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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 146件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2000.5
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波文庫
  • サイズ:15cm/104p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-00-322452-3
文庫

紙の本

サロメ 改版 (岩波文庫)

著者 ワイルド (作),福田 恒存 (訳)

サロメ

税込 396 3pt

サロメ

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みんなのレビュー146件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

恋の究極、美の極致

2009/12/16 00:22

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねねここねねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「恋の測りがたさにくらべれば、死の測りがたさなど、なにほどのことでもあるまいに。恋だけを、人は一途に想うてをればよいものを。」 (同書引用)
 
 
美を強く、殴られた感覚で思うもの。
古今変わらず存在する、恋にあるものの究極を描いたひとつに思う。
中村うさぎもエッセイで言及していたものなのだが、『幸福な王子』と『サロメ』のこのふたつを同一人物が書いたことは、とても興味深いことであるように思えている。
 
世紀末芸術というときには、ビアズリィの絵柄とあいまって、この作を思い出すことが僕は多い。
退廃と狂喜。赤い月の様相に駆られて進む人々。
サロメには赤と黒色が相応しいものに考える。
恋の色彩を考える。濃密で、すべてを終わらす恋の狂喜を。
 
サロメは唯一、恋を求める。
 
「預言者ヨカナーンの首を!」
 
それだけを、彼女は強く望んでいる。
 
重厚なものが存在する。濃密なヴェールはあやしくしっとりと、舞いの後にあった官能と悲劇を運んでくる。それは何より美しく、強い衝撃で肌身に震えを運んでくる。
 
究極のひとつ。恋の極北でもあろう。
そしてそのものは、ビアズレィの挿画、充分な耐久力がある無比壮麗である文体、そして福田氏の訳は見事。表現される情景は、頭がくらくらするような酩酊とかなしい陶酔で否応なく読者を美世界に引き摺り込む。
脳の一部が覚醒し、肉体には酷くアブサンがまわったように。
毒を受け入れて、妖艶に微笑み、死するように、この書は微笑みかけてくる。
濃密さ、妖艶の色が濃く浮かぶ。それは血の色にも通う。
美しい、そしてかなしい悲劇の色に。
 
百年を経ても変わらぬ美しさ。
恋は狂喜のひとつである。
しかしながら、そのことを何より美しく思いもする。
赤い月は、世界の終わりのように美しい。

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電子書籍

罪深い美

2015/09/20 12:54

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ris - この投稿者のレビュー一覧を見る

退廃的な香りのするイラストが素敵です。訳文は多少古さを感じさせますが、平易で明快ながら格調高さもあり、構えずに読み進めることができます。

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紙の本

ワイルドと、ビアズレー。

2017/02/27 14:44

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エミー - この投稿者のレビュー一覧を見る

「サロメ」原田マハさんの本を読んで、遅ればせながら本作を読みました。ビアズレーの挿絵の1枚、1枚に魅了されています。

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紙の本

サロメ、サロメ、サロメ!

2013/06/25 01:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

美しいサロメ、我が侭なサロメ、気まぐれで移り気なサロメ、高慢なサロメ、誇り高きサロメ、残忍なサロメ、淫蕩なサロメ、挑発的なサロメ、純朴なサロメ。
あらゆる美の要素を身に纏ったような王女は、兵士や臣民だけでなく、王である父も膝下に置く。いずれ国も社会も滅ぼすだろう。美がすべてを支配することを謳っているが、彼女が憎むのは、同じ美貌にありながら彼女を拒否した預言者だ。
現代読者にとって、その預言者は聖人であるが、その時代の人々にとってはまだそうではない。にせ預言者なら狂人か扇動者だ。その男への蹂躙は、背徳でも異端でもなく、ただ耽美であるのみだ。そういう微妙な舞台設定によって、唯美的な価値観を至高のものとするのは、新しい文学や演劇の基軸を古い主流の価値観から変えていこうという、ロマン主義の系譜でもあるだろう。ただ新しいと美学を装っていても、実は素朴な道徳観と古典的な愛憎の世界であり、失われていたそれらを取り戻す長い道のりの、最後のだめ押しではなかったろうか。
それはそれとして、この岩波文庫版のビアズレーの挿絵も実に退廃的でいいのだが、サロメというと印象的なのは、ユイスマンス「さかしま」で論じられているギュスターヴ・モローの「サロメ」、それより同じ題材の「まぼろし」だ。正直のところこの絵の方を先に見てワイルドを読んだので、もう始めから目の前がきんきらきんきんに輝いて、耳の奥にファンファーレが鳴り響いてました。唯美主義には唯美主義。
その黄金の眩さが生み出す狂気の現れがサロメの口づけであるなら、人類の歴史を委ねてもよいではないか。

