仕事に迷ったときに読みたい。著名な経営者から生き方＆働き方が学べる本

パナソニックを一代で築いた松下幸之助氏が、機関誌「PHP」に連載した短文をまとめた本です。1編は500字程度の短いものながら、経営者としてさまざまな艱難辛苦を乗り越えてきた経験、経営への揺るぎない信念、深い人間考察、国や国民の繁栄に尽くしたいという誠意などに裏打ちされた、珠玉の名言が胸を打ちます。

本田宗一郎は自らの夢を力に、自動車修理工場の丁稚から一代で「世界のホンダ」を作り上げました。破天荒でありながら情に厚く、社員からは「オヤジ」と慕われ、副社長の藤沢武夫と二人三脚で数々の不可能を可能にしました。そのエネルギッシュな生き方が学べる本です。

「人間尊重」を第一に、「人こそが資本」という理念のもと、独特の経営を貫いた出光興産創業者の出光佐三の経営哲学を知ることができる本です。独立自治を尊び、もうけ主義を戒め、社員を家族同様に守り育てる大家族主義を掲げて、第二次大戦後に石油製品の取引ができない時期にも社員を誰一人解雇しなかったなど、ぶれない姿勢が参考になります。

既得権を守る役人と何度も闘いながら、強い信念で宅急便というビジネスモデルを築き、一大産業に育て上げた小倉昌男の人生と経営哲学に触れることができる一冊です。悔いのない人生を送るために高い志をもち、利益よりも顧客へのサービスを第一に、正しい心で、ひたむきに実践していくことの大切さを説いています。

京セラ、KDDIを創業して大企業に育て、JALの再生に辣腕をふるった稲盛和夫。彼が人間の「生き方」を真正面からとらえ、その根幹を忌憚なく語った本です。人生＆仕事の結果＝考え方×熱意×能力、という方程式に沿って心を磨き、倦まず弛まず、精一杯努力を重ねることが明るい未来をもたらす、と説いています。