紙の本
騙されて幸せな読後感
2022/05/16 16:29
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
騙しの天才である。物語の最終章から文章は始まるが、細かい章立てにより、2日間の時間を辿る。オクトーバーリストという意味不明の何か高価値な代物が、物語を駆動していく。最終章でカラクリが明らかになると、思わず読み返してしまう。逆向きの長編小説は、とっかかりは大変だが、次第に読む勢いは増すものだ。
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結末がわかっているのに騙されるミステリー
2021/11/01 19:26
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投稿者:future4227 - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんて凄い小説!ミステリーなのにラストの最終章から始まり、そのまま小刻みに時間軸を少しずつ逆行していく。なおかつディーヴァーお得意のどんでん返しの応酬も勿論ある。アイディアといい、構成力といい、もはや天才的。普通はこの後どうなるの?って読むものだけど、この前に一体何があったの?というのが気になって、ぐいぐい引き込まれてしまう。最初は何が起きてるのかさっぱりわからないのだけど、逆行するに従って徐々に事情がわかってくる。そして第1章にたどり着いたとき、間違いなくみんな最終章を読み直し、やっと腑に落ちるはず。
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さすがディーヴァー!
2022/02/20 18:46
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投稿者:藍花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「逆行する時間軸」という構成が斬新で、章が進むたびに事件の見え方が変わっていくのが面白かった。真相を知ったら読み返さずにはいられない!
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しばらく読んでなかったジェフリー・ディーヴァー。未だにベストは『沈黙の叫び』と信じてるくらいで。ところが、ここへきて、こんな物を出してくるとは。やー、面白かった❗️逆行サスペンスという大技。メメントやテネット好きにはたまりません。しかもラストこう来たかという。。。ディーヴァー恐るべし。
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【文庫オリジナル!ミステリ史上初の逆行サスペンス】物語は最終章で始まる。娘を誘拐された女と彼女を助ける男。章ごとに物語は過去に遡り、あなたが予想しなかった真実が明らかになる!
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CL 2021.5.19-2021.5.21
ラストから進むミステリー。
ディーヴァーらしい大どんでん返しだった。
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読み始めて途中まではかなり退屈でした。
今まで何冊か読んでいた作家なのであれ?と思いましたが、最後150ページくらいから引き込まれました。
オクトーバーOctober.には興味深い言葉が隠されている。再起動reboot.起動boot.核、core.盗むrob。
だが脈絡がないし、結局分からない。30ページ引用
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最終章から、時間を遡っていくという斬新な趣向。
ストーリーを追いながら、頭を整理していく。
本当にミステリーとして、成り立つのかと、危うさを感じながら、読み進めるが、最後は見事などんでん返しで、面目躍如である。
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はじめはよく分からず、終わりはどうなるのかと思ったけど。さすがでした。時間あれば、もう一度読み返したい。
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時系列が逆行するつくりのサスペンスミステリー文庫本。
第36章から始まって第1章で終わるのだが、前半は何で追われているかがわからないイライラ感、中盤から終盤は前半に至るまでの理由解明が当たり前すぎての中だる感、最後の2章ですべてがどんでん返しされてしまう恍惚感を得ました。
シリーズ外でもこんな長編が書ける著者は凄過ぎます。
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「全ては見かけ通りではありません」
さすがディーバー。最後にはディーバーらしいどんでん返しが待っていた。36章で始まり1章へと逆順で進んで行く。どうもこれに慣れず戸惑ってしまい、一章ずつ立ち止まってしまう感じ。
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時間が逆行しているミステリー。何度も何度も前に戻りながら読む。著者が書きながらものすごく付箋が必要だったのも頷ける。
考えも及ばないどんでん返し。これだからジェフリー・ディーヴァーを読むのはやめられない。
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『オクトーバー・リスト』(ジェフリー・ディーヴァー 著)を読了。
最終章からはじまる “時間逆行” 型のミステリー。結末から始まるとはどういうこと?と思いつつも読み始めると…結果に対して見かけ通りではない経緯や理由が、後から(もちろん時間としては前に起きたこと)明かされていくという、これまでのミステリーにはない不思議な読書感覚がありました。面白かったです!
