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昭和の情緒と社会派推理の名コラボ!松本清張の読んでおきたい名作
日本の推理小説界に、もっとも大きなターニングポイントを作ったのは松本清張でしょう。職人として働きながら書いた小説で直木賞候補になり、社会派推理小説というジャンルを生み出して大ブームを巻き起こしました。社会派推理小説の魅力は、骨太な構成と昭和の風俗が描きこまれていること。なつかしい昭和の世界にもはまる、松本清張の名作を紹介します。
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「声」「張り込み」など8編が収録された短編集。「鬼畜」は、事業不振になった印刷会社の社長宅に、愛人が3人の子どもを連れて捨てていきます。本妻から子どもを何とかするようにいわれて苦悩する男の姿が、悲劇的に描かれています。昭和を舞台にした実話ベースの短編ですが、現在でも起こりうる社会的普遍性をもった内容です。
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昭和23年に帝国銀行の椎名町支店で実際に起きた、毒物殺人事件を扱った小説です。帝銀職員に赤痢の予防薬を飲むように告げた犯人は、毒物を飲ませた後、現金と小切手を奪って逃走しました。容疑者のなかに占領軍や旧陸軍関係者の名前があがり、昭和が戦後であったことをまざまざと感じさせる社会派推理小説の傑作です。
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