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人間失格 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー1,530件

みんなの評価4.1

評価内訳

1,503 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

世界文学としての『人間失格』

2009/07/28 21:07

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:K・I - この投稿者のレビュー一覧を見る

太宰治の代表作なのかもしれない。ただ、僕個人としては中期の太宰の生活が安定していた頃の短編たちを評価したい。結局、太宰は自殺したのだ。それは事実だ。そして、最後のととのった形での小説は、この『人間失格』だ。しかし、「人間失格」という言葉を一人歩きさせてはいけない。『人間失格』を読んでそれこそ「中毒」のようになった人は、岩波文庫から出ている『富岳百景・走れメロス』を読んで欲しい。そこには中期の太宰の豊潤な世界が広がっている。
太宰の「本質」とは何か?と規定するのは難しい。『人間失格』はある一面で世界の本質、世界の底にたまっているマグマを描写したものだが、同時に、多かれ少なかれ人間というものはこのような内容を(言葉にしなくとも)心の内に秘めているのではないか?この小説に出てくる「善人」たちの中にもおそらく(その主人公との関係性の中では出てこないのだが、よって小説内では決して描かれないのだが)、葉蔵の苦悩と共通するところはあったのではないか?
『人間失格』は「わたくし小説」だ。「葉蔵」という「わたくし」についての小説だ(完全にイコール太宰ではない)。血のにじんだ言葉によって読者は自分の心もテクストの中に巻き込まれていく。
しかし世界は一つではない。世界の描き方というものは一つではない。太宰は「永遠の青春文学」だと言われる。しかしそれを「青春」の一時代で捨て去るのではなく、その完全の形で受け入れるでもなく(受け入れたら、生きていかれない)、部分的な歪形の元に組み入れていく。そういう生き方。
一方には、ジョイスがいて、『ユリシーズ』『フィネガンズ・フェイク』がある。自殺は決してしなかったジョイス。ジョイスの生活だって決して楽なものではなかった。
世界の提示としての文学。それを完全に肯定することはできないけれど、世界に通ずる日本語文学として『人間失格』はある。歪形の元に組み入れて……。あるいは「参照軸」の一つとして自らの内なる天体に組み入れて。ただ、これに拘泥するな。
世界は無数にある!

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紙の本

人間に合否はない。

2008/11/30 17:24

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

人間失格 太宰治 新潮文庫

 39才、女性と入水自殺する前に書かれているので、遺書のように自分の人生を振り返るような記述で始まっています。こどもが書いたような文章に思える部分もあります。天才であるが故の悩み、自虐的な自己分析が続きます。読んでいるとむかし聴いた森田童子(どうし)という女性の歌声を思い出します。以前リバイバルされたようですが、そうではなくもっと前、昭和40年代のオリジナルです。人が死んでしまう歌ばかりなのですが、思春期の私には共感できました。今になって思えば、通過点として人は誰しもそんな時代がある。太宰という人はずっとその世界に居続けた人なのだろうかと感じます。生まれてきてすいませんという本人の言葉が浮かびました。
 どこまでが虚構で、どこまでが事実なのか。作者自身を責め続ける記述が続く。読むことがつらくなってくる。世界が狭い。世の中にはもっと広い世界があることを記述は語らない。思いつめている。他者のありように義憤をぶつけつつ、自分を甘やかしている。いつもなら本を閉じて読むことを絶つのだけれど、なぜかしらゆっくりだけれど読み進んでいく。何枚かの写真が脳裏に浮かんでくる。本の中の登場人物たちはすでにこの世にいない。消えてしまった人たちの姿が見えてくる。後半、文章が乱れてくる。脆弱(ぜいじゃく)でこの部分の記述は不要でなかったかと感じていると、「人間として失格」という頭を強打する文に出会う。人間として失格とか合格とか、そんな規準も標準もない。人間をどのように捉(とら)えるのか。深い命題に突き当たる。

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紙の本

心身が疲れている時には適さない本

2016/02/04 13:52

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る

昨年,芥川賞を受賞されたピース又吉氏が,太宰を絶賛しているので,数十年ぶりに手に取りました。
この徹底したマイナス思考を読めば,「辛いのは自分は一人じゃない」と思えて来る反面,太宰のような才能や名声がない自分とは違うという当然の現実も思い起こしてしまいます。
いずれにせよ,心身が疲れている時には適さない本だと思われます。