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好きな著者だったので。
最後からはじまり、最初へと遡っていくミステリー。
悪人と善人が二転三転するんだろうと予想はついたし、
シリーズものではないので、全ての人物を疑わないといけないし、
なんといってもジェフリー・ディーバーだし、
と期待満帆で読み始めた。
主人公は女性らしい。
娘が誘拐されて、正体不明の「オクトーバーリスト」と交換だと脅されているらしい。
犯罪を犯し、警察に追われているらしい。
彼女を助けてくれる男性がいて、人質交換に向かったらしい。
かなり危機的でスリリングな状況だ。
でも、彼女がちらりと携帯を見て「べつに」と言ったのが、ひっかかる。
面白くなかった。
いや、面白かったけど、楽しめなかった。
時間を遡るのに頭がついていかなかったというか、
手がかりを読み落とさないように必死になりすぎたというか。
例えば、誘拐犯が飲んでいたスペシャル・ブルーとはどんな飲み物なんだろう、
何か今後、いや今前に関係しているんだろうか、とか。
とても美味しいお店に行ったのに、
接待なので緊張して美味しさがわからなかった感じ、
といえばわかってもらえるだろうか。
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「続き」が気になってしまう「非常に独特な構成」で綴られた物語である。
通常は、例えば「金曜日→土曜日→日曜日」というように、或いは「午後1時→午後3時→午後5時」というように進む時間軸に沿って出来事が起こって、その中に在るような人達の行動が在る。
これに対し、「午後5時」の出来事が「午後3時」の出来事の故に起こった結果で、その「午後3時」の出来事も「午後1時」の出来事の故に起こったというように、「遡りながら振り返る」或いは、「遡りながら観て、事態の確信が次第に明かされる」というような在り方も在るのかもしれない。
小説等では、「金曜日→土曜日→日曜日」というように、或いは「午後1時→午後3時→午後5時」というように時間軸に沿って作中の出来事が進む他方、「実は…」と過去の或る時点に遡った事柄だ綴られるという例も多く在ると思われる。が、本作はそういう感じでもないのだ…
「午後1時→午後3時→午後5時」に対して、「午後5時→午後3時→午後1時」というように物語の各章が積み上げられるのである。
本作の冒頭には<第36章 日曜日午後6時30分>と在る。これが「35、34、33……3、2、1」というように番号が振られ、「日曜日→土曜日→金曜日」という「逆!」の時間軸で各章の内容が配置されているのだ。「非常に独特な構成」で綴られた物語だ。
本作の題名にもなっている<オクトーバー・リスト>というのは、何やら「曰くが在りそう?」な呼称だが、作中の出来事で取上げられている“機密情報”のことである。
本作のヒロインであるガブリエラは、娘を誘拐されてしまい、誘拐犯からこの<オクトーバー・リスト>等を要求されている。そこでそのよく判らない機密情報らしきモノを何とか入手し、娘を救出しなければならないと、協力者達と奔走している。その協力者の1人とアパートに在って、他の2人の協力者が犯人側に接触を試みるべく出ている。そんな場面の<第36章 日曜日午後6時30分>から本作の物語は説かれ始めるのだ。
ガブリエラにとっての大きな不幸である娘の誘拐という事件の裏に何が在るのか?<オクトーバー・リスト>なる機密情報は何なのか?作中人物達の様々な“秘密”も順次明らかになって行く…
本作は、非常に独特な形に各章を構成しているが、各章は各々「3人称多視点」というような「普通…」な感じである。ニューヨークを舞台に展開する物語である。正直、読み始めは些か戸惑うが、数章進んで来ると慣れてしまう。
なかなか面白かった!