限界突破！ブレーキなしの残酷描写に引き込まれてしまう小説

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高校生の正矢は生きる希望を失っていました。なぜなら、大嫌いな不良と自分の母親が不倫関係にあったから。人生に絶望した正矢は退学を機に、さらなるどん底へと落ちていく・・・。説明不要なほど「最悪」の状況から始まる小説です。粘っこい残酷描写と理不尽な悪意の濁流が、もはや逆に心地よくなる。そんな中毒性があります。

OL・可視子を襲った強烈な下半身の違和感。トイレに駆け込んでみると股間から奇妙なものが飛び出した。性別のなくなった可視子のたどる数奇な運命とは・・・。日常を逸脱して怪しい方向に飛んで行くところが、魅力な小説です。全編が生々しい肉描写とギトギトした欲望にあふれていて、気持ちが休まるひまがありません。

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千年先の未来、注連縄（しめなわ）に囲まれた神栖66町の物語。町に暮らす人々は「神の力」を持っていました。しかし、牧歌的で希望にあふれた住民の生活の影には、奴隷として酷使される「人でない者」の虐げられた生活がある・・・。圧倒的強者による弱者への無邪気な抑圧に苦しくなりつつも、その後の展開にドキドキする小説です。

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ツヨシとシゲの「うさ晴らし」は、テレクラで捕まえた女を惨殺すること。順調に殺して楽しんでいたある日、シゲの体が腐り始めます。「埋めた女に呪いを掛けられたんだ」と主張するシゲに従って、女を掘り返す2人ですが・・・。倫理感一切なし、悪意満載の小説ですが、メーターが振り切れたからこその気持ちよさがあります。

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仮想リゾート・数値海岸の一区画である「夏の区界」。そこは取り残されたAIたちが、千年以上も夏を繰り返す永遠の世界です。しかし、ある日終焉が訪れます。何もかもを壊す謎の蜘蛛によって・・・。人間よりも人間らしいAIたちの鮮やかな生活描写と、それを丁寧に壊していく殺戮描写の差が美しくもある、不思議な小説です。