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零式戦闘機 改版 みんなのレビュー

  • 吉村 昭 (著)
  • 税込価格:7376pt
  • 出版社:新潮社
  • 発行年月:2011.9
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー58件

みんなの評価4.4

評価内訳

58 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

歴史の一頁を刻む歴史書

2010/10/17 21:44

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 最近はあまり聞くことのなくなった名前である。第二次大戦中その名を世界にとどろかせた海軍の零式艦上戦闘機、略してゼロ戦である。文庫本の厚さから見て短い話だと思いきや、中を見てびっくりした。字が小さいのである。これは大したボリュームである。

 戦時中旧日本軍の陸海軍両方とも航空機部隊を擁していた。海軍がゼロ戦、97艦攻、99艦爆などが主力であり、陸軍は隼、飛燕、鐘起などが主力であった。本書ではゼロ戦の生い立ちから活躍までのストーリーである。

 96戦闘機はすでにあったが、これが中国戦線で活躍していた。評判もよかったが、海軍の航空関係者は、それをはるかに上回る性能の航空機を求めていた。三菱重工の名古屋航空機製作所の設計者グループは、無理だと海軍に抵抗したが、所詮無駄である。その頃の軍はイコール国家だったので、逆らうことはできない。

 至る所に工夫を凝らし、試作をし、実験を行いながらとうとう出来上がってしまうのである。実際にパイロットに試乗してもらうと彼らの評判も上々であった。出来上がった戦闘機は実際に中国へ送りこまれた。中国の奥地、重慶への爆撃機の護衛である。ここでソ連製中国軍戦闘機を圧倒的な強さで撃墜し、戦果をあげたのである。

 欧米諸国は日本の航空機技術を軽く見ていた。欧米の真似をしているだけで、技術的には到底追いつかないと見ていたのである。ところが、これを契機にゼロ戦に対する認識と日本の航空機技術に関する評価が変わり始めた。

 ここからは、第二次大戦史を追いながら、その中でゼロ戦がどのように活躍していったかを詳しく描いている。上記のとおり、認識が変わり始めて、欧米諸国もゼロ戦に負けない戦闘機の開発に力を入れてきた。それでもゼロ戦の戦闘能力にはとうとうかなわなかったのである。

 もちろん、ゼロ戦にも弱点があったのだが、空中での身軽さや小回りなどの性能、そしてパイロットの腕がゼロ戦の活躍を支えたと吉村は書いている。設計者だけでなく、搭乗員の悲哀、製作所での苦労など、描かれている範囲はきわめて広範に及んでいる。

 それにしても軍の要求に当初は無理だと訴えていた設計者が、何とかして要求にこたえようと努力する姿、遂に達成してしまう能力には驚かされる。詳細を設計者に任せたことが結果を生んだのかもしれないが、搭乗員と航空機の目的をよく把握して、それ以外を犠牲にした末のゼロ戦誕生と言えよう。

 本書は昭和43年に出版されたものであるが、これだけの詳しい内容が書かれた書物は貴重な歴史の一頁を刻む歴史書となりうる。平成22年の現在では情報もこれほどは集まらなかったであろう。

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紙の本

零戦が日本軍を象徴している

2019/12/14 10:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る

零式戦闘機、呼び名はゼロ戦。
ほんとうは、英語由来の「ゼロ」ではなく
漢字のよみは「れい」のはずだが。
零戦が日本軍を象徴している、というのは言えてる。
「攻撃が最大の防御」を唱えて、海外に進出していった。
だが防御力がないから、長続きしない。
長続きしないのが分かっているのに、進出する暴挙。
たしかにすぐれた戦闘機であったろう。
戦果も挙げた。
だが、その設計・生産にあたった思想は、けっしてすぐれていない。
搭乗者の人命を軽視し、周囲に犠牲を強いてなけなしの資源を集中して、
なんとかその高性能を保ったに過ぎない。
それだけの技術力を、武器生産ではなく、民需に向けていたら、
というのは戦後の繰り言。
そうさせなかった為政者に責任があるのであって、技術者にはない。
それにしても吉村昭。
膨大な資料を駆使して、多方面から綿密に描く。
だが、この人の作品が資料性だけに終わらないのは、本書で言えば、
牛と馬の話を描いているところにある。
最新鋭の戦闘機を運ぶ、牛や馬。
その喜劇性に気づかずに、
日本の精神がどうの技術がどうの、
と議論することのおろかさを如実に表している。

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紙の本

美化や批判に弄せずに時代の熱気と戦争の狂気を描く

2019/09/08 16:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ニック - この投稿者のレビュー一覧を見る

世界最高水準の性能で軍の期待を背負うゼロ戦の誕生から終戦までを詳細に淡々とした筆致で描く。改良や量産に奮闘する技術者や工場の様子、戦況の悪化に伴う特攻などを、美化や批判もムダに挟むことをせずに、時代の熱気と戦争の狂気を感じさせる。

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紙の本

無敵だが

2013/08/16 01:48

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まゆげ - この投稿者のレビュー一覧を見る

デビュー当時は、無敵の戦闘機として大活躍。

しかし、当時の敵国米国は、零戦の弱点を徹底して分析。
軽量に作られているため急降下時に強度が不足しているなどが判明。


米軍はまともに零戦と空中戦を行わないことを米軍戦闘機に指示し日本の航空機部隊の消耗・疲弊を待つ作戦に出る。

時間稼ぎの間に、米国は零戦を上回る性能の戦闘機を開発し、大量生産。


零戦が如何に優秀でも、日本のパイロットが如何に優秀でも、米国のち密な戦術と豊富な物量補給作戦の前には、敗北は時間の問題であった。

零戦の誕生から、その性能の凄さ、闘いの歴史を詳しく記述。

今、話題の映画「風立ちぬ」の前に読んでおいて良いかも。

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2006/06/24 23:33

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2007/03/26 16:17

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2010/03/14 08:51

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2009/08/27 11:37

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2009/07/04 07:42

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2010/11/10 23:01

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2011/06/28 18:41

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2008/09/18 09:51

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2011/07/17 22:34

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2011/08/05 15:24

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2011/08/01 23:05

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