男劇団 青山表参道Xインタビューシリーズ 『ぼくらの“演りたい”本』

©「エンドレスリピーターズ」製作委員会

オスカープロモーション初の男性エンターテインメント集団『男劇団 青山表参道X』。仮面ライダーで主演した飯島寛騎や西銘駿など、イケメン33人が所属する注目の男劇団のインタビュー連載シリーズ。
7月の舞台『ENDLESS REPEATERS(エンドレスリピーターズ)』に出演するメンバーを中心に、「僕が演じてみたい役」をテーマに、好きな本や漫画を取り上げていただきます。作品のどんなところに惹かれ、どの役柄を演じてみたいか、その理由などをインタビュー!公演への意気込みや見どころも語っていただきます。

第14回 長田翔恩の“演りたい”本

おさだ・しょーん

1997年ハワイ生まれ。趣味は写真、低コスト海外旅行、映画鑑賞。2018年4月~2019年3月 tvk『猫の額ほどワイド』火曜レギュラー出演。2019年6月 フジテレビ『ヌメロン』youtube連動番組など。2019年11月1日(金)~12月15日(日)『ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」"飛翔"』木下久志役として出演。

ソフィーに哲学を優しく教える謎の男を演じてみたい

僕が演じてみたいキャラクターは、小説『ソフィーの世界』のアルベルト・クノックス。この作品は僕が高校生の頃に父にすすめられて読んだのですが、哲学をわかりやすく教えてくれる入門書のような本です。高校の哲学教師である作者のヨースタイン・ゴルデルが、生徒に哲学を優しく教えるために書いたそうなのですが、実は僕の父も大学教授で歴史と哲学を教えているんです。

「あなたはだれ?」「世界はどこから来た?」と主人公である14歳の少女・ソフィーに手紙が送られてくるところから物語は始まります。ソフィーはこの問いをきっかけに哲学の講義を受けることになるのですが、ソフィーに哲学を教えるのがアルベルト・クノックスなんです。

僕はそれまで「哲学」をきちんと学んだことがなかったのですが、この本を読んで、ソクラテスやダーウィン、フロイトなど、著名な哲学者の思想がすごくわかりやすく、面白く学ぶことができました。読む人によって、解釈も違ってくるだろうし、読み終わると世界を見る目が変わる。哲学という言葉すらない時代から、みんなすでに「問う」ということを追求していたんだと驚きました。

ヨーロッパでは映画化されたことがあるみたいですが、僕は見ていないんです。もし演じるとしたらとても難しいと思うけれど、挑戦したいですね。この作品は読む人、観る人が主人公だから、アルベルトの考えを主張しちゃいけないんです。いろんな哲学者の思想を公平に伝えながら、あとはソフィーに委ねる。いろんな考え方があって、それをどう受け止めるかは自由なんですよね。

哲学を知ると生きやすくなると思います。生きているといろいろなことが起きるけど、その都度「このシチュエーションには、この哲学が当てはまるかも」と考えたりします。切羽詰まった時は、「流れに任せて、成るように成る」という哲学者の言葉を思い出して乗り切るなど、哲学者の言葉は人生に応用できます。

僕は「わからないことがあったら聞いて」と父親に言われて育ったので、その影響もあるかもしれないのですが、「問う」ということは日常的にするようにしています。だから、舞台に立つ時も、演出家に「なぜこうするんですか」ってすごく聞いています。

小学5年生の時に、演劇と恋に落ちたんです

僕がこの業界に入ったきっかけは、小学5年生の時にミュージカルに出演したことです。友達の女の子が夏休みに地元が主催するミュージカルに出たいんだけど、一緒に受けないかと誘ってくれたんです。僕は大阪の枚方という場所で育ったのですが、枚方は七夕伝説とゆかりがあって、その時のミュージカルも七夕がテーマだったんです。そして僕はいきなり主役格の彦星役に選ばれた。それがすごく楽しくて、舞台に立つ仕事がしたいと思ったんです。あとでわかった話なのですが、実はその時誘ってくれた女の子は僕のことが好きだったみたいで、僕もその子のことが好きだったんです。両思いだったのに、気持ちを打ち明けられないまま夏が終わったのだけど、僕はそのまま演劇に恋に落ちちゃった、というオチです(笑)。

才能を身につけて、世界で活躍するタレントになりたい

今回の男劇団 青山表参道X 第2回公演『ENDLESS REPEATERS‐エンドレスリピーターズ‐』は、僕のターニングポイントと言えるくらい、やりがいや達成感を得られた公演でした。人生初の4人舞台。360度を観客に囲まれて、反応をダイレクトに感じながら演じることができました。普通は人前に立つと緊張すると思うのですが、僕、まったく緊張しないんです。すごくリラックスしていて、「あそこに家族いるな」とか「友達が来てくれているな」と意識しながらアドリブも楽しみました。暗転している時にずっこけるというアドリブは、みんなの反応が違って面白かった(笑)。こんなこと言ったら怒られちゃうけど、演者を困らせるのが大好きなんですよね。

僕の尊敬する人の一人に、チャイルディッシュ・ガンビーノというアーティストがいるのですが、彼は歌手でもあり、俳優でもあり、作家でもある。グラミー賞を受賞した『Thie Is America』という曲のミュージックビデオは衝撃的でした。僕自身もハーフとして生まれたからには、もっといろんな才能を身につけて、世界で活躍するタレントになりたいですね。ハリウッドを目指します!(本インタビュ-は2019年8月取材時のものです)

次回予告

次回9月20日の更新は、『仮面ライダージオウ』で大注目の19歳・奥野壮さんが登場! 大好きな漫画『鬼滅の刃』について熱く語ってくれました。演じてみたいキャラクターはなんでしょうか? どうぞご期待ください!

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男劇団 青山表参道Xについて

2017年11月にオスカープロモーションで始動したプロジェクト。これまで個々で活動していた俳優やモデルら総勢33名で構成されるエンターテインメント集団。33人の経歴はさまざまで、「ジュノンボーイ」や特撮経験者、ミュージカル「テニスの王子様」などの2.5次元舞台を中心に活躍する俳優らが所属。
https://oscar-aox.jp/

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