「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
読割 50
紙の本
人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 (中公新書)
著者 篠田 謙一 (著)
アフリカで誕生したホモ・サピエンスは、どのように全世界に広がったのか。アジア集団の遺伝的多様性の理由とは…。人類学の第一人者が、古代DNA研究の最新成果から人類の起源の謎...
人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 (中公新書)
人類の起源 古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
アフリカで誕生したホモ・サピエンスは、どのように全世界に広がったのか。アジア集団の遺伝的多様性の理由とは…。人類学の第一人者が、古代DNA研究の最新成果から人類の起源の謎を解き明かす。【「TRC MARC」の商品解説】
古人骨に残されたDNAを解読し、ゲノム(遺伝情報)を手がかりに人類の足跡を辿る古代DNA研究。近年、分析技術の向上によって飛躍的に進展を遂げている。30万年前にアフリカで誕生したホモ・サピエンスは、どのように全世界に広がったのか。旧人であるネアンデルタール人やデニソワ人との血のつながりはあるのか。アジア集団の遺伝的多様性の理由とは――。人類学の第一人者が、最新の研究成果から起源の謎を解き明かす。【商品解説】
著者紹介
篠田 謙一
- 略歴
- 〈篠田謙一〉1955年生まれ。京都大学理学部卒業。博士(医学)。国立科学博物館館長。専門は分子人類学。著書に「江戸の骨は語る」「DNAで語る日本人起源論」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
ゲノムを解析することで古代人類の拡散ルートを明らかにする!
2022/04/28 00:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:見張りを見張るのが私の仕事 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類は類人猿からどのように進化してきたのか、アフリカで誕生した人類はどのように世界に広がっていったのか。古代人類の研究は発掘された化石をもとに形態などを分析して行っていたのだが、近年、ミトコンドリアDNAやY染色体DNAを分析する技術が飛躍的に向上して、遺伝子レベルで人類の進化と移動を解明できるようになった。古代人類学の領域は、ここ数年で新たな発見が次々と見つかる状況にあるという。
ゲノム分析の技術はPCR法といって、最近では新型コロナウイルスの陽性判定に使われていることで一般にも知られている。ゲノム分析に際して細心の注意を払わなければならないのは検体汚染を防ぐことだという。標本や化石に皮膚片などの発掘者のDNAが混ざってしまうと、正しい分析結果を得ることができないからだ。昔はこのあたりがいいかげんだったのだが、近年の研究ではゲノム分析をすることが前提になっているので、発掘段階から検体汚染を防ぐ試みがなされているのだと言う。そうはいっても大昔の化石から得られるDNA情報は風化によって断片化したものだから完全とはいかず、断片化したゲノムから如何に正確な情報を再現するかがこれからの課題でもあるのだという。
本書ではゲノム解析によって出アフリカ以降の人類の移動ルートが再現されていくのだが、移動だけでなく形質に関わる問題も面白い。例えば白人の目が青く、髪が明るく、皮膚が白くなったのはいつ頃なのかという問題も、どのDNAが形質の発現にかかわるものなのかを調べることによって分かってしまうのだと言う。ここにはIPS細胞、ゲノム編集といった最先端の技術が関連してくる。見つかった古代人の化石をゲノム解析にかけて遺伝子配列を読み取り、IPS細胞で培養した体のパーツに、ゲノム編集技術によって古代人の遺伝子配列を再現すれば、発現した形質を観察して古代人がどのような姿(たとえば顔立ちなど)をしていたのかまで正確に推測可能なのだそう。
勢いのある研究分野と最先端の技術についての記述はダイナミックで面白い。この分野に興味のある人はぜひ。
紙の本
壮大な人類史
2022/03/27 18:24
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年の古代ゲノム解析の成果を踏まえ、人類の発生と展開を解説。ホモ・サピエンスは異なる人類と交雑し、その遺伝子をも取り入れながら進化したとのこと。私たちのDNAに、はるか昔の人類史が刻まれていることに驚いた。カタカナの専門用語が多く、少々読みにくい部分もあったのだが、内容は壮大で一気に読了した。
電子書籍
古代ゲノム解析から見たホモ・サピエンスの拡散
2024/02/04 16:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホモ・サピエンスが世界中に広がっていく過程を古代ゲノム解析から再現している。単純にだんだん世界中に広がっていったわけではなく段階的にかなり複雑に広がっていく様が興味深く読んだ。
紙の本
ミトコンドリアから 次世代シークエンサヘ
2023/11/27 22:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:清高 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.内容
「今世紀の初めごろまで、技術的な制約から古人骨はミトコンドリアDNA(略)しか分析できませんでした」(はじめに1ページ)とのことだが、現在は「次世代シークエンサの実用化」(同)により、以前より詳しく人類の起源がわかるようになってきた。一方、科学なので、「将来的には反証される内容もある」(p.4)が、現時点の結論をまとめたのが本書である。
