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みんなのレビュー926件

みんなの評価3.5

評価内訳

917 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

救いのないM

2009/11/18 10:40

10人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

非常に、非常に暗く、救いのない、痛ましい物語だった。
紹介欄を読むと死んだはずの姉が生きている別世界に飛んでしまった主人公の物語・・・これはパラレルワールドもの、そしてその世界で自分を見つめなおすようになる、いわゆる少年の成長物語かなと思って読み始めたのだが、そんな優しく可愛い想像を最後まで見事に裏切ってくれた。少なくとも私はそう、解釈する。
主人公はあらゆるものに冷め切って無関心を決め込んだ諦念タイプの少年。正反対に好奇心旺盛で人好きのする姉の存在がなければ、この物語は進行せずにたちまち頓挫するであろう、そのくらい彼の行動には停滞と退歩はあっても進歩はない。

まず中学二年の冬、事故死した現場である東尋坊へ恋人ノゾミを弔いに来たその帰路、主人公である「僕」リョウは軽い眩暈と共に崖から転落した。目が覚めると僕は金沢に戻っており、自宅にはサキと名乗る死んだはずの姉がいて、僕・リョウは存在すらしていない世界にいることがわかる。僕の世界とサキの世界との「間違い探し」をしに街へ繰り出した姉弟だが、そこで見つかる違いは僕にとって残酷なものでしかなかった・・・

彼はその「違い」に自分と姉の価値の有り無しと、人や世界への有効性を見せ付けられ自分自身に失望していくわけだが、本当の失望、いや、絶望は「違い」ではなく「共通点」にこそ隠れている。

両親の仲が「酷い状態」のまま兄もノゾミも死んだ僕の生まれた世界と、サキの存在一つで両親の仲もノゾミも兄も関係者の運命が皆、好転しているこちらの世界との格差を見せ付けられた僕に、追い討ちをかけるような衝撃的な事実が観察眼の鋭いサキから告げられる。
自虐的で他人にも友人にも両親にさえも無関心で冷めている僕。正反対に社交的で明るくおせっかいな姉・サキ。
それぞれ二人の性格に酷似してノゾミ。

自分たちと同じく「酷い状態」に悩み、落ち込んでいたノゾミがそれぞれの世界で彼ら姉弟にそれぞれ出会い、それぞれ真逆に変貌したわけだが、その変化こそが「共通点」であったことが彼に大きな絶望を与える。それはどういうことなのかは読んでいただくとして、正直、これは恥ずかしい。ナルシスト、独り善がり、自虐的、マゾ、どういわれても仕方がない・・・ある意味それほど衝撃的な事実が隠れている。

三日間の「間違い探し」で思い知らされたパターン、それは、どんな局面でも、ぼくの世界よりもサキの世界の方が良くなっているということだとリョウは言っているが、むしろそう自虐的に悲劇に埋没していく彼自身が「パターン」なのではないか?そう考えるとなお更、救いがない。

ラストの言葉に、一縷の希望を見ることは出来るしこれをハッピーエンドとれないこともない。そこをどうとるかは、あちらの世界をまだ見ぬ私たちには、解らないかもしれない。

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紙の本

失われていく全能感と生まれる暴力性、その刃は自らの内へと向かってゆく。

2010/09/26 10:43

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雪無木 - この投稿者のレビュー一覧を見る

お互いに不倫をしている両親。流産で産まれなかった姉、大学受験に失敗し、バイク事故にあって植物人間になっている兄。好きだった恋人の死。

主人公の嵯峨野リョウは、二年前に死亡した恋人を弔うため訪れた東尋坊で、パラレルワールドに”飛んで”しまう。

そこは現実とは真逆の世界。自分が生まれず、生きている姉、解決された両親の不仲、事故に合わずにすんだ兄、死なずに生きている恋人・・・羨ましいほどに幸せな世界だった・・・そのもうひとつの世界の中で、何も出来なかった自分の無力感と自己存在への疑問に、主人公は深く打ち砕かれてゆく。

思春期における”全能感”の揺れ動き、変化してゆく過程を描く、2010年度版「このミステリーがすごい!」作家別投票第1位受賞作!

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紙の本

ボトルネックがトラウマに

2023/04/10 03:50

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆかの - この投稿者のレビュー一覧を見る

これからしばらくはボトルネックという言葉に敏感に反応してしまいそうです。
Twitterで鬱小説として紹介されていて気になって読んだけど、これは確かに凹む。
自分のいない世界が順調に回っていたら…考えるだけでゾッと。

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紙の本

銀杏も人間も

2020/09/29 13:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

不思議なタイトルですが、パラレルワールドに迷い込んだ主人公は自分が「ボトルネック」では?と思ったのでしょうね。
母から(?)のメールはどっちに向けて背中を押したのでしょう。

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紙の本

釈然としない

2019/07/31 17:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る

パラレルワールド的なストーリーといえばいいのでしょうか。
最後まで読んでも、どこか釈然としないというか、すっきりしないというか。
決して不快ではないんですが。

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紙の本

SF要素だけではなく

2017/10/25 03:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイムスリップやパラレルワールドのワクワクだけではなく、現実的なメッセージも込められていました。青春のほろ苦さを感じました。

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紙の本

パラレルワールド

2017/09/03 09:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:akiko - この投稿者のレビュー一覧を見る

米澤穂信の初期作品の代表作の一つ。パラレルワールドの物語はいくつか読んだことがあるが、たいてい頭が混乱してしまうのが困る…。この作品もやはり若干苦戦した。

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紙の本

ブラックな話

2015/11/21 15:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オスカー - この投稿者のレビュー一覧を見る

個人的にはこういうブラックな話は好きです。
この物語の大まかな話は主人公がタイムリープし、姉が生まれて自分が生まれていない可能世界へとワープしてしまい、そこでは想像力豊かな姉が終わりきった家庭環境などを解決させていて、主人公は自分の無力さを思い知らされるというような感じです。
そして、元の世界に戻り、母からメールがきて主人公はどう思ったのかは読者の推理によって決まります。
僕はきっと主人公は死のうと思ったのだろうなと思います。以上です。

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2009/10/10 13:06

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2009/10/17 22:14

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2009/10/08 21:15

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2009/10/21 20:00

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2009/10/10 16:13

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2009/10/18 19:39

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2009/10/14 07:42

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