ブックキュレーター主婦の友社 石井美奈子
子どものいない人生について考える5冊
いまや子どもがいない人は女性の3人に一人、男性の2.5人に一人と言われていて、どんどん増えています。ところがこの問題、とても話しにくいテーマです。子どもが欲しかったのに持てなかった方の中には悩んでおられる方も少なくありません。今回は不妊・子どもがいない・養子縁組というテーマのおすすめを紹介します。
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子どものいない女性を応援する「マダネプロジェクト」主催の著者は、病気が原因で子どもをあきらめた一人。子どものいない男女15人の体験、アンケート、脳科学や社会学、母性の観点からの専門家取材のいずれもがとても興味深く、共感できて、自分のもやもやした気持ちに整理がつく。前を向いて歩いていこうと思えます。
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2016年2月、山口智子が雑誌で子どものいない人生に後悔はないと語り、酒井順子がこの本を出したことで、子どものいない問題がそろそろ語ってよさそうなきっかけを作っのだと思います。独特の文体で、鋭い周辺観察と、時としてシニカルなほどの分析。重くなりがちなテーマがクスッと笑えてしまうのは作者の味ですね。
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『週刊新潮』のTVコラムなどで舌鋒鋭い著者が自身の妊活・不妊治療体験をまとめています。「付き合っている男との物理的な証として子どもが欲しい」など、女性が決して口にすることのない本音を赤裸々に語り、分析している点がおもしろい。辛さのピークだったと思える流産の描写は文章のうまさも手伝って泣けます。
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実は私も子どもがいないので、考えたことのある養子縁組。妊娠・出産はしていなくても、もう一つの「親になる道」です。特別養子縁組を考えている人に必要な条件やしくみ、体験談、法的な壁、気持ちの壁などが丁寧に紹介されています。子どもを産むことよりも親になることを厳しく試される選択であることがよくわかります。
ブックキュレーター
主婦の友社 石井美奈子主婦の友社(http://www.shufunotomo.co.jp/)で編集の仕事をしています。根っからの本好き、そして、本屋さんが好きで、この業界に飛び込みました。好きな旅・食についてや、女性の視点での健康や老後について本を広く紹介していきます。
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