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六番目の小夜子 みんなのレビュー

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みんなのレビュー968件

みんなの評価3.7

評価内訳

946 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

デビュー作に驚嘆!18歳の頃を思い起こさせるホラー(?)。

2012/01/11 11:52

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

恩田陸のデビュー作。もともとは新潮文庫のファンダジーノベル大賞の候補になって落選し、文庫として世に出たもののすぐに絶版になった「幻の小説」だった。絶版になるくらいなのだから、あまり内容は芳しくなかったのだろう。その後、その「幻の小説」が大幅加筆され、単行本として再度刊行されたものが本作品である。

この作品、ほんとにほんとにすごいのだ。何がすごいかというと、まず作品の構成の緻密さ。前に酷評してしまった『ドミノ』とは違い、一文一文、いやその行間までも隙がない。わたしは、恩田陸のこういう作品が読みたいのだ!!

物語の舞台はとある地方の高校。その高校では、3年おきに繰り返される「サヨコ」というゲームが十数年にわたって受け継がれている。そして今年は「六番目の小夜子」が誕生する年だった。そこへ突然現れたのは、津村小夜子という美しく才気溢れる転校生。「小夜子」の年に、「小夜子」が現れたのは偶然だろうか。奇しくも、二番目の小夜子も、「津村小夜子」と言った。そしてその二番目の小夜子も転校生だった。だが、彼女は在学中に亡くなっていた。これは、偶然なのだろうか…これが物語のミステリ部分の核。

物語は、津村小夜子が転入した3年10組を中心に進む。クラス委員の関根秋は学年トップの成績を常に維持する秀才。彼の友人の唐沢由紀夫。由紀夫の想い人の花宮雅子。そして津村小夜子。高校三年生という青春まっただ中に、「六番目の小夜子」という謎が、とてつもなく自然に絡んでいく。その謎に一番固執するのは関根秋。彼は謎の真相に迫ることはできるのだろうか…そしてもちろん、探偵役は関根秋だ。

と、こう書くとミステリ作品のような気がするが(もちろんミステリでもあるとはいえるのだけれど)、この作品はその枠だけにはとどまらない。青春小説でもあり、ファンタジーでもあり、ほのかなラブストーリーの要素も、ちょびっとだけ盛り込まれている。ある学校を舞台にした「サヨコ」伝説ともいえる不可思議なゲームが、読者を物語の世界に引き込んで離さない。次の展開が気になって気になって、一気に読んでしまう、そういう作品だ。決して現実離れした物語ではないのだけれど、いや、だからこそ、引き込まれてしまう。わたしが引き込まれてしまったのは、ミステリの部分ももちろんそうなのだけれど、それ以上に関根秋と津村小夜子という登場人物のキャラクターだろう。負けず嫌いで、頭の回転が速くて、だけど人に踏み込むことも踏み込まれることも苦手な二人。男女という境界線を境に、右側と左側に分けられるけれど、とてもよく似ているふたり。だからこそ通じあえ、分かり合える。分かり合えるがゆえに「対立」も起こる。わたしにとって、とても魅力的なキャラクターだった。

高校三年生という世代を舞台にしたこの作品は、私たちに時間は流れていくということを見せつける。誰にでも18歳というときはあった。まだ18歳になっていない人にもいずれその時は訪れる。18歳の時はふと思う。「大人になったらこういった普通の学校生活が懐かしくなるのかな」と。だけども、そういう風に懐かしむ時は、漠然とやってくるのかもしれないとは思っていても、実際にやってくることなど想像など出来ない。過去を振り返って、それほど大きな後悔をすることなど特にないけれど、そしてそしてまだまだ年をとることに抵抗はないけれど、「もう、あの頃に戻ることはできないのだな」と思うと、どこかせつなくなってしまう。そんなどうでもいいことを考えさせられた、作品です。ひとってなんで、十年も前のことをまるで昨日のことのように思い出せるのだろう。不思議だなぁ。。。

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紙の本

ネタばれ注意

2018/04/18 18:48

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタばれあります 嫌な方は読まないでね

恩田さんの小説は途中はすごく面白いんだけど、私的には最後にガッカリ意味不明が多い
本作はもやもやは残るけど、それでもまあまあ受け入れられる感じ

以下ネタばれ注意
理解できないのは、どうして火をつけさせたのか?(火をつけたのか?じゃないよ)
秋への思わせぶりな言動も意味不明

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紙の本

消化不良

2017/02/15 02:09

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:papakuro - この投稿者のレビュー一覧を見る

直木賞を受賞した恩田陸のデビュー作。オリジナルのファンタジーノベルシリーズ版からはかなり加筆修正されていることが奥付に書かれている。
NHKでドラマ化もされているが、主人公がオリジナルキャラになっており人物相関も変わっていて基本設定だけ使った別物。
学校伝わる奇妙な行事をテーマにした青春群像劇。
舞台の高校は作者の母校、水戸第一高等学校がモデルともされる。キーパーソンの津村沙世子も転勤族の親とともに各地を転々とした作者の体験がモデルとなっているか。(実際に作者が水戸に来たのは中学時代)
ワープロ(ソフトではなくパソコンとは別にワープロ機能に特化した機械があった)が出てくるところに時代を感じる。そういえば携帯もスマホも出てこないな。
次々と起こる事件に絡んでいると思われる人物がみんなマインドコントロールされているようで変に不気味。
放火が漏電でかたづけられてしまうのは無理がある。日本の消防をなめてはいけない。
放火した少女がすごい最低の人間にされてしまっていてなんかかわいそう。(こういうタイプで嫌いな子がいたのかしら)
最後に沙世子が真相を語るのかと思えば、そこでも事件が起きて結局語らずじまい。
まだ転校すると決めてもいない沙世子の元に「サヨコ」に関する手紙が送られたことも何で?という感じ。
ということで読了してもモヤモヤが残ったまま。

