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娘が書く、厳しくもやさしい「お父さん」。古風な父親へのまなざしに心温まるエッセイ
娘が父親のことを書いたエッセイを集めました。厳しく頑固なのに、ふとしたときにやさしさを見せる「お父さん」。そんな古風な父親が登場します。父親を辛辣に批評しつつ、娘のやさしい視点が印象的です。父親への思慕や理解がにじむ娘のやさしい視点から、父娘の心の通い合いが感じられ、読む人の心を温めてくれるものばかりです。
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父の縁側、私の書斎
檀 ふみ(著)
女優・檀ふみが、父・檀一雄との思い出を語ります。給食費にも困るほどの浪費家であったり、旅に出たまま帰ってこなかったり。破天荒な檀一雄の生きざまに驚かされます。その反面、子どものおもちゃを手作りし、料理を振舞う姿も。「最後の無頼派」と呼ばれた檀一雄が見せる子煩悩な一面、娘の温かな視点に心がなごみます。
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オトーさんという男
益田ミリ(著)
短気な「オトーさん」の日常に、クスッと笑えるコミックエッセイです。娘は父親を「愛情表現がずれていて、好かれたい気持ちが空回り」と批評。娘の学校やアルバイト先をこっそりのぞき、離れて暮らすようになるとお中元やお歳暮を贈る父親が微笑ましく感じられます。父娘の微妙な距離、不器用な愛が心にしみる一冊です。
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作家・幸田露伴との暮らしと看取りの記録。家事や礼儀にはじまり、すべてに厳しい父親との日々は緊張感が満ちています。「あとみよそわか(あとを見て、よく確認しなさいの意)」など、父親の信念や教えも紹介。時おり描かれる父娘の触れ合いや会話は、厳しさのなかにも深い絆がにじみ、読む人の心をじんわり温めてくれます。
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