サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

日本三文オペラ 改版 みんなのレビュー

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー35件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (18件)
  • 星 4 (13件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
35 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

アパッチ族からにじみでる活力

2015/10/06 00:31

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アキウ - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪の広大な旧軍事工場からクズ鉄などを盗みまくる「アパッチ族」を描いた話。どんな氏素性や身体・精神にハンディのある人間でも、アパッチ族の中では何らかの役割を与えられ、仕事の役に立っている、という体制が興味深いです。そして、そういう組織なせいか、部落ぜんたいが活力に満ち溢れているのです。話し言葉とか、何いってるかさっぱりわからないのに、臭い立つような強烈な力強さ。文体も鋼のように固くて歯ごたえがあり、たいへん面白かったです。最後は切ないぜ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

今では大阪ビジネスパークになっている

2022/12/06 09:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪砲兵工廠跡地(別名 杉山鉱山)というのは、現在でいうとどのあたりなのだろうかと、調べていくと、大阪城公園や大阪ビジネスパークのあるところということがわかって驚いてしまった、そしてもちろんアパッチ族の部落もすぐ近くにある。こんなところで、警察と朝鮮人が睨み合いを続けていたのか。「夜を賭けて」という山本太郎や山田純大が出演していた映画も、この地を舞台にした鉄屑窃盗団の話だったことを思い出した。天王寺界隈でルンペンをしていた男(フクスケ)を狂言回しに、鉄くず窃盗(彼らは泥棒ではない、なぜなら鉄くずは財務省の財産目録に記載がないからと主張する)に体を張る男たちを描く、朝鮮戦争が始まって鉄くずが高騰したころの話であるが、それから数十年、あの界隈も劇的に変化したものだ

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

大阪がアパッチ族

2021/06/18 22:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪のど真ん中にどでかい兵器工場があって、戦後米軍によって兵器は接収されたのだろうが、土地と工場インフラが手付かずで放置されたままになっていて、それを勝手に持ち出して屑鉄として売っていた人がいたのは当然だろう。アパッチ族と呼ばれた彼らは、据え付けられている資材を剥がして運搬するために組織化され、なかなか緻密な計画のもとで作業に及ぶ。もちろん違法だが、放置されているいわば廃棄物を資源として有効活用するのだから、むしろ社会悪はどちらだと言えないこともない。
そうはいっても、集まってくるのは食い詰めて他に行き場のない者ばかりで、一部が欠損していたり、脳に異常がありそうな者も珍しくない。ただどうもリーダーの男は違法性もリスクも承知の上で理論武装していやがる、なかなかのインテリらしい。そして食べるあてもない行き倒れ同然だったのを拾われて来た主人公も、そんな理屈を聞かされずともすっと飲み込んでしまうのは、現地取材に赴いた作者自身が投影されているようだ。
集落や工場跡地のすぐ横には繁華街があり、線路には通勤客をすし詰めにした電車が走っている。戦後高度成長期の社会の表と裏というより、どちらも表であり、社会から乖離した人々が住んでいるわけではない。とはいえこの存在がマスコミで取り上げられると、人が増えて過当競争になるわ、警察は取り締まりを強化せざるを得なくなるわで、彼らの生活も終焉に近づいていく。つまり戦後の終わりだろうか。
集落の住人たちは、いわば底辺層とも言える人々だが、それぞれにいわくも個性もあり、彼らなりに生きていく道を模索しているのをていねいに描写しつつ、彼らを縛っている社会の外殻部分を浮き出させようとしているように思える。そういう人間が突き当たる殻に向けた意識が、開高健をベトナムに向かわせたのではないかと思ったりもする。
と、登場人物たちは鉄塊をもらってくることを「喰う」と言うのだが、これを文字通り食べるという意味として書かれたのが小松左京「日本アパッチ族」なわけで、彼らは戦後の復興における大阪人のバイタリティを、アパッチ族に仮託して描いたようにも思えてくる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

本領発揮

2020/01/30 02:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:123456 - この投稿者のレビュー一覧を見る

その名も「日本三文オペラ」。自信がなければこんなタイトルをつけることはできない。実際、この不敵なタイトルに見合うだけの小説になっているのだから、開高健の代表作と考えて間違いないだろう。開高といえば、ユーモラスなエッセイや短編小説を思い浮かべる人も多いと思うが、個人的には、開高の本領は長編小説であると考えている。
 さて、この「日本三文オペラ」だが、まず形式として素晴らしい。
 全体として五つの章で構成されているのだが、それこそ5幕物のオペラのように、形式面から見れば、実に整ったかたちで展開されていく。
 舞台となっている、アパッチの人間の台詞の猥雑さや、アパッチそのものの無秩序ぐあいと比べれば、この形式の美しさは、小説の内容自体と見事に対をなしていて、それゆえに、見事な効果を上げている。
 次に、シンプルに日本語が美しい。無駄もなく足りないこともなく、それでいて、人の心を強く揺さぶる描写が、初めから終わりまで続く。文章が美しければ美しいほど、その破滅的な内容も際立ってくる。
 最後に、開高の小説に特有の、爆発力がある。だらだらと長く書いてはいるが、一言でこの小説の魅力を語るとすれば、やはりこの爆発力だ。爆発力とは言っても、ここでの爆発力は、破滅的な世界への推進力となるような爆発力である。このことは、言葉においても、内容においても、見事に表現されている。このことに関しては、レビューでイメージするよりも、まず一読することを強くお勧めする。
 この小説を読んで、私は、開高の本領は長編小説であるということを強く感じるようになった。
 この小説で展開されているような世界が実は開高の本質であり、ユーモラスなエッセイや短編小説は、意識的に磨きあげることで身についた、いわば獲得された後天的なもののように、最近強く感じている。
 開高健は間違いなく、昭和を考える上で欠かすことのできない作家だと、考えている。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

描写がすごい

2018/10/26 23:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この小説は、とにかく描写がすごい。といっても当時のことはまったく知らないのだが、リアリティがある。小林多喜二の『蟹工船』を読んだときのようだった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2005/11/30 20:58

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/05/08 19:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/11/22 16:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/03/25 20:49

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/05/13 00:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/08/15 13:38

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/10/28 23:18

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/04/27 06:11

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/07/22 23:58

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/01/21 12:02

投稿元:ブクログ

レビューを見る

35 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。