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まさに日本ならでは!独自の輝きを放つ和風怪異譚の世界が堪能できる本
人知を越えた不思議な存在や非日常的な奇怪な現象に関する話は、昔から世界中に存在しています。しかし、その描き方や物語から受ける印象は、地域によってさまざまです。なかでも日本の物語には自然との距離感や繊細な情緒、間接的な表現による恐怖といった特徴があり、独自の輝きを放っています。そんな日本ならではの怪異譚に触れてみましょう。
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江戸時代に執筆された短編集で、古文で書かれた和風怪異譚の代表的な存在です。ただ怖いだけではなく、悲しみや切なさをも感じさせるその内容は一読に値します。古文と現代語訳の両方が収録されているため現代語訳で物語自体を楽しむこともでき、内容を理解した上で、古文で本来の雰囲気を味わうこともできます。
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ギリシャ出身で明治時代に日本を訪れ、日本人女性と結婚して日本に帰化した著者による和風怪異譚の作品集です。日本古来の怪談がもとになっており、日本に古くから語り継がれてきた怪異譚に触れるには絶好の一冊。日本文化の魅力を理解している著者の手によって、物語としての魅力はさらに輝きを増しています。
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江戸時代の廻船問屋の若だんなと彼を取り巻く妖(あやかし)、そして彼の周囲で巻き起こる事件を描いた人気シリーズの12作目です。養生のため5つの約束をさせられた若だんなが関わることになる、5つのエピソードが収録されています。怖いというよりはユーモラスなところもある怪異譚で、江戸の風俗も登場する日本情緒豊かな一冊です。
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残穢
小野 不由美(著)
現代に端を発する、日本を舞台としたドキュメンタリータッチの和製ホラーです。転居先での怪現象を調べていくうちに、事件は時代を越えた思わぬ広がりを見せていきます。即物的な展開によってではなく、状況描写などによって雰囲気でじわじわと追い詰める、まさに日本らしい恐怖に満ちた小説です。
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