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紙の本

これが太宰の全てではない

2001/06/22 05:41

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 まさに王道。この小説を読んでない人は皆無ではなかろうか。
 この小説への評価が、太宰にはまるか、徹底して嫌悪するかの分れ目になるという点で、まさに決定的作品である。ある友人は笑いながら読んだそうだ。私も太宰の自己演出過剰さが逆におもしろかった。まるで読後感まで計算されているような頭のよさを感じたのだ。だから嫌悪することなく、他の作品も読み進むようになったのだろう。
 そして、この小説をしかめ面をして読み、あげくに彼の代表作と呼んでしまったりするのは、他の優れた作品に対して侮辱であるような気がする。

 毎年の夏の読書キャンペーンにも他の短篇集を選んだ方が魅力が伝わって良いと思うんだけど…。



■呑如来
■日記
■書評

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紙の本

ありのままの自分

2023/10/26 09:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:狂ったチワワ - この投稿者のレビュー一覧を見る

自分そのものであった。
彼の生き様が描かれており
また誰にでも当てはまる。そこまでもてはやされる作品
なのかと思ったがそういわれるとそうなのかとも思える作品

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電子書籍

ためになる

2023/01/31 17:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タナカー - この投稿者のレビュー一覧を見る

自分はまだ若くこれからの人生にもこんな壮大なイベントはないとおもうけど生きていくうえでためになる作品だと思った

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紙の本

気持ちが「どよーん」とする

2022/10/29 05:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:づー - この投稿者のレビュー一覧を見る

大学生の時に読みました。もう何十年も前ですが、気持ちが「どよーん」としたことを覚えています。自分の子どもに読ませたいかというと、あまり読ませたいとは思えません。

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紙の本

人間の弱いところを存分に見せてくれる主人公

2022/06/06 10:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:いけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読後感がとても暗い絶望的な気持ちにさせる小説。しかし、本当の希望とはそんな絶望感から生まれるのかもしれない、と密かに思わせてもくれました。

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紙の本

何度でも読み返す

2022/03/21 14:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

日々に疲れてしまった時には、本書を手に取ってパラパラと捲ってみます。「ただ、一さいは過ぎて行きます」 の名言を胸に、 超然と生きてみたいです。

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電子書籍

少しはにかんでいるような文体

2021/06/05 19:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

言わずとしれた作者太宰治の代表作である。ストーリー内容やその是非については語り尽くされているので敢えてそれについては書かない。私はこの作品の柔らかさを持った 少しはにかんでいるような文体 言い回しが、とりわけ優れていると思う。ストーリー内容との相性も実に良い。

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紙の本

おすすめ

2021/05/08 10:46

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投稿者:たべっこどうぶつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

短い話で読みやすいですし、おすすめです。
太宰治が気になる方は一回読んでみるといいと思います。
特に面白い話ではないです。こういう人生もあるんだなー程度で読んでみるといいんじゃないでしょうか。

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紙の本

とても苦しいが、引きつけられる内容

2020/09/22 18:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のび太君 - この投稿者のレビュー一覧を見る

太宰治の代表作であり、最も苦しかった時代のことを元にしているらしい。解説にあるように欠点もあるが、それを超えるものすごい力を持った作品である。

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電子書籍

何処までも墜ちていく旅

2020/01/14 23:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

悪友の堀木や慇懃無礼な平目など、主人公の周りを彩るキャラクターが個性的です。堕落していく姿にも、不思議な魅力が溢れていました。

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紙の本

サリンジャーvs太宰

2016/03/02 12:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つよし - この投稿者のレビュー一覧を見る

まさしく日本版「ライ麦畑でつかまえて」だと感じた。ライ麦が1951年発表だから、時期も近い。一人語りで、世の中の欺瞞、人間の内面のずるさ、醜さ、滑稽さを暴きつつも、その不器用さゆえに現実と折り合いがつけられなくなり、放浪し、女性や友人を頼り、裏切られ、最後は精神病院に入れられるところまで似ている。ライ麦のホールデン少年も、人間失格の葉ちゃんも、汚れた世の中に染まることを拒否したがゆえに、世の中から弾き出され、あとは死ぬか、発狂するかしかなかった。そして最後に拠り所にしたのは無垢な少女、という幻想だった。そうして考えると、これは小説の普遍的な類型、原型のようなものかもしれない。物語性が強いわけではないのに、長く読み継がれるのは、主人公のさまよう姿が時代を超えて、読み手の魂に訴えるものがあるのだろう。私たちの、ありえたかもしれない姿として。

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電子書籍

人生の勉強となる本

2015/11/17 19:53

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投稿者:こう - この投稿者のレビュー一覧を見る

芥川賞作家芸人が賞を取ってから、とても注目されている作品であるが、改めて読むと深いその作品力に引き込まれる事となる。もう少し若い時に読んどけばよかったと思った。

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