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みんなのレビュー926件

みんなの評価3.5

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/11/01 12:23

自分の存在がボトルネックだと知ったら

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

異相世界への平行移動という設定はよくあるのですが
本作品では、人間の存在意義を問います。
それを高校1年の幼く繊細な精神をグラグラと揺らします。

もうひとつの世界では、流産だった姉サキが生まれ、
子どもはふたり、と両親は決めており、
サキの前に兄がいるため、
嵯峨野リョウは生まれませんでした。

そして、リョウの世界の、不仲の両親、母親の虐待、
交通事故で意識のない兄などはなく、
明るくサバサバしたサキによって、
もうひとつの世界は小さなイイコトが発生しています。

この現実をつきつけられたリョウのショックは大きく、
さらに彼は二年前に東尋坊で死んだノゾミが生きていて、
一気に別の彼女の側面を見ることになります。

自分の存在意義など考えるまでもないですし、
そんなことを考え始めれば、誰もが不安になるはずです。
その不安をこの小説は突きつけてきます。

生きにくさや不運などをすべて受け入れて
生きてきたはずのリョウは
その生き方そのものを否定されます。
実は「ボトルネック」となっていたのは
自分自身だと気づきます。
現実を変えようとしなかった消極さを
ごまかして生きていただけでした。

米澤穂信はまた、作品を発表するごとに
古典的な小説手法を踏襲するのですが
この作品ではリドルストーリーに挑戦しています。
これが成功しているかどうかはわかりませんが
ただ前向きに変化するリョウよりも、
このようなラストが似合うのかもしれません。


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低い評価の役に立ったレビュー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/04/25 17:21

むかしむかし「若いという字は苦しい字に似てるは」という歌があった。ぼくってなぁに?パラレルワールドに彷徨う悩める若者の自己発見のプロセスである。いかなる境遇にあってもその運命に勇気をもって立ち向かえとする著者の哲学的教訓は大切だと思うのだが………。

投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

学生時代から馴染んできた東京の繁華街に渋谷、新宿、池袋があるのだが、新宿や池袋はそのころの名残がまだあるのだろう、街をうずめる群れの中には私と同じ体臭を漂わせる人たちも少なくない。
ところが渋谷はどうだ、あれは異界である。居心地が悪いのだ。若者の街の風俗にケチをつけるつもりはなく、むしろ物分りのよいオジサンのつもりなのだが、
「あなたなんかがいる場所ではないよ」
と街全体から無言の警告を発信されているようで、いたたまれなくなるところだ。
東上線に地下鉄の副都心線が乗り入れて渋谷まで直行となったものだから、懐かしさも手伝い十数年ぶりに行ってみた最近の印象がこうだった。

この作品は2006年にハードカバーの初版があって、最近文庫本が発売されたあたりから再評価され始めたということらしい。

「亡くなった恋人を追悼するために東尋坊を訪れていたぼくは、なにかに誘われるように断崖から墜落した………はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る青春ミステリーの金字塔」

昔から使い古されたパラレルワールドをあつかっているとなれば新機軸を楽しめるかもしれない。最近の若者にある「若さ」の影とはどんなものなのかなと青臭い懐かしさも手伝って手にしてみた。

父と母がそれぞれ愛人をつくり家庭を留守にして遊びほうけている。顔を合わせば暴力沙汰の喧嘩だ。ぼくの不幸はここから始まったんだ。
醜い大人を見ていると大人に成るのが生理的に怖くなる。だから恋人の手も握れないでいる。そんな思春期の影って今の若者にあるのかしらと、昔の少女小説にはそんなテーマもあったかもしれないが、くすぐったくて読んでいられないのはオジサンだからなのだろう。

ところが同じような境遇にありながらぼくがいないで姉がいるこの世界では姉は楽天的に生きているではないか。しかも、二人で二つの世界の差異を検証してみたところでは、ぼくの周りの人たちには不幸ばかりが訪れたのに対して、こちらの世界では姉の周りの同じ人たちには幸福がもたらされているではないか。

ぼくってなんだったんだろう?

やがてぼくは生きていくうえで大切なことに気がつくのである。

自分自身を確立し前向きに世の中にぶつかっていこう。
そうすれば幸せをつかめる、と著者は読者を勇気づけている。

それをお説教口調ではなくスウィートにソフトに語りかけているのが今風といえばそうなのだが、昔から「良書」といわれるものはお説教のようなものだった。

「あなたなんかが読む小説ではないよ」
といわれたような気がした。

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紙の本

パラレルワールド

2022/02/08 02:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

無かったはずの世界が、現実に-。ちょっと……いや、かなりこわい世界が……。米澤穂信作品には、後味の悪いものは少ないけど、これは別。読後感は、悪かったです。

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紙の本

ボトルネック

2022/11/13 07:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:neige - この投稿者のレビュー一覧を見る

亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した…はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。【「BOOK」データベースの商品解説

ミステリっていうか、SF?の世界。
もしも、たらればだらけのパラレルワールド。
読み進めるのが難儀。
この先頑張って読めばもっと違った感想になるやも知れないけど、
私にとって読書は息抜きのための趣味だから、頑張るはなし。

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2009/10/10 13:06

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2009/10/17 22:14

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