だ。
毎日、大勢の者から傅かれても、国王は優越感に浸っている訳ではない。
臣下からは無理難題の裁可を催促され、妃とは心が通わずに、世継ぎが決めらなくても、天命には背けない。
国王は、言葉と文字に、縛られる。
言葉と文字は、人々の意思の疎通を、仲立ちするものだが、それらは天と人との交感にも寄与し、その術に長けた者も政治に参画するので、国政は合理的な判断と神秘的な直感とが混交する中で執り行われている。
その術に類する能力を霊感と名付けるのだとしたら、世の中には、役人ではなくても、霊感のある人物がいる。
内憂外患の状態へ移行しつつある、この国の成り立ちには、不可解な点が多々あるのだが、歴史は、言葉と文字に、依存するので、記載されなかった事象については、たとえ国王であろうとも、知る事が出来ない。けれども、霊感のある人物には、言外の真実を探る手段があるようだ。
建国には犠牲が付き物で、政治と血とは親和性が高く、遺民は移民する。
キビは蛮族の出である。
宮仕えは大変だ。
2024/02/26 16:34
ファンタジーと歴史の調和
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:未知 - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵の雰囲気はアフタヌーン感があって、歴史モノでもさっぱりした印象ですが内容が進むと多角的な想像が膨らむ物語です。個人的にオススメの作品なので是非、気になった人は手に取ってみてください。
司書正 巻2
2024/02/17 17:17
キビの秘密?
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:氷狼 - この投稿者のレビュー一覧を見る
徐々に明らかになるキビの正体。
そんな彼女のチカラと司書正のチカラ。
2つのチカラはこの先、何を起こすのか。
そして、司書正が蓮公子に戻る可能性は。
セン国とコウ国。
2つの国の間にある駆け引き。
セン国の先王と現王。
コウ国の現王と王太子。
コウ国の公主だったセン国の王妃。
セン国のガクイ公子は誰の子か?
ドロドロしている王家の事情と興味本位でうろつき...権力者を無計画に脅す...愚か者たち。
キビが司書正に見たものの正体は。
どうまとめていくのが楽しみな。
しかし、ガクイ公子、不気味だな。
司書正 巻1 (HARTA COMIX)
2023/12/03 07:48
宮廷ドラマも楽しめる漫画
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:幸三 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この長髪の美青年こそが司書正です。
職務に忠実で身の回りが疎かな美青年が、少女に甲斐甲斐しく介助されたりします。
図書館が叡智の場所だったあの頃を思い起こしました、
あの頃に読んだ本には不確かな情報も多くて照らし合わせないとならなかった。
それでも信じられるだけの文章の説得力があって、本に魅せられた。
良い漫画なのでオススメです!
2023/01/21 00:11
何とも似ていない、新しい世界観で引き込まれた!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろなか1号 - この投稿者のレビュー一覧を見る
試し読みでの訳のわからなさが気になって、買ってみました。興味をそそる伏線がたくさんあって、これがこの先どうなってくのかとても楽しみにしています。
司書正 巻1 (HARTA COMIX)
2023/01/20 23:56
重い...
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:氷狼 - この投稿者のレビュー一覧を見る
知識を引き出すための装置として機能する司書正。
王族の血筋から天命により誕生し、数年で...
司書正自身は自らの意志で行動することは一切なく、側女に世話されなければ、通常の生活が営めない。
これは、新たに誕生した司書正とその側女に選ばれたキビの物語。
聡明な先王と冷酷に見える現王。
先王崩御後に即位した現王は学問を好まず冷酷に見える。
司書正を軽んじ、そこに人手を掛けることを禁じ、ぞんざいな扱いをする。
しかし、最後にその理由が語られ...そう言うことか。
現王の行動の理由、最後まで読むと得心がいった。
この後、一体どうなっていくのか。
重い展開ではありますが、先が気になる。
司書正 巻1 (HARTA COMIX)
2023/01/26 21:30
よりによって
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
司書正は知識そのものであり道具。
それゆえ自我は必要ない…
天がその司書正に選んだのはよりによって国王最愛の息子だった。
息子の変わり果てた姿とその運命を悲しむ王の気持ちを思うと。
そんな美しい公子の世話係になったキビ。
世継ぎの問題が絡みキビと公子はどう生きていくのか。
続きが気になる。
2025/03/23 13:16
リュウカの正体は?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:氷狼 - この投稿者のレビュー一覧を見る
異母兄ガクイ公子と死亡した蓮公子の兄、リョウ公子。
母である王后に思想を吹き込まれたガクイ公子は、幼いながらも思い切った手に。
しかし、表立っては波風立てぬよう処理されたが...
己の失敗を悟ったガクイは、そこから学び、爪を研ぐ。
そして、成長したガクイは頂点に登るべく、母すらも駒と見做している様にも。
一方、ガクイの妹、我儘なマイカ公主は、愛しい蓮公子を探し、蔵書楼に辿り着いてしまい...
キビの過去とキビの滅ぼされた一族の話も。
そして、都を追われ、謎の美女リュウカに助けられたヨウキンは、偶然か必然か、とある事実に辿り着く。
リュウカの正体と狙いは。
キビが大きな鍵を握るのか。
リュウカとの関係も気になるところ。
しかし、ドロドロが過ぎる様な。
2025/03/14 15:10
過去と力
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
キビの来し方 母親はいったい何をしたのか‥
魂が生き物に乗り移るという彼女の能力が今後どんな影響を齎すのか。
兄太子
幼い頃に蓮公子の同腹の兄を殺している事実が恐ろしい。
何かと良からぬ思惑があるようだし、行動のひとつひとつが不安。
公主登場。
両親に愛されず、優しい異腹の兄だけが大好き。
こんな彼女の執着で蓮公子に危機が。
失われた歴史が明らかに?
そして蓮公子の命はどうなるのか。
とにかく気になる!
司書正 巻2
2024/02/22 12:04
生臭い裏事情
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
王后と実兄の関係がとにかく生臭い。
それが息子の出生に関わっているのが更に事態を複雑化させている。
そりゃ王は王后にもその息子にも愛情がわかないのも仕方ない。
キビが司書正とある程度コミュニケーションが取れるのは彼女の持つ異能ゆえか?
亀の幻影との接触で見た暗い淵を彷徨う公子の姿は哀れだった。
公子を元に戻したいと願う王の思い、キビの力、ケイに興味を持つ欽。
それらが今後どんな流れを呼ぶのな、見守りたい。
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