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競馬ミステリーの最高峰!騎手から転身した作家ディック・フランシスの小説
ディック・フランシスは英国女王陛下の専属騎手として活躍し、引退後に作家へと転身。「競馬ミステリー」というジャンルを確立した立役者であり、没後も斯界最高峰の座はゆるぎません。元トップジョッキーならではの競馬界の描写はもちろん、人間心理への深い洞察力や、馬という魅力的な生き物を知り尽くしているからこその物語が堪能できる小説を紹介します。
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元騎手であるシッド・ハレーはレース中に負ったケガが原因で引退し、知人の探偵社で名のみの探偵として日々をやり過ごしていました。しかしある事件をきっかけに、不屈の精神がよみがえります。次々と彼に襲いかかる試練にハラハラドキドキしつつ、サラブレッドの魅力にも触れられる、著者の代表作といえる傑作。ハレーが活躍する続編も必読です。
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現役の騎手キット・フィールディングを主人公にした小説です。フィールディング家と代々確執があるアラデック家の息子に妹が嫁ぎ、調教師である夫の厩舎に向けられた中傷記事が大きな渦を巻き起こす、いわば競馬界を舞台とした「ロミオとジュリエット」。キットに深い信頼を寄せる馬主である王女とのやりとりも、ほかにはない読み応えがあります。
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イギリス競馬の障害レースで次々に番狂わせが起こり、馬への興奮剤の投与が疑われますが薬物検査では原因不明。理事を務める伯爵がオーストラリアの牧場主であるダニエル・ロークに調査を依頼し、馬の世話をする厩務員になりすまして潜入捜査を敢行します。別人であり続けるがゆえのジレンマを隠し味に、謎解きの醍醐味も味わえる小説です。
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濃霧のため視界が限られた状態での障害レースで、先頭を走る本命馬から騎手が不自然なかたちで落馬して死亡してしまいます。騎乗していたのはアラン・ヨークの親友で、不審に思ったヨークがコースを調べて単なる事故ではないと気づいて調査を開始するが・・・。デビュー作とは思えない完成度の高さを誇る秀作です。
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父の爵位を継いだ伯爵の身ながら、アマチュア騎手、アマチュアパイロットを経て競走馬専門の空輸を行う会社に就職したヘンリイ。同僚や友人が連続して行方不明となり、彼は競走馬の空輸をめぐっての陰謀があることに気づいて調査を始めます。第二次大戦でパイロットだった著者らしく、航空サスペンスとしても楽しめる一冊です。
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