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紙の本

デビューの時からすでに「恩田ワールド」は健在

2002/06/01 11:38

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

「これがデビュー作とは! あまりに巧すぎる」と思ったら、あとがきに「大幅に加筆した」と書いてあったので少し納得した。
確かにデビュー作らしい未熟さは残っている。鎖に例えれば切れたままの環がいくつかある。考え直してみるとやっぱり辻褄が合わない点もある。作者が人物の描き分けをはっきり意識しているのは感じられるが、彼女の後年の作品ほど切れと深みがないのも確かだ。
しかし、それにしても筆致は確かである。書き慣れない者が小説を書くと、往々にして登場人物よりも作者が語ってしまう傾向があるのだが、この小説にはそういう未熟さは微塵もない。例えば状況を説明するために登場人物にむりやり喋らせたような台詞がない。ストーリーよりも作者の意図のほうが見えてしまうような、理屈が勝った表現もない。後年の作品のように、猛烈なパワーで筋を推し進めてゆくほどのパワーは感じられないが、上手に話を転がして、話の山も谷もちゃんと心得ている。
デビューの時からすでに「恩田ワールド」は健在なのである。
学生時代の話を書かせると本当にこの人は巧いですねえ。
ファンタジーやミステリという側面を取り除いてしまっても読む価値はあると思う。

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紙の本

六番目の小夜子

2023/04/05 15:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:smc - この投稿者のレビュー一覧を見る

学園祭の芝居の辺りまでは推進力のあるストーリーで、最後、どこに落ち着くのかなと期待も膨らみました。
しかし、どこにも落ち着かなかった。???
もう少しプロットを練れば、中々の傑作になったかも知れないのに非常にもったいない。
作者の処女作ということなので、そこまでの力が無かったのかも知れません。
気になったマイナス点は、登場する高校生が「夜のピクニック」と全く同じこと。
美男美女かつ優秀というステレオタイプ。
作者は、自分の高校時代への何か思い入れががあるのですかね?

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紙の本

朗読(輪読)劇シーンの臨場感ある恐怖感が印象的

2021/05/05 21:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しょひょう - この投稿者のレビュー一覧を見る

自宅の本棚にあったので早起きついでに読み始めたら一気に読んでしまった。
蜜蜂と遠雷、夜のピクニックは既読だったので、作者に惹かれて読んだところもある。
本作がデビュー作ということで、全体の構成とか人物描写には少し不満も感じたが、ページをめくる手が止まらず、最後まで読み通してしまった。
印象的だったのは、朗読(輪読?)劇。群集劇だからこその緊張感、恐怖感。
エンディングは少し拍子抜け、というかもう少し回収して欲しい感が残り、発表当時の評価が必ずしも芳しくなかったことも理解できる気がする。
とはいえ、GWの最終日の朝を楽しませてもらった。

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紙の本

恐怖とかでなく…

2002/07/15 12:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆうきっく - この投稿者のレビュー一覧を見る

名前どおりのよくある怪奇ものかと思いきや、それだけにとどまらない面白さがあった。恐怖だとかそういうものよりも、なんか不思議だな、とかこの人が怪しい!とか思いながら読む本です。

奇妙なゲームのうわさどおり、サヨコという名前の転校生がくることによって、物語は始まっていきます。とても読みやすく、面白かったです。学園ものなので、馴染みやすいでしょう。

でも、あんまり内容は深くないと思う…。

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紙の本

やられた。

2001/06/04 18:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かずめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 まるで「あの場所」をそのまま写したような小説がある、と聞いていたのだが、文庫化を機にようやく読むことができた。
 処女作らしく、人物の描写の流れなどに荒さはあるが、ここに描かれた「学校」の空気の魅力はどうだろう。始業前の「器」のはりつめた空気や、受験への焦燥や、祝祭の期待と興奮。学生という身分になま温かく守られて、しかし一方ではそれが不安でもある。「学舎」という約束でくくられた空間の魔力を、鮮やかに切り取っている。
 読み始めてすぐ、しまったやられた、と思った。あの風景を、あの空気を、いつか誰かに何かの形で残して欲しいと思ってはいたけれども。秋の章の冒頭の一行に、私は思わず高笑いした。こんな場所が日本に2つも3つもあろうものか。
 ちなみに、この作品が発表された1991年、既に共通一次制度はなくなっている。それもこの作品が、恩田氏にとって「あの場所」へのオマージュに他ならないのではないか、などと想像する理由の一つである。

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2009/10/30 22:38

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2001/07/10 10:14

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2013/09/03 21:38

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2010/01/17 13:15

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2004/10/06 00:35

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2004/10/12 02:34

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2004/10/13 21:25

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