紙の本
文句無し、激動の人生
2023/10/26 10:21
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投稿者:狂ったチワワ - この投稿者のレビュー一覧を見る
台湾人目線の心理がとても良かった。
日本人が読むべき作品であり
リアリティーとエンターテイメントが混じりあった名作
電子書籍
とにかくおもしろい。
2021/07/18 18:02
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
一気読みです。青春小説であり、歴史小説でもあり、ミステリー小説でもあり、恋愛小説でもある。遊園地のような作品です。
紙の本
毛毛、いい子だよなあ
2021/06/05 22:26
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
第153回直木賞受賞作品。外省人の祖父母を持つ台北生まれの葉秋生の青春を描く物語、といっても甘い話は出てこない、祖父が殺され、悪友に唆されて替え玉受験に手を貸して退学、大失恋を経験し(その原因が切なすぎる)、中国に渡って祖父を殺した犯人と対面し(とんでもなく予想外の人が犯人で)、離婚も経験してしまう。こう書いてしまうと悲惨な人生に聞こえるが、なぜか悲壮感は感じない、主人公・秋生の祖父譲りの逞しさが悲しさを打ち消しているのかも知れない、「魚は言いました。私は水の中で暮らしているのだから、あなたには私の涙は見えません」、作中にでてくる詩なのだが心に響いてくる、自分一人が辛い思いをしていると思ったら大間違いだということを当たり前のことだけど改めて教えもらえた。
電子書籍
ミステリーとしてはいまいち。ハードボイルドっぽい成長記録としては魅力的
2018/01/16 04:40
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が台湾出身で日本で作家活動をしており、祖父は山東省出身の抗日戦士、父は教師とのことなので、この小説は彼の人生に重なるところがかなりあるのかなと思います。
祖父・葉尊麟の犯人を追うミステリーが主軸になっていますが、比較的早い段階で犯人が予想できてしまうので、ミステリー作品として見るといまいちですが、主人公のハードな成長記として見れば実に魅力的な小説だと思います。
葉秋生の叔父・葉明泉(イエ・ミンチュエン)は楽して金儲けしようとするどちらかと言えば「ろくでなし」の部類に入る人物で、「法螺吹き」としても知られるキャラ設定ですが、この人の法螺話はユーモアたっぷりなものもかなりあり、思わず「ぷっ」と笑ってしまいます。この小説になくてはならないキーパーソンですね。
電子書籍
良かった。
2017/11/02 12:22
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投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公が若い時のほうが話が盛り上がってましたね。あっという間に20台になってしまって。台湾の人たちは、中国と日本との間で大変だったんだなと思いました。
電子書籍
壮大で繊細な物語
2017/09/03 14:07
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投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者のインタビューが新聞に掲載され、読みましたが、おもしろい小説です。戦争反対ということをインタビューでは語っていたものの、この小説では声高にそのようなことが語られているわけではない、しかし台湾や中国の違い?など仕事で台湾とは多くかかわっているものの知らないことがたくさんありました。人名など台湾語が多く出てくるところもあり、多少気になりますが、ルビが多く振られているので、大丈夫です。それにしても主人公は非常に多くの経験をして、よく死なないな、それが小説なのかと思わせます。
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選考委員満場一致の直木賞受賞作
一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 十七歳の葉秋生は自らのルーツをたどる旅へ出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。直木賞受賞作。
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ネタバレ:歴史の小説として
祖父は反日戦争から、まだ抜け切れていない。
かつては中国は青島で、許二虎とともに、親日の中国人を殺しまくった。
祖父は、許二虎の忘れ形見である宇文を、自分の子(わたしの父の明輝、明泉叔父さん、小梅叔母さん)以上に愛する。
が、実は宇文は、親日の王克強の息子。
父を殺された復讐のために、許二虎の家族を殺していたところを、祖父に拾われたのだ。
数十年を経て、宇文は、育ての親ともなった復讐相手の祖父を、殺した。
が、実は祖父は、養子が実は自分が惨殺した男の子であることを知っていた。
知っていて、復讐を待っていたのだ。
宇文は復讐殺人を後悔し、青島に帰郷した。
わたしは写真の手がかりやコックリさんやの手助けやで推理し、禁制を破って青島に宇文叔父さんを追う。
宇文叔父さんは、復讐の連鎖を受け容れるが、一族の少年がわたしを、祖父の銃で撃つことで、宙に浮く。
