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アーモンド入りチョコレートのワルツ みんなのレビュー

文庫 第20回路傍の石文学賞 受賞作品

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みんなのレビュー415件

みんなの評価3.9

評価内訳

415 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

なんだか切ない。

2007/10/05 23:25

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hachi - この投稿者のレビュー一覧を見る

「子供は眠る」、「彼女のアリア」、「アーモンド入り
チョコレートのワルツ」の3つの短編が収録された、短編集だ。
それぞれ主人公は中学生で、短く駆け足で過ぎて行きそうな
時間を、クラシックをモチーフにゆったり描かれている。

「子供は眠る」は主人公や従兄弟達が、親戚の別荘に
泊まりに行き、そこで夏休みを過ごす話だ。
毎日、勉強し、海に行き、買い物に行き、皆で料理をし、
そして寝る前には必ずクラシックの時間。
勉強はともかく、主人公を含めクラシックを聞かせている
章という少年以外は、この時間がとにかく苦手だ。
しかしラストまで読むと、このクラシックの時間を、
最後まで寝ずにいられた少年が、一人もいなかった
ことが本当に悔やまれてしまう。
最後の最後に主人公が最後まで聞いた時、
ゲームの隠しステージのように隠れた、章の優しさが
垣間見られるからだ。

他の少年は寝入っていて、それを知らないのが
読み手としても、なんとも歯がゆい。
反対に主人公だけでも、その一面を見ることができて
よかった、とも思ってしまう。



「彼女のアリア」、「アーモンド入りチョコレート」の
ワルツも「子供は眠る」とはストーリーは全く違うものの、
不思議な優しさに包まれた作品だ。
性描写などを無駄に入れたりせず、それぞれ短い作品ながらも
時々読み返したくなるような、気分にさせられる。

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紙の本

シュールで健やかな世界

2005/08/06 03:44

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:イニキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「メリーゴーランドみたいに、ぐるぐる廻る4分の3拍子のワルツが好き」と言う著者森絵都さんから、3つの「物語のワルツ」が届きました。
【シューマン<子供の情景>】では少年達だけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込め、【バッハ<ゴルドベルク変奏曲>】では不眠症の少年と虚言壁のある少女との淡い恋を綴り、【サティ<童話音楽の献立表>】では、いっぷう変わったピアノの先生と過ごした時間で 終わりが来るなんて知らなかった13歳から15歳の世界をバッチリ切り取っています。
この作品は、常識や道徳を知らない目線ゆえシュールで、残酷な物語ですが、「濃厚なときめき」にはしゃいでいたあの感覚と否応無しに奪われていった瞬間の あの切なさを体感させてくれます。

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紙の本

人生で一番好きな本

2022/08/29 17:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みー - この投稿者のレビュー一覧を見る

音楽に関係した短編がいくつか入っています。どの物語もとても良い。一番好きなのは、最初の「子供は眠る」。10代のなんとも表現しがたい様々な心情をすごく繊細に描いてくれる。何度読んでも好きです。

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紙の本

森絵都氏の心温まる3篇を収めた傑作集!

2017/10/08 08:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、表題作ほか、「子どもは眠る」、「彼女のアリア」を収めた傑作短編集です。もちろん、表題作は、路傍の石文学賞を受賞した名作であり、間違いなく感動的なのですが、私個人的には「彼女のアリア」がとっても好きです。不眠症に悩む中学生の主人公と虚言症の同級生の女子生徒が、今は使われていない古い音楽室で自らを語りあいます。しかし、彼女が語るストーリーはすべてが嘘。それが分かった時、主人公はとても怒りますが、卒業式の日の彼女からの「ごめんね」とい書置きによって、気持ちが揺らぎます。この続きは、ぜひ、本書を読んでみてください。

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紙の本

宝石のような時間、、、、、二度とは戻らない(汗<アーモンド入りチョコレートのワルツ森絵都著

2007/04/11 14:21

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴぃたぁ・パンダ - この投稿者のレビュー一覧を見る

少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」 シューマン−子供の情景 より
親戚の従兄弟同士で集まる夏の2週間、楽しみであったはずなのに、、、、
それでも、子供は、子供なりの処世術が必要だった!?
純粋な子供から、思春期を迎える(受験前?)頃の男の子ばかりの集まり。
一日の終わりに、クラシックを聞くきまりなっているが、今年は「子供は眠る」
子供は子供なりに、苦労があるんだよね、、、、(ため息
行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と
虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」 バッハーゴルドベルク変奏曲 より
突然不眠症になった中学3年の秋。男の子と、虚言癖のある(最初は知らなかったが)女の子との、不眠症の為の曲をキーに、秋から、卒業までの一時期。大人になるって、、、、(ため息
ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる「アーモンド入りチョコレートのワルツ」
サティ−音楽童話の献立表 より
エリック・サティが大好きな、風変わりなピアノの先生のところに通う2人の女子中学生。
そこへフランスから、サティにそっくりなステファンおじさん登場!
「サティおじさん」の愛称で、先生の恋愛と、2人の心の成長を絡めた作品。
サティって、好きじゃない(苦笑 でも、音楽的なイメージは、サルバト—レ・ダリみたいな感じがする。決して容姿がという事では無い。大人も色々有るんだよね、、、、、(ため息
三篇とも、かけがえの無い時間を切り取って見せてくれる作品。
そういえば、自分にもそんな頃が、、、なんて思い出に浸りたい方にもいいかもしれない。
http://ameblo.jp/ye0329/entry-10026148000.html