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紙の本

なぬ!今更「サロメ」

2003/04/12 18:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はけの道 - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は、始めてこれを読んだとき、すざましい衝撃が走った。ユダヤの王女、一少女が、恋する故とは言え預言者、ヨカナーンの生首を所望するとは…。何の、これは「新約聖書」のほんの二、三行に書かれた事実をワイルドがかくも華麗に、しかも残酷に仕上げた戯曲と知って益々興味を持つに至った。そのご、そのDVDをも観た。素晴らしいホンを書いてくれたなあと思う。
考えてみれば、これはユダヤ教とキリスト教との実に長い間の「憎しみ合い」である。といえば、今、正に行われている中東戦争、湾岸戦争がソレである。これは私だけのうがった想いかも知れぬ。信教の違い聖地の土地争い…などが尾を引いて現在に繋がっているのでは有るまいか? それらを思い巡らして、この「サロメ」を手にすると、又一しおである。

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紙の本

愛と憎しみの結実。

2002/07/23 17:36

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 オスカー・ワイルドの代表作。ビアズレーの絵も18点収録されている。美しき預言者ヨカナーンに求愛しながらも手酷くはねつけられた王女サロメは、エロド王の前で魅惑的な踊りを踊った褒美として、どんなに素晴らしい宝石の数々よりも、ただ一つ、ヨカナーンの首を所望する──。美しく高慢なサロメの愛の形が、世紀末的世界観を背景に、一夜の悪夢のように繰り広げられる。
 因みに同時代の日本では、夫を亡くした妻が夫の兄弟と結婚するというのはそれほど珍しいことではなかったのだが、ヨーロッパでは近親相姦の一部として忌まれていたようだ。
 有名なだけの価値はある作品なので、読んでみてはどうだろうか。

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紙の本

衝撃

2019/04/12 21:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る

名前だけは知っていた話。
蒼月海里さんの幻想古書店シリーズに出てきて、紹介された内容が衝撃的だったので、読んでみました。

岩波で読んだこともあってか、かなり時代を意識した訳になっていて、読みにくかったです。しかし、分量もあまりないですし、大人なら無理なく読める本かと思います。
サロメ、やったことはめちゃ恐いのですが、やはり、境遇に同情してしまいます。ラストが1番の衝撃でした。本当に、サロメが不憫です…

どこの国の人が何を主張してるのか、途中で分からなくなる事もあり、舞台で観たかったという気持ちは大きいです。

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紙の本

例のワイルド、かのオスカー作の戯曲。

2015/09/08 04:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る

戯曲「サロメ」を知ったのは、90年代後半に10代向けのドラマにモチーフとして多用されていた時期。
なんて残酷な…、と思ったのだが妙に興味をそそるものがあった。
「なぜ、サロメは愛しい人の命を奪ってまで、首を所望するのか?」これが謎だった。

読んでみたものの、こういう理由ですとは答えが出せなかった。
説明不足なのではなく、色々な見解が可能だったから。
話の流れ・設定からすれば、狂気の沙汰のようにとらえられがちなサロメは、
とても淋しく哀しい王女だった。 彼女の境遇には同情してしまう。

シナリオとしてはとても読みやすいものだった。 
母体はあれど、キャラクターの独自性にはワイルドのこの言葉がピッタリくる。

「登場人物は劇中でお互いに創造し合うべきだ。登場人物は一人として既製品であってはならない。」

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紙の本

無垢・サロメのひかり

2003/11/16 06:40

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紺乃卓海 - この投稿者のレビュー一覧を見る

サロメの物語は新約聖書マタイ伝およびマルコ伝が背景になっているという。
残念ながら聖書に詳しくないので、この物語を純粋に戯曲として読み終えた。
一夜の物語。
そのなかで起きる葛藤、予言、事件、駆け引き、予感、結末への
この妙に短かすぎる、凝縮されたリズムが
舞台の上にわきたつ『世界』の芯を歪め
歪曲した物語への大きな効果となっているように思う。
「サロメ」にまつわるイメージは
エロティックなもの、黒い誘惑、などなどであったが
改めて読み直してみると
サロメは初めて恋をするのであり、初めて異性に欲望を持つのである。
男を手に入れる。
その方法は自分に対して向けられていた欲望の目を利用する形で実現する。
残酷だが無垢なひかりを放つキスシーンは純粋でうつくしすぎるものであり
劇的だ。
ラストの予感、予言どおりの血祭りは、無垢なサロメを永久のものにする。
「サロメ」のエロティシズムは読み手側の感覚を狂わせる
ワイルドの手法、描写力に拠るのではないかと思った。
挿絵のビアズレー、最高に効果的である。
一見の価値あり。

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2008/03/12 16:51

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2006/02/12 23:08

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2006/10/09 23:54

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2005/10/09 01:47

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2005/11/04 17:24

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2007/10/08 01:50

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