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引き起こされる悲劇や惨劇に戦慄!多重人格者が登場する本
1人の人間に多数の人格が混在することによって起こる、さまざまな悲劇や惨劇を描いたストーリーを紹介します。メインである人格が他人格の存在や意識を認識できなかったり、認識できたとしても行動を抑制できない場合もあります。多重人格者本人とそれに気づいていく周囲の恐怖や不安が読む者を戦慄させ、ときには哀れさや切なさが涙を誘うことでしょう。
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社交的で名士でもあるジキル博士が、自らの欲望を満足させるために薬品によって悪の人格「ハイド」を分離することに成功します。徐々にハイドの人格が薬を飲まなくとも肉体を支配するようになり・・・。自らで作り出した悪の人格が暴走し始めてからの恐ろしさは、多重人格ものとして最初のベストセラーとなった本書ならではといえるでしょう。
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マークスの山
高村 薫(著)
南アルプスで起こった一家心中から16年、東京で連続殺人が起きます。被害者には共通点がなく、事件につながりはないように見えるのですが・・・。直木賞受賞作である本書は、心中事件の生き残りである多重人格者・水沢が内包する「山」が重要なテーマとなっています。多重人格者の悲劇に加え、警察小説としての骨太さも本書の魅力です。
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アメリカで初めて多重人格ということで無罪判決を受けた、ビリー・ミリガンについてのノンフィクションです。強盗やレイプなどの罪を犯し、「キャンパス強姦魔」と呼ばれていたビリーへの誤解を正すために書かれました。24人の別人格をもつビリーの悲劇は、まさに「小説より奇なり」です。
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バスク、真夏の死
トレヴェニアン(著) , 町田 康子(訳)
故郷のバスクに戻った主人公ジャンが出会った美しい女性カーチャは、双子の弟ポールと、浮世離れした父とともに暮らしていました。ポールはジャンがカーチャと親しくなることを執拗に阻止します。終盤、一家を襲った惨劇の後にカーチャが表した別人格とは?多重人格者はなぜ別人格を生み出してしまうのか?という問いへの回答ともいえるスリラーです。
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