男劇団 青山表参道Xインタビューシリーズ 『ぼくらの“演りたい”本』

©「エンドレスリピーターズ」製作委員会

オスカープロモーション初の男性エンターテインメント集団『男劇団 青山表参道X』。仮面ライダーで主演した飯島寛騎や西銘駿など、イケメン33人が所属する注目の男劇団のインタビュー連載シリーズ。
7月の舞台『ENDLESS REPEATERS(エンドレスリピーターズ)』に出演するメンバーを中心に、「僕が演じてみたい役」をテーマに、好きな本や漫画を取り上げていただきます。作品のどんなところに惹かれ、どの役柄を演じてみたいか、その理由などをインタビュー!公演への意気込みや見どころも語っていただきます。

第13回 山際海斗の“演りたい”本

やまぎわ・かいと

1995年東京都生まれ。趣味は映画鑑賞、バイク、ツーリング。2016年ドラマ『白鳥麗子でございます』、2016年~2018年ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』(矢巾秀役)ほか。

キャラクターの感情の揺れや、もどかしい思いを表現してみたい

僕が演じてみたいキャラクターということで、好きな作品がありすぎて、選びきれず3冊持ってきました。まずは漫画『アイシールド21』の桜庭春人(さくらば・はると)です。これはもう僕の世代なら知らない人はいないくらいの名作。アメリカンフットボールをテーマにした作品なのですが、まずは作者がすごい。漫画『ワンパンマン』の漫画家・村田雄介さんと、漫画『Dr.STONE(ドクターストーン)』の原作者・稲垣理一郎さんがタッグを組んでいるんです。面白くないわけがないですよね! 桜庭春人は主人公ではなく、強豪校・王城ホワイトナイツの選手で、かつアイドルでもある。イケメンで人気アイドルではあるけれど、アメフト選手としては今ひとつ芽が出ないんです。天才だけど努力を怠らない主人公・小早川瀬那を必死に追いかける役どころ。そんなもどかしさを上手く演じられたらいいなと思います。

そして次は漫画『いちご100%』の主人公・真中淳平です。僕世代の恋愛漫画といえばこれなのですが、真中君の周りには可愛い子がいっぱいいて、最終的にどの子と付き合うのかがテーマ。そんなモテ役を一度は演じてみたい。実はこの最終結果が、僕が好きな子とは別の子と付き合うんですよ。だから、もし実写化されたら、結果を変えたバージョンで作りたいですね(笑)。この作品に出てくる女の子って、どんな女の子にでも当てはまる要素満載なので、女の子が読んでも楽しめると思います。

最後は漫画『うえきの法則』の植木耕助です。天界で神様を決める大会があって、天界人同士では争えないので、地上にいる中学生に特殊な能力を分け与えて代理で戦わせるというちょっと変わった物語。早く走れる力、布を鉄に変える力と能力はさまざまなのですが、植木はゴミを木に変える力を与えられます。植木は何も知らされずに力を持つのですが、すごく無欲な人間で、勝つことにこだわらないんです。でも物語が進むにつれて、感情に揺らぎが出てくる。実写化されたら難しいとは思いますが、挑戦してみたいと思えるキャラクターです。

ちなみに僕自身の性格はこの3人の誰とも共通する部分はないですね。だから惹かれるのかもしれない。明るい性格だとは思うんですけど、リーダータイプではないかな。バイクが好きで、話出すと止まらないので、また別の機会に(笑)。

いつか大好きな映画に出演して、かっこいい大人を演じたい

僕、漫画も大好きなのですが、ふだん時間があるときは映画を見ています。役者になりたいと思ったきっかけも映画ですし、映画から学ぶことはとても多くて、学生時代からずっと、毎日1本見ないと気が済まないくらい好きです。

僕の映画選びってちょっと変わっていて、レンタルショップで「あ行」から潰していくというか、タイトルを見てフィーリングで選ぶんです。下調べも何もしないので、ハズレもあります(笑)。特に好きなのは、ティム・バートンやクエンティン・タランティーノ監督の作品かな。印象に残っているのは『遠い空の向こうに オクトーバスカイ』。ジェイク・ギレンホール主演の実話をもとにした作品で、アメリカの炭鉱の町に住む高校生が人工衛星を見て感動して、ロケット作りに挑戦する話です。彼らの将来は炭鉱を掘るという一択しかなかったけど、ロケット作りの技術が認められて、後に4人中2人がNASAに就職するんです。もうなんというか、男のロマンというか、泣けましたね。

古い日本映画も好きで、『帰ってきたウルトラマン』の岸田森さんや篠田三郎さんには憧れました。こういう大人になりたいと思わせてくれるんですよね。いつか自分も大好きな映画に出演して、観る人にそう思ってもらえるような役者になりたいと思っています。

終わってみると楽しかったと思う。だからやめられない

今は舞台の仕事が多いですが、この仕事って答えがないと思うんです。次はこうしてみようとか、試行錯誤しながら演じるもの。毎回もがきながら探りながら挑戦している感じですね。現場では楽しいというより、苦しいことの方が多いのに、終わってみると楽しかったと思う。だからやめられないんでしょうね。

ある俳優さんが、「主演男優賞よりも、助演男優賞を取れる俳優でありたい」と仰っていたんです。その言葉にすごく共感しました。もちろん主演もしたいですが、脇で支える演技派の役者というポジションには憧れますね。そのためには、自分の感情に嘘をつかず、常に高いクオリティの表現ができるように努力していきたいなと思っています。(本インタビュ-は2019年8月取材時のものです)

次回予告

次回9月20日の更新は、『仮面ライダージオウ』で大注目の19歳・奥野壮さんが登場! 大好きな漫画『鬼滅の刃』について熱く語ってくれました。演じてみたいキャラクターはなんでしょうか? どうぞご期待ください!

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男劇団 青山表参道Xについて

2017年11月にオスカープロモーションで始動したプロジェクト。これまで個々で活動していた俳優やモデルら総勢33名で構成されるエンターテインメント集団。33人の経歴はさまざまで、「ジュノンボーイ」や特撮経験者、ミュージカル「テニスの王子様」などの2.5次元舞台を中心に活躍する俳優らが所属。
https://oscar-aox.jp/

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