2.評価
筆者は、1.で書いたようなことをあまり意識しないで読んだ(本文を読むときは以前との比較を重視しなかった)。それでも面白く読める本である。現存している人類は全てホモ・サピエンスで、他の人類は滅亡したが、その人類の遺伝子が含まれていることだったり、ホモ・サピエンスがアフリカからどのように、究極的には南アメリカ大陸までたどり着いたのかだったり、日本列島に住んでいる人がどういう人たち化なのかだったりと、興味深い内容だったので、5点とする。
紙の本
最近技術によって分かった資料をもとに書かれたもの。壮大な話である
2023/08/25 15:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
発掘された古代の人骨からDNAを解析する。こんなことが可能になっているとは全く知らなかった。この本は、最新技術によって分かった資料をもとに書かれたものである。とても壮大な話である。大変面白かった。そして、まだまだ解明すべき問題が沢山あることも分かった。続きを期待したい。
紙の本
人種という概念が消える
2023/03/26 15:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代人DNAによる進化人類学の研究は興味深い。次世代シークエンサーにより、全DNAの解析が進み、人類がどのように進化し、あるいは世界中に分散していったかが、解明されつつある。古代ゲノム研究の成果は、考古学、歴史学そして言語学の分野まで大きな影響を与えている。そして世界中に展開したホモサピエンスは、遺伝的にはほとんど同一と言ってもよく、均質な集団であるという事実から、人種という曖昧な言葉は意義を失い、架空の概念だと理解しなくてはいけない。文化の違いは、環境の違いや歴史的な経緯、そして人々の選択の結果である。
紙の本
凄い、分かりやすい!!これに尽きる。
2022/12/17 09:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類の起源や歴史に関する書籍は数多いです。それに、人類の起源についての研究は、日進月歩で進化しています。本書は、遺伝子を中心とした最近の研究手法で人類の起源や分化を明らかにしたものである。新たに明らかになったこと、まだ不明なことを分かりやすくまとめられている最近研究です。
電子書籍
知的好奇心を満たされる良書
2024/01/08 08:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:巴里倫敦塔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
DNAやミトコンドリアの情報に基づき人類の進化の過程を明らかにする進化人類学の入門書。古代DNA研究の最新の知見に基づいて人類の起源をたどる。知的好奇心を満たされる良書である。2023年の新書大賞の2位になったのも納得できる。旧人類であるネアンデルタール人やデニソワ人とホモ・サピエンスとの血縁関係、30万年前にアフリカ中西部で誕生した人類がどのような経路・過程をたどって世界に拡散したのかなど、壮大な歴史絵巻を描く。ロマンに満ちていて、評者のような古代史好きには堪らない。
考古学は発掘物に基づき古代史を描くが、どうしても史料に限りがあり歴史の目は粗くならざるを得ない。想像を逞しくして粗い目を補うことになる。一方の進化人類学は、人骨に残されたDNAを解読し、ゲノム(遺伝情報)を手ががりに人類の足跡を“定量的”にたどることができる。遺伝情報をもつDNAを複製して増幅するPCR技術の進展で、かけらレベルの微量なDNAからも定量的な情報を得られるようになり古代史を大きく塗り替えた。
ホモ・サピエンスとネアンデルタール人、デニソワ人という3種の人類は数十万年にわたって共存し、互いに交雑することによって遺伝子を交換した。この結果、アジア人とヨーロッパ人には2.5%程度の割合でネアンデルタール人のDNAが混入しているという。例えば体色や体毛に関する遺伝子は、ネアンデルタール人からホモ・サピエンスに受け継がれた。またユーラシアの環境に適応したネアンデルタール人との交雑が、ホモ・サピエンスの寒冷気候への適応を可能にしたという。
米国大陸の先住民についての定説が覆った話も興味深い。これまでは、現代の先住民がもつヨーロッパ人と共通の遺伝要素が、コロンブス以降の混血によってもたらされたと考えられていた。これが古代DNA研究によって、はるか昔に西ユーラシアから渡ってきた人類に由来することが明らかになったという。このほか縄文人、弥生人、アイヌ民族、琉球民族の話など興味は尽きない。
紙の本
京見深い
2023/02/08 09:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
分子生物学の科学技術を用いて古代人の人骨をDNA分析し、祖先の足跡を辿り、人類の起源を探ってゆく。2007年の日本人になった祖先たちに最新の知見を加えたもののようだが、日本人のみならず人類の起源を世界的な視野で説明してくれる。デニソワ人の話なども加わり、興味深い1冊になった。
紙の本
学術的に優れた内容ですが、文章が退屈です
2022/03/27 12:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類の起源は現在、どこまで解明されているか、これまでの研究成果をできる限り紹介した1冊です。
地図や図、写真を出し惜しみなく引用し、新書なのにさながら学術書のようなボリュームのある、優れた1冊と言えるでしょう。
ですが、個人的には、文章が退屈な感が否めませんでした。読み進めるのに少々苦労しました。