宇文叔父さんがわたしと少年を庇い、病死する。
ネタバレ:青春小説として
わたしは幼馴染で姉ちゃん的存在の毛毛と、暴力の中の守り守られを経て、恋愛。
が、兵役から帰ってくると、理不尽に振られ、毛毛は結婚。
あとで知らされたところでは、実はわたしの父と毛毛の母が関係していたので、姉弟である可能性がある。
その後、わたしは日本語を仕事で学ぶうち、同じく通訳の夏美玲と関係を持つ。
毛毛を吹っ切れていないわたしと、兵役途中の恋人が死んだ夏美玲は、知らず、お互いをだれかのかわりにしていた。
が、わたしが中国へ行き祖父殺害の真相を突き止めることをきっかけに、いつまでもだれかのかわりではいられない、と結婚。
(が、しかし、妊娠、わたしの喜び、そんな夫を誇りに思う、流産、不妊、不倫、離婚、を経たわたしが、語り手というか書き手。)
滑稽な記述も多く、作者が楽しんで書いている。村上龍「69」のように。
《祖父にせよ、宇文叔父さんにせよ、雷威にせよ、人が死ぬたびにその人がいた世界も消え失せる。わたしは彼らなしでやっていかなければならない。もとの世界とはまったく別物の、もっと曖昧で、冷たくて、無関心を包み隠そうとしない新しい世界に、わたしの足はすくむ。暖かな外套を一枚ずつ剝がされ、肉体がむき出しになっていくようだ。わたしの心はぬくもりを求めるが、しかし、わたしの魂はそうじゃない。年を追うごとに、わたしの魂は彼らとともに在るのだと感じる。彼らの目でものを見、彼らの耳で声を聞き、彼らの態度に永遠の憧れを抱く。けっして帰れるはずのない古い世界へと沈んでゆく、わたしの心は、そうやって慰められる。》
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無鉄砲で熱い姿に惹きこまれる。現代日本の若者にはない荒々しくも透明な魅力がそこにあった。コミカルで素敵な作品でした。
あらすじ(背表紙より)
一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で?無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。直木賞受賞作。
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前半は昭和初期の日本でもありそうな青春小説かと思ったが、後半は中国、台湾を舞台とする史実も取り入れた壮大な人間の性を語る物語となり、引き込まれた。前半と後半があまりにも異なり、特に前半の必然性が低い気がしたが、後半の物語は確かに読みがいがあった。
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微妙。 主人公の祖父が殺されたことで犯人をずっと追っかけていた話だが、犯人が自分の叔父(血の繋がっていない)だとわかって最後には納得する話だがまあそんな物語。面白いのか、面白くないのか、良くわからんな。これが直木賞とは??です。
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中国でのお話。祖父の死の真相について、孫が究明するような感じの内容。
残念ながら、内容が今一つわからなくて、この本を楽しめなかった、途中で断念。
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週に一回程度は本屋をのぞく。やはり本屋さんが推してくる本は面白く、ついつい手に取る。最近は本屋のPOPで推されるのを読む本が多いので、この本の並びを見れば、私の行きつけの本屋がどの本屋かわかってしまうのではと思ってしまうくらい。これもそんな一冊。
台湾が舞台。軍役に付くのが嫌で大学を目指す主人公。主人公の祖父が殺されてしまい、祖父の過去を調べていく話。戦後数年後の時代背景、台湾風景と共に物語は語られる。
祖父が戦争の世代であれば、私と同年代か。私の場合はすでに教科書や本で知る世界だが、主人公は今なお引きずる戦争の傷跡、こんな風に後世に影響してしまうのか、遺恨を残してしまうのかの悲しさ。じわじわ共感と共に考えさせられる感が読んでいて良い。
【心に残る】
友人が人生最大の危機に瀕しているのに、もしここで傍観などしたら、私はこれから先、臆病さを成長の証だと自分を偽って生きていくことになるだろう、それくらいなら死んだほうがましだと思う。人には成長しなければならない部分と、どうしたって成長できない部分と、成長しては行けない部分が有ると思う
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直木賞受賞作を、文庫化に当たって入手。本作者の作品は初めてだし、タイトルからはジャンルすらも想像つかず、情報ほぼ皆無からの読書体験。結果、いわゆるノンジャンルとも取れるような、色んな要素を含んだカラフルな作品でした。台湾史もあり、青春コメディもあり、ミステリ的要素もあり。どれもがこなれた態で紡がれるから、読みながらに感じられる安定感も抜群。クスッとさせられる場面も多いし、かと思えばバッチリ決まるセンテンスもあちこちに散りばめられていて、ハイライトといえる箇所が盛り沢山。総じて満足度高かったです。
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1975年17歳の葉秋生と親友趙戦雄が繰り広げる無鉄砲な日々、恋人毛毛(マオマオ)との別れのエピソードを編み込みながら、日中戦争時代の因縁の人間関係(復讐)が全編を貫く。