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紙の本

大切な心の居場所

2010/11/25 22:03

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BH惺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「風に舞い上がるビニールシート」ではオトナの世界を充分に堪能させてくれた森絵都の短編集。どれも読みやすくてホロッとさせる逸品ばかり。

 共通しているのは、少年と少女のかけがえのない大切な場所。自分が一番自分らしくできる心の居場所。

 「子供は眠る」では大人がほとんどいない、海辺の別荘。
 そこで繰り広げられる少年達の反発と葛藤。そして初めて知る傲慢ないとこの意外な一面と祖母に対する優しい想い。失ってから初めて知る、自分の居場所の大切さへのノスタルジーをシューマンの曲をモチーフに。

 「彼女のアリア」では、古ぼけた旧校舎。
 「不眠症」をきっかけに知り合った「りえ子」とぼく。小さなウソと裏切りが2人の仲を険悪にしてしまう。葛藤と後悔を経て、お互いが歩み寄って和解する。
 相手の欠点をまるごと受け止めようとする、幼くもいじらしい恋心に感動。

 「アーモンド入りチョコレートのワルツ」では、風変りな絹子先生のピアノ教室。
 絹子先生の個性的なレッスンが大好きな奈緒と君絵。そして突如現れた先生の知人である奇妙だけれど豪快なフランス人・ステファーノ。この4人の触れ合いが、多感な少女である奈緒と君絵に重大な影響を与え、確実に2人の成長の糧となってゆく。

 最終的には皆、この居心地の良い大切な居場所を失ってしまうけれど、それはすなわち彼や彼女達の成長を促す大切な通過儀礼。時に喪失感を味わったり、ノスタルジーを感じたり、そして未来に(将来に)対する漠然とした希望を抱いたり。
 少年と少女がオトナへの一歩を踏み出そうとしている描写がとても巧く、読後感爽やかな優しい成長譚として読めました。

BIBLIO HOLICより

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紙の本

朽ちることの無いクラシック。

2008/08/10 04:55

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は三編の短編から成っている。三編とも、しんみりと微かに切ない思いで読み終えた。どちらかというと中学生向けの書籍なので、中学生時代に本書と出会えていたら、違った感慨を、親近感や好奇心が持てただろうと思う。
 最初の『子供は眠る』、実際の世間でもいそうな子供達を取り巻く夏休みのストーリーである。子供にとってのクラシックは大抵、ものすごく退屈なだけで眠気を誘うものではないだろうか。別荘の主人の子である章は、リーダーシップを取りたがって、自分より出来が良かったり目立ったり癪に障る者を許さない。クラシックを子供らに強いたりするし、言ってしまえば自由気ままが良い子供らにとっては迷惑で邪魔な存在である。物語の最後の方では肩透かし、というか大きな展開が訪れて微かな切なさが残る。なぜ章がクラシックを大事にしているのか、その他の事情を知ると少しばかり哀しくもなる。子供時代の夏休みのワクワク感や、自由奔放に遊びまわっていた頃が懐かしく思える一編だった。
 二作目の『彼女のアリア』は思春期にあるだろう葛藤がリアルだ。本編もまた、クラシックは大きく関係してくる。不眠症に悩んでいた貴族を慰めるために作られた曲を奏でる彼女。空想の世界のような話題多き家族を持っているはずだった彼女。後半で起こる展開には、目を瞠る。不眠症で繋がった友情であり、一時とはいえかなりの救いになったであろう存在。読み終える頃にはさりげない切なさが残る。
 最後の『アーモンド入りチョコレートのワルツ』はピアノを習う幼気な少女らに起こるなんとも不思議な体験談だ。子供の頃、外国人っていうだけでなんとなく恐怖感があったりするものである。自分が操る言語が通じない、と理解できると尚更である。相手が何を言っているのか分からず、身振り手振りだけで意思を汲み取るしかない。ピアノのお稽古先に突如現れたフランス人、自作のワルツを弾いてはみんなで踊る幸福なひと時。不穏な空気が流れても、それを励みに乗り越えていく姿。風のように現れて、風のように去るはずだった彼。
 音楽の力は凄いものだ。クラシックでも、ワクワクさせてくれる曲もあれば痛みを慰めてくれる曲もあり、そしてリラックス効果がある曲もある。それらが巧妙に取り入れられた見事な短編集だと思う。ワルツはあまり聴かないけれども、その音調が耳に響く思いだった。どこか温かく、切ない幼少の頃の思い出。

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紙の本

子どもの頃

2019/10/04 14:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

子供向けだと思っていましたが、とても素敵で心が温かくなるような、でも切ないような本です。軽く読めて、また何度でも読み返したくなります。

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2009/12/07 08:21

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2005/08/23 21:23

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2005/08/27 01:37

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2005/09/04 21:20

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2012/01/06 22:54

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2005/10/11 17:12

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2005/10/25 00:34

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